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2014年12月

アーカイブ釣行記33~三重県熊野市新鹿大和岩、和歌山県串本町 2011.10.8~9

~決めるで!250号!!~

 250号を釣り上げた後から「決めるで!!」なんていう題にするのもずるい気はするが、それほど釣行前のモチベーションが高かったということでお許しを(^^;

 7月から大物号数248号でストップしていた私は、もういい加減決めてしまいたいと思っていた。8月、9月はスズキで失敗したので、頼るべきはキューセンかヒラメしか残っていなかった。スズキも含めて、この3魚種はAランク(最低寸法)に空席があるためだ。それで、今回は兵庫協会KCサーフのhedai隊長にお願いして、キューセン狙いにお付き合いしていただくことになった。ただ、夜釣りもやはりしてみたいという隊長の提案で、夜釣り場所は私が決めることになった。私の狙いは、昼間にキューセンのA、B、Cランク(敢えて、Dランクとは書かず)、隊長は同じくキューセンのCランクと、夜釣りでDランクのマダイを狙うことになった。キューセン狙いの場所はお互い言うともなく新鹿の大和岩に決定していたが、夜釣りの場所がなかなか決まらなかった。本命の引本は、我がクラブのゆうたろうさん情報で白濁りでアタリが少ないことがわかっていたから、引本をはずしてポイントを決めなければならない。紀東方面の夜釣りは私的にはどうも触手が伸びず、必然的に南紀方面ということになった。

 第1部 紀東 キューセン編
 
 10月8日の午前0時前、我が家に隊長が迎えに来てくださった。ただ、ナビが故障中とのことで、私の車「豊穣の女神号」で行くことに。 

 9月初めの台風12号の影響で、国道169号線の、いわゆる「大台越え」が一部通行止めとのことで、名阪国道、伊勢自動車道経由にて一路紀東を目指した。第1部の釣り場は新鹿の大和岩。エサは隊長が購入してくださっているので、私は渡船の予約係。キューセンと夜釣りと、2ヶ所の予約はすでに完了済み。

 深夜ということで、順調に走行でき、午前3時には渡船乗り場に到着できたので、2時間ほど仮眠。そして、午前5時半に乗船した。

 当日の潮は若潮、串本標準で午前9時半が干潮と、決してあまり良い潮とは言えない。隊長も、この釣り場では下げ潮で釣った試しがない、なんて不安になる発言。時合いがあるとすれば、下げ止まりからの返しの潮かも?と意見がまとまって、とりあえずのんびり釣ることにした。のんびりとは言え、私はとてもそんな気持ちになれなかった。何せ、250号がかかっているのだ。現在248号。何とかキューセンを2匹釣り上げて決めなければ・・・・そう思って、手返しする手にも力が入った。

 ところが・・・・

 下げは釣れないのでは?といった予想を覆して、竿出し直後から隊長が絶好調!! 立て続けにA~Cランクキューセンを3匹釣り上げて、午前6時半時点で早くも3対0。さすがに、大和岩に精通される隊長はキューセン釣りが上手だ。というか、タックルに私との差があったのも大きな原因かも? 隊長はナイロン3号で遠投主体なのに対して、私はPE3~4号で遠投があまり効かない。遠投主体の隊長が、A~Cランク3匹仕留めた同じ方向に投げるのだが、どうもポイントに届いていないようだ。それで仕方なく、いつも私がキューセンを釣り上げている、左方向主体に、目一杯飛距離を出して釣りを続行した。左方向なら多少飛距離が落ちてもキューセンのポイントがあるので、いればアタリがあるはず。そう信じてアタリを待つ間も、気持ちが焦る、焦る。そして、ようやく・・・・

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 当日の釣り座。岸に平行に、遊木漁港方向に投げている。隊長は、私よりも右の釣り座から、岬の先端方向に遠投で攻められていた。

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 午前6時50分に、ようやく1匹目。26.6センチキューセン(拓寸)。これで249号!
いよいよ250号に王手だ!!

 ようやく大物号数が伸びて、249号。やれやれ、やっと釣れた。だが、ここからあと1号を加えるのにどれほど苦労しなければならないか、そんな予感もはたらいて、249号を喜ぶまもなく、手返し、手返し。ところが、そんな「250号リーチ状態」は、そう長くは続かなかった。

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 来た~!! これが私の記念すべき、250号!! 

 二人合わせて当日の一番小さいサイズではあったが(一応実寸で26センチはクリアしていた。)、貴重な貴重な1匹。 サイズは26.4センチ(拓寸)

 殊勲打を放ったのは、何となく予期していたキャスティズム。 

 なんと、249号を釣り上げてから、わずか1時間後のことであった。あまりにもあっけなく釣れてしまったので、全く実感がわかず、隊長に何枚も写真を撮っていただいて、ようやくちょっと実感が・・・・ 釣り上げた瞬間・・・やっぱりうれしかったんやろな。

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 249号(上)、250号(下)の揃い踏み。サーフに入会して以来24年、コツコツと積み上げてきた大物号数が、ようやく250号に到達した。下のクーラーボックスは、私が所有する最も古いクーラー、プロバイザーシンクーSXU20L。もうかれこれ20年選手かも?
 

 今回の釣行は、長年の相棒であるコイツを連れて来てやりたかった。

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 そして、さらに1時間後の干潮直前に、251号となるキューセンBランクを追加。キューセンのAランクは上の2匹で終了なので、このキューセンがAランクなら、キューセン初の特別大物になるところであった。この状態で3匹目がBランクなんて、なんだかつきすぎている? 

 ところで、ここ大和岩で初めてTⅡでキューセンが釣れた。今まではキャスティズムばかり。もっとも、キャスティズムは引き釣り主体と積極的な竿なので、よく釣れるのは必然なのだが・・・・

  お!! よく見ればミドレンジャー? さすが!!我がチームの4番バッターだ。

 この後、隊長もさらに1匹追加。2人合わせてキューセンが7匹という好釣果。この調子でいけば何匹釣れるのやら・・・・

 なんて思っているとアタリがなくなるのはよくある話。期待の干潮からの返しの潮は期待を裏切って全くアタリがなくなり、午後1時に迎えの渡船に乗り込んだ。
  結局、今回の大和岩では、メイチダイやカワハギは1匹も来ず、来ればキューセンというめずらしい釣れ方であった。

 船着場に上陸後、すぐに車に荷物を積み込んで移動。新宮市内の「○○家のギュー丼♪」で遅い目の昼食を取り、次の目的地に向かった。

第2部 南紀 マダイ編

 実は、以前から私が気になっていた波止があるのだが、その波止の横に一文字防波堤があって、一度上がってみたいと思っていた。ただ専門に渡す渡船がなく、半ばあきらめていた。ところが、ネットで調べてみると、その近所に磯渡しの渡船があることが判明、ダメ元で問い合わせてみたところ、「渡してもいいよ。」との心強い返事。ただ、その後の言葉を聞いてちょっとがっかり。「渡してもいいけど、10月1日からエビ網(刺し網でイセエビを取る漁法)が始まるから、夜釣りは無理とちがうかな。」ほな、あかんやん。私は心の中でつぶやいたが、そのつぶやきが出るのと同時にこんな言葉も。「満月前後は、漁は休むけどな。」満月前後は休み?私は一度同行者と相談します、と言って一旦電話を切り、早速月齢を調べてみた。それによると、10月12日が満月。ということは釣行日の9日は一応満月周り?私はさらにネットで「エビ網漁」について調べてみた。するとあったのだ! エビ網カレンダーが!! それによると、10月7日から15日までは休漁となっている。やった!! そして、翌日もう一度くだんの渡船店に連絡。すると、ご主人もわざわざエビ網漁の日程を調べてくださっており、釣行日の9日はエビ網は休漁と判明した。そして、今回の釣行につながったというわけだ。

 さて、渡船は午後3時に予約してあったが、少し遅れそう。渡船店に遅れる旨連絡を入れておいて、渡船乗り場に到着したのは、午後3時半頃。早速船に乗り込み、一文字へ。約5分で到着。間近で見る一文字は、えげつなく足場が高い。内向きで6mほどあるのに、(つまり、鳥取一文字くらい?)外向きはさらに2m以上かさ上げされていて、外向きで釣るとなると8m以上の高さがあることになる。もちろん、玉網は届かない。かと言って落としダモなんていう気の利いた物は持ち合わせていないし、もし仮にあったとしてもおそらく使いこなせないだろう。超大物が来たときのことを考えて、隊長と連携プレイの打ち合わせを綿密にしておいた。大物が掛かったら波止の端まで移動し、下の段で玉網を構えてもらって、下の段からすくってもらう。こういう段取りにした。なので、玉網は下の段の端に置いておくことにした。80センチオーバーのマダイや60cmオーバーのコロダイ、イシダイの実績もあるとあって、仮にそんな大物が来なくても気を楽にして釣ることができる。段の上に上がるには、渡船店で拝借した脚立を利用する。エサ付けのたびに脚立を上り下りしなければならず、ちょっと面倒くさい。

 とりあえず、カワハギなどを狙って明るい間から釣りを開始したが、どの方向に投げてもサバフグが沸いていて(隊長が1匹、30センチほどのサバフグを釣り上げたことから。)ハリスやモトスが切られて上がってくることがしばしば。このフグが夜もいるとなると、釣果に黄色信号がともる。ちょっと心配になってきた。

 だが、暗くなる頃にはなんとかサバフグもいなくなって、エサがそのまま返って来ることが多くなった。これを見て、仕掛けを太仕掛けに、エサをタイムシ、本コウジに順次替えていく。ところが今度は、エサ取りもない状態が続きだした。釣り開始がちょうど満潮の午後4時頃、干潮が午後9時半だから、夕方の時合いはあまり長くない。暗くなってから2~3時間勝負とみて、真剣に投げ返す。すると、ある竿を煽ると魚の感触? なんだなんだ?! もしかすると居食いかな?

 釣り座は高場、本拠地は段下にあるので、取り込みはいちいち脚立(渡船店で拝借)を上り下りしなければならず、面倒なことこの上ない。ただ、魚のサイズが小さいので、簡単に抜き上げ成功。

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 とりあえずマダイと呼べるサイズ?を確保。だれですか?!チャリコと言ったのは??30センチあれば、とりあえずこうしてメジャーを当てて申請写真が撮れるから、このサイズでいいの!!

 小さいながらもマダイが釣れて、ちょっと安心。隊長も私も、張り切って打ち返す。すると・・・

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 ありゃま、サイズダウン(>_<) でも、釣れたことが一番のモチベーションキープなのだ。サイズUPを目指して、さらに打ち返し。
(このマダイは、拓寸31.2センチになった。)

 その後、隊長が40センチオーバーらしきマダイを手元まで引き寄せながらバラすというアクシデントがあったりで、その後はアタリは止まってしまった。夕方には風がゆるかったのに、午後8時を回ると段々と風が強くなって、気温も下がってきた。とりあえず、明け方の満潮に備えてテントを立てて仮眠しましょう、と隊長と意見がまとまり、二人のテントを立て始めた。とそのとき・・・・・ドラグが鳴る音!! どうやら私の竿らしい。立てかけたテントを隊長に預け、私は竿に駆け寄ってドラグが鳴った竿を手に取り、合わせてみた。

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 マダイ、32センチ。何か作業をしているときに限って、釣れてしまうものだ。
このマダイを機会に、竿を全部上げて仮眠体制をとることに。

 「隊長~、竿を全部上げてしまうから、それまでテント作業待ってください!」

 そう言って、先ほどの竿の隣の竿を上げると、意外にも魚の引き。え?もしかすると、先ほどのドラグはこいつ???

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 ようやくサイズUPの37センチ。

 そして、さらにその隣の竿を上げると、またしても・・・・・

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 マダイ、32センチ。
これって、入れ食いって言うのかな?

 ここで、さらに打ち返すと釣れていたのかもしれないが、もうマダイが5枚も釣れてしまって、これ以上欲張っても・・・ということで潔く仮眠することに。とにかく、前日も2時間くらいしか寝ていないので、もう眠くって(^^; ただし、隊長はこの時点で獲物0。だが、眠さは一緒だったみたいで、二人ともテントで仮眠することにした。明け方のデカマダイに期待!!

 午前2時前に起床。やはり起きぬけは寒い。どうせ今は時合いじゃないだろう、と思いつつアルポットを用意して、湯を沸かした。湯が沸くのを待つ間にノロノロとエサをつけて投げ返し。ところが、うまくいくときはこんなもの? カップ麺で暖を取っているときに限って、ドラグがジャーッ!!と鳴った。え?まだ時合いは続行中???

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 これが、本日最長寸のマダイ、42センチ。
そう言えば、釣れるマダイはすべて天然物。
しかも、外道は一切釣れず。釣れればマダイというめずらしい現象。以前に広島のYさんと出かけた、鹿児島の谷山一文字以来のマダイ爆釣だが、あのときに比べれば、はるかに型が小さい。隊長と打ち合わせをした取り込み方法を実践できずに、ちょっと残念?

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 さらにドラグを鳴らして、35センチを追加。というか、結局このマダイが締めになってしまった。私のマダイは合計7匹。ただ、期待の大型は来ず。不思議なことに、隊長は結局マダイ0という結果に。仕掛けもエサも投点もほとんど同じなのに、なぜなのか未だにわからない。

 このマダイが釣れたのが、午前2時半頃。満潮の約1時間半前。

 期待の満潮の前後は、意外にもアタリは一度もなし。Dランクを狙う隊長は、結局大物は不発に終わってしまった。

 そんなわけで、午前6時過ぎには納竿して、午前6時半過ぎに帰りの渡船に乗り込んだ。

 その後、時間もエサも余っているし、隊長が夜釣りの釣果が良くなかったということで、別の場所で延長戦を2時間ほど。ここではたいした釣果はなく、午前10時には現地を後にして帰路についた。

 さて、この一文字波止。この釣行記に名前を書こうと思ったが、一文字の隣にある地からの波止が釣り禁止ということで、HP上に公開することは控えることにした。一文字波止も禁止にされるわけにはいかないからだ。ただ、全く非公開というわけではなく、HP上にあるメール問い合わせにて尋ねていただければお答えさせていただくということにしておこう。

 ようやく達成した250号。その250号を祝福してくれるかのようなマダイの釣果に、私自身少し驚いている。おそらく、一生の思い出に残る釣行になったに違いない。250号を過ぎてまた新たな旅立ちになるとは思うが、そんなに気負わず、いつもどおりの投げ釣りをこれからもしていこうと思っている。

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アーカイブ釣行記32~和歌山県由良町戸津井漁港 2011.9.11

~故 小林正卓北斗サーフ初代会長追悼月例会釣行記~

 ここ数年、秋の月例会は中紀のエソ狙いと相場が決まっている。いやいや、言い直すと、本当はマゴチやエソ、スズキを狙うはずだがエソが釣れてしまう、ということだ。今年もいつものように、ありみつやんか氏、安原氏をともなって、今では十八番とも言える有田川一文字を目指そうとしたのだが、先日の台風12号の影響はおそらくまだ残っているはず、と有田に向かうのは3人とも二の足を踏んでいた。それでも、ここ数年の有田川一文字の好調が忘れられず、とりあえずは有田川尻を目指して、その状態で他の目的地を目指そう、ということで、午後10時過ぎにありみつやんか氏の自宅を出発。

 

 深夜過ぎに有田川尻に到着してみると、予想通り泥濁り。え?これが本当に台風から1週間も経った川なの? それが正直な感想。流木やゴミが沢山浮いていて、キチヌなら何とか釣れそうな気がするが、川面を見ているととても釣りをしようという気持ちにはなれない。それは、ただ単に泥濁りだから、という理由からではないのは、読んでくださっている方にも想像していただけると思う。

 

 ありみつやんか氏、安原氏(そう言えば、今年の月例会は、このメンバーでしか釣行していない・・・・)と相談。どうしようか。有田川を見ていると、他の河川の川尻も同じ状態ということは容易に想像できる。(ちなみに、帰り道に高速道路から見た紀の川も、同じく泥濁りだった。)ということは、川から離れた場所を目的地にしなければ・・・・衣奈や阿尾、戸津井など、様々な案が出たが、最終的に、久しぶりに戸津井をのぞいてみよう、ということで意見が一致。戸津井は10年ほど前にエソやヒラメ、マゴチでフィーバーした釣り場。当時は港内にも大量のエソが入り込んでいて、港内の波止からもランクエソが容易に釣れることで賑わっていた。そして、たまに釣れるマゴチやヒラメもでかい! ところが、新しい道が作られて、戸津井漁港の上に新道の橋が開通してからは、そのフィーバーはピタッと止んだ、そんな言わば今では「過去」の釣り場である。

 

 由良町に入って、門前の交差点を右折。衣奈を左折して戸津井を目指そうとしたが、門前を曲がって数kmのところでなんと通行止の標識が!! 通行止なら門前の交差点に表示するべきやろ~、と3人でブツブツ言いながら、由良から大引経由で戸津井を目指すことになった。このルートをご存知の方は多いと思うが、とにかくクネクネ道がずっと続く、結構ハードなルート。私は安原氏の車の後部座席で横になっていたが、それが良くなかったらしく、しっかり車酔い。戸津井漁港に到着して、早速釣り場を目指すありみつやんか氏、安原氏を見送って、私は夜釣りを諦めて仮眠しておくことにした。

 午前4時過ぎに起きて外に出てみると、ありみつやんか氏、安原氏が黙々と釣っている。夜の間は海毛虫の猛攻で、かろうじて安原氏がチャリコを2匹釣ったとか。仮眠が正解だったかな?と思いながら、私も荷物をかかえて釣り場に着いた。

 釣り開始は午前5時前。実は今日は作戦を立てていて、(本来は有田川一文字での作戦だったのだが、戸津井でも実行することにした。)2本を置き竿にして、1本は代打キャスティズムで塩イワシの引き釣りを試みることにしたのだ。そして、港内向きで、エサのコアジを調達すべく、サビキ釣りの道具もセット。とりあえずイワシを投げ込んでおいて、サビキ釣りを開始。サビキ釣りは、暗い間はアミエビをカゴに入れなくても食いつくほど食いが良かったが、安原氏が早速エソを釣り上げるのを見て、こうはしていられないと、サビキ釣りを放っておいてイワシエサの付け替え。アジに替えようと巻き上げたつもりでなんとエソの手応え。

 

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 とりあえず対象魚確保。今日の月例会対象魚は、S割(スーパーランク割)の1匹長寸だ。

 

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 有光氏にもエソ。それにしても、サイズが物足りませんなあ。

 

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 安原氏にも釣れたが、釣れた瞬間の写真はなし。ついでに、現在の先端風景。

 

実は、このエソの時合いのおかげで、サビキ釣りをすっかり忘れてしまっていて、気がついたときにはアジはどこかに行ったのか、すっかり姿を消していた。ただ、アジでも塩イワシでも、エソの食いに差はあまりなく、釣り上げたアジをバッカンに生かしつつ、塩イワシを使うといったスタイルで、アジもそんなに沢山必要なかった。だが、サビキ釣りは釣れている間に釣らないと釣れなくなる、ということは大いなる反省・・・・・
 さて、折角の時合いのこの頃より、どうも私自身が「もよおしてきた」感じで・・・・(^^;  後ろ髪を引かれつつ安原氏の車に乗って、港の奥にあるトイレにGO!

 

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 戸津井漁港の公共トイレ。綺麗に清掃されていて、とっても気持ちがよいトイレです。もちろん、身体が不自由な方用の洋式トイレも完備。

 

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 トイレ横護岸から港の橋付近を望む。昔の面影を残す部分と新しい部分と。

 

さて、お腹もすっきりしたところで、急いで釣り場に戻った。まだ、時合いが継続中と見て、手返しをするためにまずキャスティズムを手にした。すると、横にありみつやんか氏が寄ってきた。

 

 あり「あれ? 今日はめずらしくキャスティズムを使ってるねんな? どうしたん?」

 

 ふぐ「いざとなったら引き釣りができるように用意してるねん。代打桧山、もとい、代打キャスティズムや。」

 

 そう言って巻き始めると、あれ?なんだか重いぞ。

 

 ふぐ「引き釣りなんて言いながら、置きっぱなしにしておいたら何か掛かってるわ。」

 

 結構な締め込みの上にロッドが柔らかいキャスティズムなので、釣り味が良いこと。しかも、ラインがPEなので、糸がキュンキュン鳴ってドキドキものだ。

 

 ふぐ「なかなかええ締め込みやわぁ、このエソ。」

 

 そんなことを言いながら、すっかりエソと思い込んで気楽に巻いてきたのだが、なんと浮いた魚はマゴチではないか!!

 

 ふぐ「うわ~、マゴチやマゴチ。みっちゃん~タモやタモ~!!」

 

 そして、急いですくってもらって・・・・・
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 トイレから帰ってきたら魚がついていて、エソかと思っていたらなんとその魚がマゴチ!これはウン が付いたとしか考えられない(^^; マゴチ50cmオーバー。追悼大会にふさわしい獲物だ!!引き釣りをするつもりで用意した代打キャスティズム。しかも、トイレの間の置きっぱなし竿で釣ったものだから、 「なんやかんや言っても、置き竿で釣れてるやん」とか、  「アタリも見んと釣れたんかい!」と
周りからはミソクソに言われて散々。だが、結果がすべてなのだ~(^^)これで、大会優勝間違いなし?!

 

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 帰宅後に撮影した申請用の写真。50cmを2~3mmオーバー(^^)

 

 その後、たまにアタリがあるものの、3人ともランク切れのエソが釣れるくらいでもうひとつの状況。かつての戸津井はこの朝の時合いに大きいエソがバタバタと釣れたものだが、やはりそんなかつての大釣りはもう無理なのか、マゴチが釣れたとは言え、3人とも少々物足りない気分で釣りを続けた。
 まだ午前7時過ぎだというのに、日差しがものすごく強い。暑さもピークに達してきて、釣りもあと1時間くらいかな、とあきらめムードが漂ってきたそのとき、安原氏の竿にドラグを派手に鳴らす良いアタリがきた!!最初は軽そうに巻いていたのだが、途中から締め込みがきつくなって、

 

 安「今日一番の強い引きですわ~。」

 

 なんて言いながら、気持ち良さそうに巻いている。で、上がってきたのは・・・・

 

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 おお~、これが戸津井の真骨頂!! 実寸47センチオーバーの立派なエソだ。拓寸だと、もしかするとDランク(50cm)?
それにしても、汗びっしょりの安原氏。それでなくても汗っかきの安原氏。見ているだけで暑そう(^^;

 

よかったなあ~、なんて祝福しつつ、もう暑いしこれくらいでええやろ~。と、大物が釣れてまだやる気の安原氏を残し、2人は納竿することに。ところが、納竿間際に釣れることはよくある話で・・・・

 

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 納竿のために巻き上げた竿に、Aランクのエソ。マゴチも釣れたし、これで十分?

 

そんなわけで、実釣時間がたったの3時間ちょっと、という極短時間の釣りであったが、マゴチを含めランク物3匹(ありみつやんか氏は、エソBランク1匹、Aランク1匹、安原氏は、エソCランク1匹とAランク1匹。)と、そこそこの成果をおさめて、審査会場の紀の川SAに向かった。

 

 

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アーカイブ釣行記31~三重県熊野市新鹿大和岩、鬼ヶ城、和歌山県新宮市王子ヶ浜 2011.7.28~30

~今年最大の天王山?!~

このタイミングを、数ヶ月前から狙っていた。吹奏楽コンクールが終わったら即出発し、翌日に休暇を取って釣りに行く。それが何とか実現した。

 今年の前半戦はことのほか調子が悪く、5月の枕崎のマダイ以外はほとんど魚すら釣れない状態が続いた。私ごときの人間がこんな言葉を使っても良いのかどうかわからないが、いわゆる「大スランプ」。このスランプが始まった頃から、コンクール後の釣行についてはすでに計画していたのだ。

 7月の初旬に思い余って淀川へキチヌ狙いに行き、なんとか3匹の大物を確保。これが呼び水となり、熊野新鹿でキューセンを2匹釣り上げて久しぶりに大物号数更新。折角調子が上がってきたものの、この頃からコンクールの練習が忙しくなり、土日や連休は練習でつぶれる始末。ただ、この上がり調子を崩したくなかったので、練習終了後に淀川へ行ったりして、キチヌ狙いで調子をキープしておいた。そして、満を持して今回の釣行。

 さて、問題は行き先。最初は愛媛や隠岐も視野に入れたが、なにぶん単独釣行。費用をできるだけ抑えて、しかも狙い魚も多岐にわたるとなれば、紀東方面しかない。実はこれも以前から計画済み。しかも、キューセンが釣れると大物号数もUPするわけで、あとは大物ができるだけ釣れるプラン?を考えた結果、以下のようになった。

第1ラウンド 28日半夜・・・・・新宮市王子ヶ浜にてニベ狙い
第2ラウンド 29日日中・・・・・熊野市新鹿にてキューセン狙い
第3ラウンド 29日半夜・・・・・熊野市鬼ヶ城にてシロギス狙い
第4ラウンド 30日未明・・・・・そのまま鬼ヶ城 または 再び王子ヶ浜

 かなりの強行軍ではあるが、ここは自分の気持ちを奮い立たせて自分の描いたビジョンを実現するのみ!と心に言い聞かせ、コンクールが終了した28日の午後3時頃自宅を出発。このプランで問題になるのはエサの調達。自宅からのルート上にエサ店はあるものの、質や量にやや難点がある。逆方向の尼崎のエサ店に行くには時間がかかりすぎる。そこで、ルートははずれるが、数店舗に電話をしてみた。

Fエイト・・・・・「マムシは入荷していません。」「・・・・・」
I吉・・・・・「マムシはないですねえ。」「・・・・・」
FM泉大津店・・・・・「マムシ、ありますよ~。」

 今回の釣行でのカギはマムシ。キューセンを狙うには絶対に必要なエサだ。マムシさえあれば、あとは何とかなる。そこで出発後、まずは近畿道、泉北道を通ってFM泉大津店へ。少しルートは外れるが仕方ない。

 FMでは、マムシを3000円、アオイソメ2000円、ユムシ20匹を購入。これで延べ3日分。少ないように感じられるが、なにぶん費用を抑えるという目的から不安を抱えつつこの量にした。マムシはもちろんキューセン狙い。アオイソメは鬼ヶ城のシロギス狙い。鬼ヶ城ではマムシやチロリは不要。釣れなくはないのだろうが、アオイソメ以外だと、ゴテンアナゴなどの外道率がかなり跳ね上がってしまうのだ。また、シロギス狙いにはアオイソメだけで十分!という持論も証明したくて、アオイソメを購入した。2000円分がなくなれば、半夜釣りは終了ということで、量的にも2000円でOK。ユムシはもちろん、ニベ狙いだ。
 その後、再び泉北道、近畿道、南阪奈道を通って、葛城インターから通常ルートに戻った。高速道路はこれだけ。後は一般道だけだ。

 第1ラウンド 新宮市王子が浜

 道中順調に走行を続け、午後7時過ぎに新宮市王子ヶ浜に到着。実はこの釣り場は今回初めて。他クラブの方が良く好釣果を得ているのを見て、いつかは訪れてみたいと思っていた。道もナビと事前情報のおかげで問題なく、王子ヶ浜横の駐車スペースに車を停めることができた。まだ日が暮れきっていないので、護岸の上から浜がよく見渡せる。先日の台風の影響からか、意外に砂洲が短い。それで、釣り座は先端から少し下がった外向きに構えることにした。ただ、ウネリが高く、河口寄りの方は沖が浅いのか、かなり沖の方から高い波が打ち寄せている。右を見ると、ウネリは高いものの、何とか釣りになりそう。それほどの波だった。あまり期待できないかも?

 竿を4本セットして、午後7時半釣り開始。3本はユムシ、1本はキューセン用のマムシを少し拝借して投げた。満潮は午後5時過ぎの大潮。潮は良いが、果たして下げ潮でアタリはあるものかどうか・・・・・

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 1投目からシロギス。波が竿先を揺らす中、小刻みなアタリが出た。エサはマムシ。

 幸先よくシロギスが釣れたが、その後が続かない。本命のニベは姿を見せてくれない。さらに、ウネリの影響で底が返っているのか、上げるたびに仕掛けが絡みつき、藻か枝かわからないものが複雑に絡みついて、釣りにくいことこの上ない。状況が悪いのか、ポイントが悪いのか。こんな日は外向きはあきらめて、川向きで釣ってみるのが良いのか。その後アタリもなく座布団クラスのエイが立て続けに来て(マムシエサ)、少々やる気減退。そこで、この釣り場に精通しておられる、イカプロさんに電話をしてみることにした。
 イカプロさん「内向きでキチヌはおそらく釣れるでしょうが、今更川向きでキチヌもないんじゃないですか? 底オモリにしてでも外向きで粘ってみるのが良いのでは? 内向きではSランクのクロダイも狙えるには狙えますが。」」
 確かに。キチヌはもういいや、って気持ちでここに来たのだから、今更ここで「クマノール」を服用しても仕方がないのだ。Sランクのクロダイ? もし釣れたら扱いに困ってしまいそう。なお、「クマノール」の名づけ親は、イカプロさん(^^) 最近の「川尻を薬に名前チェンジ」シリーズだ。(笑)

 今回の釣行では、このイカプロさんへの電話をきっかけに、イカプロさんにはメールで色々とレクチャーをしていただきながら釣りをすることになった。単独釣行の寂しさが和らぐとともに、釣りをしていてとても安心感があり、イカプロさんには感謝感謝だった。
 さて、すでに時間は午後11時を過ぎていて、底オモリにしてでも粘ってみるべきところだが、少しは仮眠をとって明日の大和岩に備えたいので、潔く納竿することにした。気が向いたら明日の夜釣りでもう一度狙ってみよう。

 さて、午前1時過ぎに新鹿岸壁に到着して、3時間ほど仮眠。午前4時過ぎに目が覚めて、顔を洗ったり腹ごしらえをしたりして渡船の時間待ち。4時20分頃に、いつもお世話になっている坂本渡船のおにいちゃんが来て色々とお話。震災以降客足がかなり減ったらしく、大変とのこと。事前連絡で、今日は弁当が出ないので持参してください、と言われていた。ここの渡船のお弁当はおいしくてひとつの楽しみだったのに、少し残念。
 午前4時40分。お客は私一人という状態で渡船が出発。平日とは言え、なんとなく寂しい限り。

第2ラウンド 三重県熊野市新鹿大和岩

 さて、大和岩きっての好ポイント、通称「飛び岩」に行こうとしたが、満潮近くであることと、やはりウネリが少しあるということで、途中波を被っている。どうしよう。行くべきか少し待つべきか。だが、時刻は夜明け。満潮の絶好の時合いなのだ。私は意を決して、膝まで波を被りながら飛び岩に到達することになんとか成功した。

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 当日の大和岩。少しウネリがあるものの、釣りには支障なさそう。とりあえず3本体制でアタリを待つことにした。

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 いきなり五目釣りの様相。テンスはおいしいので当然キープ。サイズが小さいなあ、なんて独り言でぼやきながらも、とりあえず魚がいることが確認できたので、気を取り直して投げ返す。すると、すぐに竿先をモニョモニョと動かす妙なアタリが。

 出たー! メイチダイのダブル。竿先の動きからして、何となくこれっぽい気がした。魚を臭ってみると、あれ?臭くない。いつものカルキ臭がしない。台風で海が大荒れしたのが原因かも? というわけで、2匹ともキープ。1匹は実寸34センチあったので、帰宅後魚拓をとることにした。あと1匹は31センチ。このメイチダイの後、テンスがもう1匹来たのみで、後はイソベラやオハグロベラなど、招かざる客ばかりになってきた。午前10時を過ぎてあまりのアタリのなさに、奥の手を出すことに決意。そう、例のキャスティズムの引き釣りだ。

   ところが、どこに投げても、エサさえ取られない始末。引き釣りもダメ? あきらめ気味に休憩のために置き竿にしたその直後!!いきなり激信が!! 巻き上げ途中の引きからして、キューセンと直感。どきどきしながら巻き上げてみると・・・・・

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 やった~! 号数UP!! 248号目(^^) 苦労してようやく仕留めたキューセンの姿を見て、ほっと一息。写真申請もできなくはないサイズだったが、念のため帰宅後魚拓にすることに。
      (拓寸は26.3センチ)

 このキューセンでモチベーションが復活したものの、それ以後はやはりアタリがなく、退屈な状態が続いた。退屈だけなら良いのだが、日差しはジリジリと照りつけるし、朝方涼しかった気温もどんどん上昇して、折角復活したモチベーションも急降下。飲料水もかなり減ってきて、もはやこれまで・・・・と、午後1時に撤収~。まあ、この暑い中、よく頑張ったということで・・・・

 陸に上がって、魚を保存用クーラーボックスに入れたり、着替えたりで、もう身体はヘロヘロ? いやいや、まだまだ戦いは続くのだ。気持ちを奮い立たせて、新鹿を出発した。

第3ラウンド 三重県熊野市鬼ヶ城

 意外に知られていない、鬼ヶ城の真夏のシロギス。10年ほど前まではそれでも結構有名であったが、最近狙いに行く人がいるのか、と思うほど情報が入ってこない。10年以上も前までは、毎年真夏にシロギスの夜釣りに出かけていて、高確率でランクキスをゲットできていた。28センチ、26センチ、25センチのトリプルゲットはブログにも書かせていただいたほど今でも鮮烈に記憶に残っていて、そんな釣果をもう一度、というわけで鬼ヶ城に行こうと思ったわけだ。ランクが出るかどうかはわからないが、姿くらいは拝めるのでは?

 新鹿から移動後、獅子岩の横にある喫茶店で遅い目の昼食。疲れた身体に喫茶店のカレーライスがおいしかったこと。まさに元気100倍の味だった。そして、コンビニで食料調達。早い目に鬼ヶ城遊歩道の入り口に移動して、木陰に車を停めてしばしの仮眠。3時間ほど爆睡。

 午後6時前、目が覚めると私の車の前になにわナンバーの車が止まっていた。中に人はいないので、先行されたようだ。私も気合いを入れなおし、準備して出発。疲れた身体に、入り口直後の石段はきついものがある。ヒーハー言いながら石段を登りきり、遊歩道へ。荷物を担いでこの遊歩道を歩くのはまさに業。したたる汗をぬぐいながら、黙々と歩いた。途中、手前に2人の投げ釣りマンの姿が。どうやら、なにわナンバーの釣り人らしい。よく見てみたが知っている人ではなさそうだったので、そのままスルー。目指すは通称「水谷」というポイントだ。このポイントは手前に沢の水が流れているところがあって、タオルを洗ったり、手を洗ったり、バケツの水を汲んだりすることができるので重宝。今回はあまりにも汗をかいたので、頭から水をかぶってまずは涼ををとった。気持ちいい~。
 さて、釣り開始!! 鬼ヶ城に限らず、シロギス狙いにはアオイソメオンリーでいけると私は思っている。マムシやチロリだと、外道の標的になるからだ。アオイソメなら外道も比較的少なく、キスが高確率で釣れるのだ。皆さん、鬼ヶ城でキスを狙う場合には、細い目のアオイソメの房掛けに限るということをお忘れなく。

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 通称「水谷」のポイントで午後7時前釣りスタート。沖に見えるタコツボブイの位置に注意しなければならない。水深は20m前後。この海に、大きなキスが回遊してくるのだ。30センチオーバーも狙えるから侮れない。ただし、波には注意。このときは、満潮から下げの釣りなので安心だが、込み潮のときには思わぬところまで波が駆け上がってくるので、細心の注意が必要。ドドーンと打ち寄せる波には恐怖心を覚えるほどだ。私も今回は単独ということで、とにかく無理をしないように、と自分に言い聞かせて釣りを続ける。

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 手前の磯には、釣り人が二人。同じくシロギス狙いだろう。

 明るい間から、シロギスがアタリを送ってくれた。これは23センチ。この後立て続けに5匹ほど釣れるが、サイズは似たようなもの。サイズが上がってくることを期待して打ち返しを続ける。一度だけドラグが「ジジジ・・・・」と鳴る大型のシロギスっぽいアタリがあったが、ハリに乗らず。エサがクチャクチャにされていたので、おそらくシロギスだろう。ところが、暗くなってからは時折アナゴが釣れるだけで、本命からのアタリはすっかり途絶えてしまった。潮が下がっていく一方だから、込み潮までは期待薄か。あきらめかけていた午後10時頃、ドラグがジャーと鳴るアタリが出た。合わせるとズーンと重い引きが。ここでこんな引きをする魚はエイしかない。私はエイと信じて巻き上げた。取り込みのためにヘッドライトを照らすと、意に反してギラッとメタリックに光る魚体が! え? クロダイ? マダイ?? なんだなんだ??

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 なんとヘダイ。食べておいしいヘダイはうれしい「外道」だ。この釣り場でヘダイを釣るのは初めて。潮が悪い中、貴重な大物にうれしさがこみ上げてきた。このまま粘ろうか、そう思ったとき、波が足元まで駆け上がってきた。干底のこのタイミングでこの波だと、満潮近くになるとどうなることやら。私は恐怖心を覚え始め、残念ながら場所を替わることにした。安全第一だ。

 最後の舞台は、当然あそこ、王子ヶ浜だ。昨日は下げ潮しか釣れなかったので、込み潮をぜひ釣ってみたかった。

 ヒーヒー言いながら、元の遊歩道を車まで取って返し、即移動。しかし、計画通りとは言え、ようやるわ~(汗)

第4ラウンド 新宮市王子ヶ浜

 夜の熊野街道をひた走る。実は私は、真夜中にこの七里御浜沿いの熊野街道沿いをドライブするのが大好き。通行量が少なく、快適にドライブできるのだ。サザンやチューブの音楽を聴きながらなら、なお最高(^^)

 新宮市内に入って、牛丼チェーンの「すき○」があったので、一旦そこで腹ごしらえ。250円の牛丼と130円の豚汁で、占めて380円の夕食。安っ!!
 午前0時半過ぎに釣り場入り。今回は、歩く距離を短くしたかったのと、昨日の場所はウネリが高かったので、かなり手前に入ってみた。メインエサをユムシに釣り開始。釣り場に立って気づいたが、このあたりは砂浜になっている。夜明けからキスの引き釣りもできそうなポイントだ。

 しばらくはアタリがない時間が続く。ユムシどころか、余ったマムシで投げてもアタリがない。疲れもピークに達していて、午前4時近くになってウトウトしかかっていた。

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 午前4時前、ようやくドラグを鳴らすアタリが来たと思ったら、鬼ヶ城に続き、またしてもヘダイ。しかも30センチを少し切っている。本来なら放流でも良いが、ヘダイでもあるし持ち帰って魚拓に挑戦することにした。

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 続けてドラグを鳴らしてくれたのは、ニベ。魚体が美しい個体であったが、これは完全にサイズが足りず、放流することに。

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 仕掛けにエサを付け替えているときに、三脚がいきなりガシャーンと倒れた。ネジが緩んでいたのが原因?と思いきや、体勢を立て直して竿を手に取ると、思わず魚の引きが・・・・
で、このヘダイ。今回はヘダイづいていますなあ。ニベや他の魚はおらんのかいな~。

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 と思っていたら、納竿直前にこのキチヌ(^^; おお~、30センチあるやん。ラッキー(^^) なんとなく納得感が漂って、ここでいさぎよく納竿とした。 

 この釣行の間中メールでお世話になったイカプロさんが、行動力と気力がすごいですね~とおっしゃった。また、矢野さんの今年の釣りの天王山ですね、ともおっしゃった。確かにそんな釣りだった。だが、最近のふがいない自分の釣りがどうしても自分自身でもどかしく、納得できなかったのだ。それで、今回の釣行になった。昔はこんな釣りばかりしてた気がする。それだけ気力がみなぎっていたのかも? 今回の釣行で、そんなイケイケの頃の自分を思い出した気がして、今は心地良い疲れに酔いしれながら釣行記を書いている。釣果は日程の割りには大したことがなかったが、久しぶりに充実した予定通りの釣りができたので満足している。この釣りをきっかけとして、これからもビシバシ大物を釣り上げていこうと決意を新たにしているところである。

 今回の主な釣果をまとめておこう。
 

新鹿大和岩 メイチダイ 35.5センチ(拓寸)    キューセン 26.3センチ(拓寸) 大物248号

熊野鬼ヶ城 ヘダイ 34センチ(実寸)

新宮市王子ヶ浜 ヘダイ30.0センチ(拓寸) ヘダイ33センチ(実寸) キチヌ30.0センチ(実寸)

本年通算 大物44匹目   大物号数248号  特別大物号数344号 

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アーカイブ釣行記30~三重県熊野市新鹿大和岩、紀北町引本 2011.7.9~10

~梅雨開け、即!~

5月4日以来なかなか大物を釣り上げることができず、7月も半ばになって、ようやくヨドコーワを処方することにより、キチヌを3匹仕留めることができた。私的には、キチヌ狙いは本意ではなく、大物号数をUPするための釣行をすべきところだったが、なかなかその機会にめぐり合わなかったというのも事実。月例会でも鳴かず飛ばずで、もうこのまま今年は大物はゲットできないのではないか、とさえ思ったくらいだった。

 最近になって、神戸中央Sのhedai隊長から釣行のお誘い。昨年同時期の釣行と同じく、熊野近辺でキューセン・カワハギを狙い、引本でマダイを狙うというもの。キューセンは私にとっては、大物号数を伸ばすためには不可欠な魚種。隊長も、最後のDランクのマダイを仕留めるという課題がある。二人とも、熊野界隈での釣りには目的が発生するために、私も即OKの返事をして、釣行当日を待った。

 7月9日の午前0時に、隊長に私の家に迎えに来てもらい、釣行がスタートした。目的地は、昨年と同じく熊野市の新鹿大和岩。そして、紀北町引本。昨年の釣行ではキューセンのランクとマダイのDランクを仕留めているので、縁起の良い釣行であることは間違いない。やる気満々で目的地を目指した。現在、新鹿の大和岩は工事中のために道路際に車を停めて磯に降りることはできない。そこで、新鹿の坂本渡船にお願いして、渡してもらうことにした。渡船料は普通は4000円だが、地の磯の場合は3000円、大和岩のように、港から近い場所だと2000円に割引されるのでお得。道路際からあの崖を降りることを考えると、2000円は安いもの。そんなわけで、私たちは渡船に乗り込み、わずか1分で目的の大和岩に降り立つことができた。
 
 大和岩では、イカ狙いの釣り人が一人降り立ったが、ポイントが全く違うので全くの貸切状態。好ポイントの飛岩に到着して早速釣りを開始した。昨年、岩の左方向でキューセンを引き釣りで仕留めているので、私は一番左の岩場にて釣りを開始。隊長は定番の平らなポイントで釣りを開始した。
 ここからはアルバム形式にて、釣果を皆さんにご紹介。

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 いきなり隊長が、ランクキューセン!  確か1投目?これはもしかして期待できるのでは?

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 私も置き竿でキューセン。これは帰宅後魚拓をとると、28センチあった。おっと、タックルはキャスティズムとキススペSD。竿数を極力減らして、引き釣りで攻める予定だったが、これは、休憩の置き竿にヒット!

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 続いて、カワハギの28.5センチ。これは、TⅡの置き竿に。

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 またまた隊長の置き竿にキューセン。この時点で隊長は確か、キューセンのランク物は3匹。

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 続いて、隊長にCランクのカワハギが! 隊長は絶好調?!

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 私も負けじと思っていると、ついに引き釣りでゲット! キューセンの26センチ。根気良く引き釣りに徹し、イソベラやオハグロベラと戦いながら、1匹だけキューセンを拾うことに成功した。

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 これはおまけ(^^; ついでのエギングでミニアオリイカゲット。エギングでは他に、800gほどのタコもゲットできた。実はカワハギ狙いのついでエギングで、ただいま3連勝中。意外に確率が高い釣りとわかって、最近ではカワハギ狙いでは必ずエギングタックルを忍ばせています(^^;

 というわけで、隊長はランクキューセン3匹とカワハギCランク1匹、私はランクキューセン(A・B)2匹とBランクカワハギ1匹。二人でランク物7匹であれば、可もなく不可もなくといったところ?とりあえずこれで私は、大物号数が2号UPして、247号にすることができたので、ほぼ目的達成!

 さて、その後引本に移動して、好ポイントの通称「桟橋」にて竿を出したが、満潮を迎える夜中過ぎまで1度も本命のアタリを見ることができず、朝マズメを待たずに午前2時過ぎに納竿。また、機会を改めて再挑戦することで、隊長と意見がまとまった。早朝の国道169号線を快適に走行して、午前7時前に帰宅。即爆睡(^^;

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 好ポイント「桟橋」で粘ったのだが・・・・

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アーカイブ釣行記29~鹿児島県枕崎港 他 2011.5.2~5

~南の果てで、あっけなく・・・~

 最近釣りが絶不調、どこに行っても魚が釣れる気がしない。特に、3月、4月のカレイ釣行が失敗に終わったのが痛かった。それで釣行記も途絶えていて、今回の遠征こそは釣行記を! と意気込んで九州最南端まで行ってきたが、何となく複雑な結果。とりあえず「大物」と呼べる魚は「全員で1匹だけ」釣れたのだが、それ以外は特に書くほどのものでもなく、総合的に残念な結果と言える。ただ、遠征で楽しいのは、同行の方とバカ話をしたり、釣りの情報を聞いたり、釣り場で食事をしたりすることなので、それはそれでとても充実した釣行になった。釣りの報告自体は、とりあえずピンポイントでご紹介しよう。同行の方のお名前は、あえて伏せておこう(^^;

 到着後、夕方から指宿市の開聞岳に近い港でで竿を出したが、全く生態反応なし。時折海毛虫が付いてくる程度で、何の変化もないまま満潮が過ぎた。そして、相談の結果場所替え。第2ポイントは、枕崎市の枕崎港。最初は大波止外向きで竿を出そうと思ったが、高さが尋常ではなく足がすくむほど。推定15mくらいあると思われる。いかに好ポイントであっても、大物を玉網で取り込むことができなくては意味がない。それで、仕方なく港内にある波止で竿を出すことに。空撮写真には、クロダイやコトヒキが釣れると書いてあったので、あわよくばコトヒキ、悪くてもクロダイ、そんな感じで竿を出した。時間は夜中を過ぎ、アタリもなく睡魔が襲ってくる。どうもアタリもなさそうなので、車中で少し仮眠をすることに・・・・・・・

 2時間くらい眠っただろうか、とりあえず戦闘を再開したが、やはりアタリはなさそう。そして、今度は空腹が我慢できなくなり、仕掛けを投入した状態で、車に戻ってカップメンを作って食べた。少し寒かったので暖も取れ、空腹も満たされて、よし!戦闘再々開!!
 と思って釣り場に戻り、1本の竿を手にした。あれ?何となく魚の引き??? とりあえず合わせて巻き始めると、かなり強い締め込み。初めはエイかサメと思ったが、頭を振る感触が伝わってきて、どうやらマダイっぽい感じ。シモリ等はないので、とにかくゆっくりと丁寧に巻き取っていく。巻き取りながら、少し離れたところに置いてある玉網を手に取り、魚が現れるのを待った。そして、ボコッと水面に浮いた魚を、2回目に無事ランディング成功!!
 またやってしまった~。私得意のアタリ見逃しだ。しかも、見逃しているにもかかわらず、釣れた魚はなんと・・・・!!

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 やはりマダイ!! しかも60cm近い。背景が暗くてよくわからないかもしれないが、本当に港内での釣果。ただ、本人も釣ったという実感がもうひとつ湧いてこない感じで、笑顔も何となく引きつっている?(笑)
天然マダイは見惚れるほど尾が長く、きれいな魚体だ。

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 実寸59センチ強。魚拓を取ると間違いなくDランクだ。私にとっては最後に1匹だけ残っていたDランク。そんなわけで、これにてマダイランクは終了。実にあっけない幕切れであった。

 実は、この釣行記を書いている今も、まだマダイのランクが終了したという実感が湧いていない。終了といっても60cmギリギリのサイズだし、とても「ドヤ顔」を出来るような獲物ではない。かくなる上は、「これでどや!!」と胸を張れるでっかいマダイを釣る覚悟だ。
 今回の遠征で釣れた獲物はこれだけ。よって、釣行記を詳しくかくほどではなく、とりあえず今回はこれで勘弁していただくということで・・・・(^^;

 

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アーカイブ釣行記28~和歌山県串本大島 2010.1127

~10年前の釣友と串本へ~

 今から10年以上も前、当時の職場の同僚であったHさんとよく釣りに出かけた。その方は主に磯で上物釣りやカゴ釣りをされる方で、私がカワハギやキューセンを狙っている、と話すと、狙い場が同じだということで、よくご一緒させていただいたのだ。私も一時カゴ釣りにはまったし、それなりに面白いということも覚えた。Hさんの指南で、カワハギやキューセンの狙い場もよくわかってきたし、その当時はとにかくHさんとイケイケ状態で釣りに出かけていた。ただ、お互いに転勤して職場が離れると、ごく自然に一緒に釣りに行くことはなくなった。

 11月の上旬だったろうか。私が職場で電話を受けると、たまたまHさんからだった。そして、また一緒に釣りに行きましょう、ということになり、今回の釣行が成立したのだった。Hさんは今でも上物釣りをされているし、行き先は熊野か尾鷲あたりかなと思っていたら、Hさんから串本のリクエスト。Hさんは潮岬周りで釣りをしたいというので、私は久しぶりに串本大島周りで釣りをしてみようと思い、行き先は串本に決定。

 夜の10時過ぎに自宅を出発。途中、フィッシングエイトに立ち寄って、エサを調達。カワハギ用に細めの活きがいいマムシを3000円ゲット。そして、天王寺にあるHさんの自宅に迎えに行き、いよいよ串本へ出発。道中、10年以上もの年月一緒に釣りに行かなかったということで、お互いの生活や子どものこと、釣りのこと、職場のこと、話すことが一杯で、高速が南紀田辺まで開通しているせいもあって、串本にはあっという間に到着した。Hさんが乗る渡船の乗り場で仮眠を取り、午前4時にHさんを残して、私は大島白野港にある、以前はよく利用させていただいたしょらさん渡船の乗り場に向かった。

 私がよくしょらさん渡船を利用させていただいた頃はまだ串本大島への橋は開通しておらず、串本のフェリー乗り場まで迎えに来てもらったものだが、今は橋が開通して、しょらさん渡船の本拠地である白野港まで車で行くことが出来る。事務所で乗船手続きをして渡船乗り場へ。上物釣り、アオリイカ狙いの釣り人が約20人。投げ釣りは私しかいなかった。船頭に投げ釣りであることを伝えてあったので、渡船はカセの客を降ろした後、すぐに私が上がる通称「ナギ崎西」へ降ろしてもらった。

 久しぶりの串本大島。Hさんとの釣りと同じくらいに、串本大島周りでの釣りもそれくらいぶりだろうか。あまりにも懐かしくて、渡船を降りるなり周りの風景に見とれて、10年間を振り返っている自分がいた。そして、まだ夜が明けきらない午前6時半、とりあえず2本の竿を出し終えた。

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 当日、私が竿を出した、通称「ナギ崎の西」。
   向こう岸に、串本大島へ渡るループ橋が見えている。
   実は当日、デジカメを釣り場へ持っていくのを忘れ、これは携帯で撮った写真。なので、今回の釣行記には、たいした写真がない(^^;
すみません。m(_ _)m

 夜明け直後からカワハギが頻繁に食ってくるという予想とは裏腹に、本命の食いはしぶく、20センチ弱が2匹来ただけ。後は、ある方向に向けて投げて、2連続でイラ(20センチ、32センチ)のランク切れが来たのみ。この時点で、この方向はもしかすると、イラ場なのかな?そう思ったが、他の釣り場で、カワハギとイラが混在していることも多いと思い、その方向に集中的に投げていた。

 午前7時頃、まだ周りが明るくなりきっていない時だった。1本のエサの付け替えをしているとき、ガタッ!と音がした。「何?」と思って投げている竿を見ると、三脚の上でシーソー状態になっているではないか!しかも、三脚の上を、竿がスライドしてぶっ飛ぶ勢い。カワハギ狙いなのでドラグを緩めていなかったからなのだが、一瞬何が来たのかわからないほど、大きなアタリだ。

 私はエサをつけている手を一旦置いて、その竿を手に即アワセ。  サイズもさることながら、まあなんとマルマルと肥えたイラだ。実寸で46センチとちょっと。メジャーは45.5センチを示しているが、左下がりな場所で、シャッターを押したときにイラさんがちょっと動いてしまった(^^; ま、いいか。

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 なんだか複雑な心境だ。イラというお魚は、以前のブログにもミソクソに書いたように、本当に食べようと思えないお魚。だが、スーパーランクとクラブ記録がかかっているので、仕方なしに持って帰った・・・・
 
 さて、その他には何が釣れたかというと、まるで、グルメの旅に出てきそうな魚種ばかり。帰宅して調べたら、釣れた魚のうち4種類は食味評価が★★★★。それではここで、水族館写真でも・・・・(^^)
片手間でやった、エギング。一番安いエギを3つだけ持参したのだが、7回投げて2匹ゲット。残りの5回のうち、3回が根ガカリロスト(^^; もっと上手な人なら、きっと2桁は釣れるであろう。磯のカワハギ狙いでは、エギングタックルは必携である。

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 大好きなホウボウ。サイズは小さいが、持ち帰って刺身にすることに。
ホウボウの刺身は、独特の甘みがあって、とてもおいしいのだ。

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 オオモンハタ。初めは、ハタ類の魚であることはわかったのだが、和名がわからず。なぜわかったかというと、渡船店の店内に飾ってあったカレンダーが、オオモンハタとアカハタの2ショットだったから(^^; 帰宅後調べてみると、なんと食味評価は★★★★。もちろん、刺身行き(^^)

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 ご存知、カワハギ。こいつが本命であったが、最大のものがこの魚という情けなさ。魚拓にすればAランクはあるだろうが、面倒くさいので即刺身行き(^^;
見かけによらず肝が大きく、肝ポン酢での薄造りはおいしかった。
カワハギは他に、20センチクラスが5匹ほど釣れたが、すべてリリース。
 それにしても、最近大きなカワハギを、よう釣らんようになったなあ。  

 釣りは午後2時まで。午前10時半過ぎの満潮時刻を過ぎてからはアタリがほとんどなくなり、西風が強くなりだした。朝からの込み潮のときのみアタリが頻発した。

 そんなわけで、イラの大物だけを「納得」の頼りに納竿。

 潮岬・萩尾港のHさんを迎えに行くと、この日はダツが沸いていてお手上げだったとのこと。それでも、30センチオーバーのグレが1匹と、同型の高級魚、ナンヨウカイワリを1匹釣っておられた。帰宅後、私が釣り上げたアオリイカのうち1匹と、このグレを交換(^^)

 釣果的には今ひとつではあったが、久しぶりのHさんとの釣行で、10数年前のイケイケ状態だった頃の釣りを思い出した感じがして、とてもなつかしかった。また、機会があれば一緒に行きましょう、そう言って帰路についた。
 この日は、Hさんにエネルギーを頂いた、そんな釣行になった。

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アーカイブ釣行記27~全日本カレイ選手権大会 鳥取県賀露一文字 2010.11.22

~2010年全日本カレイ参戦記~

 例年秋恒例の行事、全日本カレイ投げ釣り選手権大会であるが、ここ3年はずっと鳥取東部会場にエントリーしている。賀露一文字という釣り場がお気に入りなのとこの会場にエントリーすると、他協会の釣友の方々とも再会できるからだ。

 同行は、いつもの相棒有光氏と、鳥取東部初エントリーの安原氏の3人。安原氏にまず私を迎えに来てもらい、そして、有光氏を迎えに行って現地に向かう算段。今年は、エサを同じ鳥取東部会場にエントリーしている神戸伊弉諾SURFのマスターにお願いして、購入してきていただくことになったので、有光氏を乗せたら後は現地に一直線に向かえることになった。そんなわけで、午後9時前に大阪を出たのに、鳥取東部会場の受付場所、「砂丘会館」に到着したのが、午後11時半頃。早い到着なので、広い駐車場の真ん中にぽつんとエンジンをかけて宴会をしていたもので、途中に警察の職務質問まがいに遭遇したりハプニングもあったが、おかげで宴会の後は4時間ほどぐっすりと眠ることができた。
 受付の午前4時の少し前に、神戸伊弉諾SURFのシンちゃんに起こしていただき、そこで全員起床(^^; 。マスターともしばらくぶりの再会だったので、しばし釣りの話に花が咲いた。エサを受け取り、受付を済ませて、賀露の渡船乗り場へ。今年は、鳥取東部会場へのエントリーは約70名であったが、その半数以上がこの渡船乗り場に集結している様子。乗り場横の駐車場は、車でごったがえしていた。午前5時半の1番船には、渡船券の購入の段取りの悪さから乗れなかったが、2番船にはなんとか3名とも乗船できた。そして、目指す東の船着きへ。2番船なので好ポイントはおそらく空いていないと思ったが、船着きの階段横に少しスペースがあったので、早速荷物を置いた。ただ、有光氏と安原氏の入るスペースはそこにはなく、少し離れた西寄りのポイントに入った様子。さて、どちらが結果を残せるか・・・・

 先に上がっているはずのマスターに、「マスターはどこ~?!」と声をかけると、「ここです~」とすぐ横から声が聞こえてきた。聞いてみると、私が来ることを予想して、階段とご自分との間を微妙に空けてくれていたとのこと。そうか、それで1人は入れるスペースがあったのか・・・・マスターに感謝・・・・・というわけで、昨年、一昨年と同様に、マスターの横で竿を出すことになった。過去2年とも、マスターに軍配が上がっている。今年もそうなる予感はあったが、昨年は悪天候のために一文字には渡れなかったし、今年はこの一文字に上がれただけでも幸せ、と感じることにして釣りをスタート。

 釣り始めは南風が強く、向かい風のために仕掛けがあまり飛ばない。本当は遠投でスズキやシロギスなどの他魚を狙うつもりであったが、強風のために気持ちがめげて、カレイは夜明けからが勝負なんだ、と言い聞かせて打ち返しを続ける。暗い間は風が強くて体感温度も低く、なかなか自分のモチベーションも上がってこなかったが、夜明け頃からようやく気持ちにエンジンがかかってきて、打ち返しにも力がこもりだしてきた。風は相変わらず強いが、日が昇る頃には少しずつ寒さも和らいできて、カレイの時合いが近い予感がしだした。

 ところが、夜が明けて、この釣り場本来の時合いが近づいても、一向にアタリが出ない。ここでの時合いは、あまり潮には関係ないようで、朝の1発目の時合いから2時間おきくらいにやってくるのだが、その、夜明けの一発が来ない。

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 当日の釣り座から、赤灯台方向を撮影。朝の時合いであろうのに、一向に竿が立つ様子がない。まあ、これだけ竿が出ているのだがら、そのうちどこかで釣れるでしょう、と思っていたが・・・・

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 西側の風景。5人目が有光氏。その手前に安原氏。一番手前の方は、大阪協会Yサーフの超大物師、K氏。活けアジで大物を狙われていた。

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 私の釣り座。船着きのすぐ東側。竿が4本なのは、マスターの竿が訪問されたから。誤解のないように(^^; それにしても、この時間帯にアタリが全くないのはどうしたことか。皆一様に不安がよぎっていた。

 日が明けてしばらくたっても、一向に釣れる気配がない。ちなみに当日の潮は、午前7時42分干潮、午後1時30分頃が満潮。このときが下げ止まり。潮が動き出すとアタリは必ずある、そう信じて、打ち返しを続けた。それにしても寒い! 早くアタリよ、来い!!。

 8時半頃、エサの付け替えをしていたとき、私の左側で釣っていたマスターが、
 マスター 「今のはアタリと思いますよ~。竿先がクイッと入りました~。」
 そう教えてくれた。アチャー、またアタリ逃しかいな~。そう思って巻き始めると、やはり少し重い。で、上がってきたのは・・・・。

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 今シーズン初のマコガレイ! サイズは小さいが、カレイは釣れればやっぱりうれしい(^^)

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 全長26センチ。とりあえず1匹釣れたから、あとはサイズアップを狙うのみなのだが・・・

 さあ、1匹釣れたら現金なもので、打ち返しを頻繁に行い、カレイからのアタリを待つ。1匹目のカレイは投点60mほど。そのあたりを集中的に狙っていた。
 と、そのとき・・・・!!

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 神戸伊弉諾SURFのさゆりさんが、なんとマコガレイ38センチをっ!!
      直下の捨石あたりで食いついてきたとのこと。気がつくと糸が大幅にふけていたそうだ。キャー、まいった。
      実はさゆりさん、ここしばらくは絶好調とか。その証拠に・・・・・

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 午前7時過ぎに、これも直下でアコウの30センチを釣り上げられていたのです。いやはや、参りました。

 いや~、必死に投げ返していたのに、大物はすぐ足元にいたとは・・・・この後、皆一様に足元にも仕掛けを落としたのは言うまでもない(^^; 私ももちろん、1本を足元に投げておいたが、私がカレイを釣ってから、妙に沖がざわついて、潮目がくっきりと出だしたのだ。これはきっと沖にもいるに違いない。そう思って、2本は根気良く60m付近に投げておいた。すると、左端の竿がクイクイとお辞儀をした! あれ?アタリ? 見ていると、再びクイクイ・・・・

 ふぐ「マスター、やっぱりこれ、アタリやんなあ?」
 そういって、マスターに見てもらっていると、またまた「クイッ、クイクイ。」
 マスター「ふぐたろうさん、アタリですやん!!」
 よし、久しぶりに「自分で」カレイのアタリを見たぞ(^^; だが竿先で聞いてみると、どうも手ごたえがなさそう。ちょっと不安がよぎったが、思い切って合わせてみると、あのなつかしい感触がっ!!

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 やった~!! ランクマコガレイだ! たいしたサイズではないが、もううれしくて。しっかりアタリも取れたし(^^;
クラブに入る前に、カレイ釣りにのめりこんでいた頃の、カレイを釣ったときの感激がまたよみがえってきた感じ。カレイはサイズに関係なく、大会であるないにかかわらず、とにかく・・・・・・うれちい(^^)

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 実寸31センチ。とりあえず審査に提出すると、末尾くらいで入賞するだろう(^^; まあ、審査結果はともかく、これで納得している自分がいたのは確か。

 私の全日本カレイはこうして結果が出てしまったわけだが、ちょっと他の劇的シーンをあげてみると・・・・

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 神戸投魂会のこばさん。なんか、しぶく写っておられます(^^)
マコガレイ37センチ。このカレイもなんと足元から。
      真下に落とされていた仕掛けのドラグがジャーとなったのを、私も目撃させていただきました(^^)
この日の大型マコガレイは、足元の敷石がお好きなようでw

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 ヤングサーフのKさん。なんと活けアジのエサでマゴチ60センチ!!
      「これがヒラメだと、ヒラメ満願だったんだけど・・・・・・」
さすがは大物師のセリフです(^^)
でも、このマゴチで、他魚の部上位入賞間違いなし!!

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 最後を飾るのは、やはりこの方、マスター!! 納竿間際に竿をしならせて、やっぱりさすがはカレイマスターやな~、と言おうと思ったらこのタコ!!
この日はマスターは不発・・・・
      マスター、エサの調達、ありがとうございました。

 この日は、釣果も去ることながら、色々なクラブの方とお話ができ、とても楽しい1日となった。来年もまた鳥取東部会場へエントリーしよう、そう思った、全日本カレイの1日だった。あそうそう、我がクラブの有光氏と安原氏はどうだったかって? それは、この場では触れないということで・・・・(^^;

 全日本カレイに参加の皆様、どうもお疲れ様でした。

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アーカイブコラム集2 我が家のきずしレシピ大公開

 お節料理の季節になると、我が家では必ずさばのきずしを作ります。皆さんにご紹介するつもりでコラム集に書いた記事ですが、自分の備忘録にもなっていて、ずいぶんと助けられています(^^; それで、この記事をこのタイミングでアーカイブしてみることにしました。今年(平成26年末)もまた親類縁者一同分を作る予定です。(平成26年12月28日 記)

 投げ釣りとは関係ないのだが、正月前の恒例のきずし作りを少し皆さんに紹介しようと思い、コラム集に書くことにした。甘酢仕立てなのでそれが苦手な人はだめだが、関西では古来より甘酢仕立てが好まれてきたし、苦手な人も一度だまされたと思って作って、食べてみてほしい。好きになること間違いなし!!

 世間ではきずしは別名「シメサバ」と呼ぶらしいが、私は全く別物と思っている。シメサバは酢で短時間締めた後、わさび醤油でいただくらしいが、それはそれで良いと思うがきずしとは大違い。もともときずしは保存食として古来関西で食されてきたもの。若狭湾からサバ街道を通ってサバを運搬するのに、腐敗防止のために塩締めする必要があったのだが、それをさらに保存が利くように酢で漬け込んだものがきずしである。

 今年(2008年)は12月29日に市内の黒門市場に行き、サバを購入した。値段の相場は1本800円から2200円までまちまち。その中から、あるお店で1本1300円だが、特に型の良いサバを見つけた。大きさは45㎝弱。そんな大型を見るのは久しぶりで、ここ数年の小ぶりなサバを見慣れた私には感動に値するものだった。おそらく脂が乗っておいしいに違いない、そう思って6本のサバを購入。ちなみに、産地は長崎産とのこと。そのサバを三枚に下ろしてもらい、例年なら塩もしてもらうのだが、出来上がるタイミングをはかるために、あえて塩はしてもらわずに購入した。そして、29日の夕方から仕込み開始。

Kizusi1 29日の夕方に仕込み開始。まずは、フライ物の材料に小麦粉を付けるようにして、サバの両面に塩を多めにまぶし、大きめのタッパーに入れる。底には、出た水分を吸い取るためのキッチンペーパーを何枚か重ねて敷いてある。中間部にもキッチンペーパーを敷いた。皆さんご存知の塩イワシを作る要領とほとんど同じ(^^; どう? なかなか良いサバでしょう?

 タッパーのフタをして冷蔵庫で5時間おく。5時間。これが我が家の秘伝その1。時間は守りましょう。

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 塩サバの仕込みと同時に、漬けダレの作成。我が家の秘伝その2。
      900mlの酢1本に、本みりん、日本酒を100mlずつ。それに、砂糖大さじ6杯。山盛りで構わない。分量を変えるときは、割合を参考にしてください。

 さらに、色つけ程度に濃口醤油を小さじ1杯ほど。さらにダシの素半袋ほど。これを火にかけて煮冷ましにする。沸騰する直前に火を止める。そこへだし昆布をひとかけ入れ、放置して冷ます。

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 塩締めしたサバを5時間ほど寝かせたら冷蔵庫から取り出し、水でしっかりと塩分を落とす。水気をしっかりふき取って、中骨抜き。これが結構手間。塩締めすると多少身が締まって抜けやすくなるとはいえ、少しコツがいる。我が家では毛抜きを愛用。

  中骨を抜いたら、身を上にして元のタッパーに並べていく。大型のタッパーが必要。並べ終えたら煮冷ました漬けダレを上からかける。皮を下にするのは、正月中持たせなければならないので、漬かり過ぎ防止のためと、昆布を敷いたときに、皮面だと昆布の形が残ってしまうため。

  丸1日置いて(つまり30日の夕方)表面の薄皮剥き。酢に漬かっているので、皮は簡単に剥ける。全部皮を剥いたら、漬ける順番を上下逆にして漬け直し。こうすると、まんべんなく漬かる。このようにしてフタをして冷暗所に保存する。
もちろん、この状態でも食べられるので、下の写真のように試食してみました(^^;

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 どうですか?出来栄えは?? 写真の右のように試しに薄造り風にもしてみたが、きずしは表面の皮目の美しさがひとつの魅力なので、やはり飾り包丁入りの左側の切り方の方が食欲をそそるようです。
      漬けるときに使用しただし昆布。酢昆布の味をご存知の方ならきっとこちらも・・・・・(^^;

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 丸1日の漬け方だと、このようにレア状態のものが食べられる。日が過ぎるごとに漬かり方が変わっていき、それぞれの味が味わえて楽しい。私はレアが好みだが、兄たちは、ドボドボに漬かって真っ白になったものが好きなのだそうです。ご飯のおかずにばっちりだとか。人それぞれですな。

 きずし作りは意外に面倒なので、既製品を購入される方が多いと思うが、私自身の感想は、既製品は皮が硬く(薄皮を取ってあるのかな?) 味もすっぱすぎるか、甘すぎるかのどちらか。おいしいものに当たった試しがない。こうして自宅で作ると、味も自由に変えられるし、家好みのものができるので安心である。皆さんも一度試してください。

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アーカイブ釣行記26~和歌山県御坊市日高川尻、有田市有田川一文字 2010.10.24

~狙っていても予想外?!~

 最近はなかなか釣りに行く機会がなく、かといって、機会があってもなかなか足が向かず、私としてはめずらしく、8月からここ3ヶ月、クラブの月例会しか釣行していない始末。もうほとんど、釣りの仕方を忘れてしまうほど。ただ、今年もあと3ヶ月。クラブの月例会もあと3回を残すのみとなり、月例会だけはすべて出席して責任をまっとうしようと思っている。

 そんな、ラスト3回の月例会の第1回目。今回の10月度月例会は、大阪協会秋季大会との併用開催である。私も含めてクラブ員全員が中紀会場にエントリー。私はいつもの相方、有光氏と釣行することになった。とはいえ、2人の貧困な発想ではキチヌやエソ程度しか思い浮かばず、相談がなくてもいつのまにか、そういった狙いになってしまっていた。夜の一時をキチヌ狙い、夜が明けてからはエソ狙いに切り替えることにし、異種2匹という今回の大会規定をキチヌ、エソの2種に絞って釣行することにしたのだが、まさかそれが意外な展開になるとはもちろん思いもしなかった。

 夜9時に有光氏宅を出発。本当ならキチヌの特効薬、チロリがほしかったが、どこのエサ店にもシーズン終了ということで置いておらず、仕方なく、道中のフィッシングマックス泉大津店でボケを仕入れて釣り場に向かった。ところが、有光氏は前月に余ったチロリを冷凍して持参していた。これがのちのち効果を発揮するとは・・・

 第一ポイントは日高川尻。このポイントは毎年のように有光氏とキチヌ狙いで入っている。紀ノ川尻や有田川尻にくらべ釣り人はいつも少なく、のんびり釣れるし、数は出ないが結構確率高くキチヌが釣れるというのが、このポイントを選ぶ理由だ。

 現地着は午後11時過ぎ。釣り場入りにはまだ時間があるので(午前0時釣り開始)、マクドナルドに入って時間を潰した。そして、午前0時直前に釣り場の、西川の合流点の細い波止に入るべく、近くに車を止めた。そして午前0時。急いで竿を3本出す。2本はボケ、1本は予備で購入しておいたアオイソメをつけて投げた。ところが、ボケは全くエサがもたない。数分後に巻き上げるとエサはきれいに取られている始末。一方、アオイソメの方は、エサは残るものの本命のアタリはおろか、外道のアタリすらない。じらされ続けて1時間、思い余って有光氏に冷凍チロリをもらって投げなおした。すると、ほどなくして竿先をゴン!と持ち込むアタリが!! ところが不幸なことに、ドラグを締めすぎていたのか、糸を送れずに敢え無く空振り。ただ、冷凍チロリで本命らしきアタリがあった、ということで私は納得した。有光氏はというと・・・

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 納竿直前に釣れた、キチヌ32センチ。エサは冷凍チロリ。「な、冷凍チロリで釣れるやろ?」と、してやったり顔の有光氏。ええなぁ有光氏は。あと、エソを釣れば審査提出できるやん!! 楽勝やね(^^)

 さて、午前3時前には納竿をして次なるポイントに向かう。え?早すぎるやん!って? いや、この日高川尻は気の早い早起き漁師が西川の上流から船でやってきて、沖に向かっていくのだが、そうなると今までの経験上アタリは必ず止まっているのだ。それに、夜明けからのエソ狙いのために少し仮眠も取りたいのでこの時間帯の移動となったわけだ。あっという間のキチヌ狙いだったが、とりあえず有光氏が1匹ゲットしたので目標達成。私はというと、おそらくエソは釣れると思うが、異種でもう1匹揃えるのは無理やろなぁ、なんて弱気な気持ちで、とりあえずランク物の枚数を増やす目的のみ持って道中車の運転をした。

 第2ポイントは有田川一文字。気のいいおっちゃんが営業する、谷口渡船を利用して一文字波止に渡って釣るのだ。有田川一文字のエソ狙いは、私が平成7年に職場仲間と釣りに行って、偶然エソがよく釣れることを発見した場所。時期と潮さえ間違わなければ、まずあぶれることはない。それ以来、我が北斗サーフでは完全に「十八番」のポイントとなっている。今年の全日本キス選手権大会の折にも、クラブの萩山氏がマゴチの54センチを釣り上げている。私はこの有田川一文字では、エソの他にキチヌ、スズキ、マゴチ、ヒラメと、結構な魚種のランク物を仕留めている。それらの魚はよほど運が良くないと釣れないが、狙わなければ釣れないので、エソは税金という気持ちでよく通うわけだ。我がクラブはエソ釣りがうまい、なんて良いのか悪いのかわからない評価をされているが、実際のところは、その確率が低いマゴチ、ヒラメを狙って通っているのだ。

 午前4時前には、渡船店の前に到着。5時半の開店を待つべく、しばしの仮眠zzzzzzz

 午前6時、渡船に乗船。審査時間の関係で、午前10時過ぎまでしかできないが、それでも朝の一時に勝負をかけて、有光氏も私もテンションが高め。予定通り、白灯台がある、南の先端に陣取った。投げ釣り師は私達2人のみ。竿釣り師も少なく、広いポイントは閑散としている。とりあえず、私が先端から延長線向きに、有光氏は少し下がって沖向きを狙って釣り開始。

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 先端から延長方向の風景。テトラが数年前から乱雑に積まれており、釣りにくいことこの上ない。だが、この方向にはエソやマゴチがうじゃうじゃ?

 早速ドラグがドラグがジャーと鳴ってエソのお出まし。エソとはいえ引きはいいので取り込み時は楽しい。心地よい引きを楽しんで上がってきたのは、いきなりエソの45センチ。(写真は省略)さえ先よくエソが釣れてとりあえず気分は良い。だが、「異種」のもう1匹はこの時点でもあきらめ気分だった。続いて35センチ、40センチと順調にエソが釣れるが、有光氏にはなかなかアタリがない。キチヌを釣っている有光氏には、審査提出をしてもらうためになんとしてもエソを釣ってもらいたいので、私のポイントにも投げてもらう。
 
 底には時々シモリがあり、大抵回収できるのだが、ついに高切れをさせてしまった。仕方なく力糸を結んで仕掛けを作り直し。そして、気を取り直して延長線上に投げる。糸ふけを取るために、竿をあおってリールを巻いた。するとそのとき・・・・・・

 ゴン! ゴゴゴン!!! 

 おや、投げてすぐにアタリがあったぞ。私はすっかりエソが食ったと思い、余裕で合わせてみると、なんと、頭を振る強い引きが!!

 ふぐ「みっちゃ~ん、これもしかしてタモがいるかも~。」

 巻き上げる途中にも、ゴンゴンと頭を振る強い引きが。有光氏は取り込みに備えてテトラポットを下に下りてくれている。そして、水面に姿を現したのは・・・・・

 全く期待もしていなかったマゴチではないか!!しかも結構なサイズだ!

 有光氏は、テトラポットに潜り込もうとするマゴチをうまく引きずり出してくれ、2~3度の失敗の後、無事タモにゲット!!

 普通なら、「お~マゴチやん!」で済むのだが、今日は良く考えると大会なのだ。そう考えて手が震えてくるのを感じていた。

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 実寸55センチほど。(審査結果は55.7センチ)
まさか釣れるとは思っていなかっただけに、喜ぶのも忘れてただ呆然・・・

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 つまりこれが私の釣果。たかがエソというが、こういった想定外の本命を釣ったときのエソは、サイズ稼ぎに絶大な効果があるのだ。2匹合わせて、なんと100センチオーバー!!

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 そして、8時過ぎにようやく有光氏のみ40センチのエソが。
       無事、2人とも、審査カード提出の権利を確保した。

 とりあえず二人とも、エソのサイズアップ、もしくは、あわよくばマゴチやヒラメを狙ったが、とにかくエサ取りが激しく、イワシがもたなくなってきた。1度ハリ掛かりした、エサ取りの犯人を確認してみると、サバフグだった。サバフグじゃ勝負にならないな、と二人で話をし、予定よりも早い、午前10時前に迎えの渡船に乗った。

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 納竿後に、二人で仲良く2ショット(^^) 昨年も確か、有田川一文字の釣りで、釣果を持った2ショットを撮ったような気が・・・・

 そんなわけで、午前11時前には審査場所である紀ノ川SAに到着。審査まで少しうとうととしながら時間を潰した。

 クラブでは、副会長の福岡氏が、衣奈一文字にて、私と同じくマゴチとエソを仕留め、エソ釣り名人と揶揄された北斗サーフの面目を、完璧に躍如させた。
 

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アーカイブ釣行記25 三重県熊野市新鹿 紀北町引本

~初体験づくし!! 紀東にて~

 7月はことのほか忙しく、特に20日以降は連日学校に行かねばならず、この3連休が唯一の釣行チャンスと言っていいほど。ところが、車を修理に出さねばならなくなり、それで釣行も半ばあきらめていた。そこに神戸Cサーフのhedai隊長から待望のお誘い。しかも、私が今最も釣りたい、キューセンと大型マダイである。車の事情を隊長に言うと、車を出してくださるとのことで、ひとつ返事でご一緒させていただくことにした。目的地は紀東、キューセンは新鹿、マダイは引本というプログラム設定だ。マダイ仕掛けは現地で作れるので、とりあえず2~3日前からキューセン仕掛けを10組ほど作成。エサの段取りも隊長にお任せしてあるので、後は釣行のみ。

 16日の午後11時半過ぎに隊長に自宅まで迎えに来ていただき、R169号の山越えルートで現地に着いたのが翌朝午前3時半頃。

 新鹿のポイントは通称大和岩。このポイントにたどり着くには車を停めてから崖を降りなければならず、それが私を躊躇させていたので、実は大和岩の釣行は今回が初めて。何度か挑戦しようと思ったが、そのたびに先客らしい車が停まっていてなかなかチャンスは訪れなかった。今回は現地に到着すると車は1台も停まっておらず、後から誰かが到着して釣り場に向かわれるのも嫌だったので、少し早いが崖を降りて釣り場に向かうことにした。時間にして約15分ほどであったが、ロープを伝って崖を降りて、さらに海を渡って(引き潮時のみ渡れる。)また崖登り。少々ヘロヘロになりながら、ようやくポイントに到着した。

第1ラウンド

 時刻は午前4時前。釣り始めるにはまだ少し早いが、暗い間にマダイやシロギスが来るかもしれないと思い、二人でマダイ狙い用のタイムシをつけて、数投だけ様子を見ることに。私は2本の竿、隊長は3本の竿を出す。しばらくして隊長にドラグを鳴らすアタリが! 合わせると乗ったようだが、残念ながら数秒後にハリはずれ。一体何だったのだろうか、と二人で話していると、私の竿にもドラグを鳴らすアタリ。竿を持つ間にも糸が引き出されるのがわかる。ところが、合わせると意外にもスカ。巻き上げるとタイムシがクチャクチャにされている。もしかすると、大型のシロギス? 夜が明けた頃に、再び私にドラグを鳴らすアタリが! 今度はしっかり乗ったが引きがどうも嫌な予感。それでも時折頭を振る引き具合に、もしかするとマダイかも? そしてようやく上がってきたのはなんと1mクラスのサカタザメだった。その異様な姿に写真を撮ろうと思ったが、残念ながら岸際でハリがはずれて海へ帰っていった。初めて釣り上げたサカタザメだっただけに、せめて写真だけでも撮りたかった。(ちなみに、帰宅してから調べると、意外にもおいしいらしい。まあ、それを知っていても持ち帰ることはなかったと思うが。ちなみに、サカタザメはサメという名前がついていてもエイの仲間である。皆さんは、エイとサメの学術的な違いをご存知?) このサカタザメを最後にタイムシはとりあえず終了。エサをマムシにチェンジ。

 さて、その頃から、隊長が忙しい思いをされていた。たびたび掛かってくる魚。時にはダブルで、しかもランクが来たりする。

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 その正体がこれ。メイチダイ。ちなみに下のものは35センチオーバーの立派なランクサイズだ。食べると絶品なのだが、残念ながら、多くのものはカルキ臭がきつく、持ち帰るには気が引けるものばかり。以前鬼ヶ城で釣ったシロギスと同じ匂いがして、食べようという気にならない。隊長もランクサイズは写真を撮り、残りのものも含めてすべてリリース。本当は高級魚だけに、あ~もったいない!!

 それにしても、隊長にはメイチダイがよく釣れるのに、私には1匹も来ない。それどころか、魚がほとんど釣れなくなった。隊長もメイチダイを5~6匹ほど釣り上げた後は退屈な状態になっているようだ。夜はもう明けきっているのに、キューセンからのシグナルはまだ来ない。

 そんなとき、ようやく隊長にアタリ!!

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 実寸29はありそうなキューセンだ!! やっぱりこういうサイズのキューセンがいるのだ。釣り人も結構入っているだろうに、なんというポテンシャルの釣り場だろうか。(このキューセンは、めでたく魚拓でCランク(30センチオーバー)申請になったそうである。

 それにしても、私には魚が来ない。あのサカタザメ以降、魚を釣り上げていない。その間にも、隊長はメイチダイのランク未満をポツポツと追加。こう釣れないと、そんなメイチダイでもうらやましくなるものだ。そしてついに、夜討ち朝駆けの疲れが出て、パラソルを差して日差しを避けてウトウト開始zzzzzzzz

 1時間以上もウトウトしていた。とにかく、一睡もしていない上にハードな崖を下りて、体力はかなり消耗しているのだ。ただ、このウトウトで少し元気を回復、再び釣りを再開。そう思って1本の竿を巻き上げると、なんだかかなり重い。魚らしい引きを感じるので、これがもしかして魚であれば、かなりの大物のはず。またサカタザメ?まさかね(^^; そして、上がってきたのはメイチダイのダブル! この、ダブルの写真がなくてすみません。1匹は35センチの立派なランクサイズだ。

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 これはランクサイズの方。すでに内臓処理が終わっている状態。というのは、他のメイチダイがカルキ臭がきつかったのに対し、このメイチダイはほとんど無臭だった。それで、高級魚なので持ち帰って食べることに・・・

 35センチの立派なランクサイズだ。このメイチダイのランクサイズを釣るのは、私にとっては初めてのこと。ちょっとはうれしい(^^;

 ようやくのランクサイズに、ようやく元気を取り戻した私は、隊長が投げた方向で、ランク未満のキューセンが釣れるのを見て、その方向に投げて引き釣りをしてみることにした。これが見事的中!! 数投目にようやく・・・・・ 

100717yanobera

 隊長が場所を離れていたために、セルフタイマーを用いた写真。よって、海面が斜め(^^;
サイズは26センチを少し切るが、魚拓では余裕の26センチオーバーになるだろう。(実際は、拓寸26.4センチ)大和岩での初キューセンランク!!

 だが、結局その後何度かアタリがあるもののスカだったり外道だったり。そんなわけで、午後2時頃に納竿することに。

 ところが、納竿して車に戻るのが大変。大和岩を半周してまだ海水が浸っている海峡を渡り、崖をロープを伝って登っていくのだが、何度も休憩をしなければならないほどしんどくて、ようやく上がりきったときには息が切れてヘロヘロ状態に。ちょっとこの釣り場に行くことは懲りたかも?(^^;

 さてその後、尾鷲市内で遅めの昼食を取ったり、食料や飲み物を調達し、引本のポイントへ。引本漁港の横を通るときに、今日は3連休の初日だからどこのポイントも釣り人で満員かも?などという不安な会話をしていた。そう、今日は3連休の初日なのである。そして、釣り人の入り具合を見るため、それぞれのポイントを見て回ることに。ところが、どうしたことか、どこにも投げ釣りマンは見当たらない。どこもガラガラ。こんなときは逆に不安になるもので、マダイ狙いには少し時期が遅いのでは?などと隊長と話しながら目的のポイントに向かった。

 予想通りポイントには人影はなし。ますます不安がつのる。ただ、ロケーション的には釣れる気がムンムンとする場所で、とりあえずポイントの説明を隊長からしていただいた後、夕闇が迫るまでは仮眠をすることにした。約2時間の仮眠・・・・・

 
第2ラウンド

 午後6時半頃釣り開始。隊長と二人で、とりあえず3本ずつの竿を出すことにした。私は2本の竿にタイムシ、1本に本コウジをつけて第1投。

 隊長は開始早々40センチオーバーのイラをゲットし、その後もドラグを鳴らすアタリが来たのに根ずれでハリス切れを起こすなどにぎやか(^^;その点、私の方にはアタリが少しもないどころか、エサトリすらかすってこない。巻き上げるとエサはついたまま。気を取り直して第2投。辺りはようやく夕闇が迫り、まさに絶好の時合い。ロケーション的には、私には釣れる気がしてならなかった。特に、私が好きな本コウジをつけた竿には、いつアタリが来てもおかしくないような錯覚に陥る。身体は昼間の崖のぼりでヘロヘロ状態にはかわりはないが、モチベーションは高めキープ。

 さらに手返ししようと、1本を巻き上げてエサをつけている最中のことだった。

 隊長 「矢野さん、何か当たってるで。エサ取りっぽいなあ。」

 そう隊長が教えてくれた。竿先が2~3度お辞儀をしたらしい。それで、エサを付け替えた竿をとりあえず投げ終え、その竿を手に持ってみる。ちょうど同時に隊長が巻き上げを開始したので、その作業が終わるのを待ってから巻き上げようと、竿を手にしたままじっとしていた。ん?何となく竿先にテンションを感じる。根ガカリしたような感じ。カレイ釣りでアタリを逃し、巻き上げようとしたら根ガカリのような感触に襲われることがあるが、まさにそんな感じ。エサ取りがつついた後根ガカリでもしたかな? そう思ったが、エサは何といってもエサトリに強いタイムシ。アナゴ、ゴンズイの類ではないと思うのだが・・・・
 そして、ようやく隊長が巻き終えて私の番。糸をギリギリまで巻き込んで大きく合わせてみた。あれ?重い。布袋でも引っ掛けた感触。ただ違うのは、時々襲うズーンとした締め込み。この感触はどうみてもあいつ、そう、エイだ。昼間に釣ったサカタザメでさえ頭を振ったのに、これが本命であるはずがない。

 そして、もうひとつ大切なこと。このポイントは足場が高い。取り込むためには下まで降りねばならない。

 ふぐ「隊長~、エイかもしれんわ~。エイやったら道糸切って放流すればいいし~。」
 そんな呑気なことを言ったからだろうか、途中から突然頭を振る感触が伝わってきた。え? またサカタザメ?! まさか~~(^^;
 そして、足元に寄ってきた魚を見て仰天!! な、な、なんとマダイだ!! しかも大きそう。
 ふぐ「タイじゃ~、タイじゃけ~~ん!!」
 なぜか広島弁で叫ぶ私(^^; そして、その姿を見て意を決した私は、隊長に竿をあずけて下に降り、胸まで水につかって無事玉網にゲット~!!水に浸かって魚をゲットするのは、もしかすると人生初かも?

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 人生初のDランクマダイは、胸まで水に浸かってゲット!!天然物の、きれいなマダイだ。
   実寸58.5センチ、拓寸は61.4センチだった。よく見てほしい。持っているマダイの上と下で、服の色が違うのがおわかりだろうか。下半分は水につかったのだ(^^)。

 おっと、忘れちゃいけない。私はここ引本でランクサイズを釣り上げるのは初めてのこと

 夢にまで見たDランクマダイは、なんと2投目であっけなく仕留めてしまった。実感がないまま私は、とにかくマダイの処理と濡れた服の着替えに追われ、釣りどころではなくなった。それに、これ以上釣り上げてもクーラーボックスに入りきらず、そのことを考えて一気に釣る気喪失。とりあえず10時までは粘ったが、その後は車に入ってzzzzzzzzzz

 午前4時半頃、車のドアをあけて叫ぶ隊長の声で目が覚めた。なんと、6時間以上も眠っていたようだ。
 隊長「マダイが来たから手伝って!!」
 その声で我に返り、車を降りて隊長のマダイ取り込みをアシスト。

 少し小さめの45センチ。隊長の狙いはDランクなので、これでは少し物足りない様子。だが、とりあえずランクサイズなので、写真を撮った後、なんと隊長はこのマダイを放流!! かっこいい~~!!

 それを見て私も気を取り直して釣りを再開しようとしたが、なんと寝ている間にエサ箱をタヌキに荒らされたようでなくなっていた。うん、これはもうやめておけのサインやな。そう思って私は一足先に納竿することに。その後、隊長は7時過ぎまで粘ったが、残念ながらその後アタリはなく、8時過ぎに釣り場を後にした。

 今回の釣りは初づくし。しかも、釣行前の目標であった、キューセンのランクとマダイの50センチ以上という目的が達成され、言うことのない釣行となった。もともと私は大和岩は行ったことがなく、引本は行ったことがあっても魚らしい魚を釣ったことがなかった。これでどちらの釣り場も片目を開けることができたが、果たしてこれからはどうだろうか。大和岩は崖に懲りたし、引本はやはり相性が悪いというかあまり釣れる気がしない。これからも行くとは限らないが、とりあえずは足跡を残しただけでも良しとしておこう。

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アーカイブ釣行記24~岩手県宮古市重茂 2010.4.30~5.4

~「あの時」の借りを返しに~

 今から10数年前、岩手県釜石市にアイナメを釣りに行った際に、私はとてつもない大物を、思いもつかない原因で取り逃がした。そのことは2008年4月30日付のブログでも書かせていただいたことがあるが、私は未だにそのことが頭から離れられずにいた。だがそれ以来、岩手県にアイナメを狙いに行く機会には恵まれず、何年もの間悶々とした状態で過ごさなければならなかった。私が行った数年前から岩手のアイナメブームは熱を帯びだしたのだが、私が悶々とする間にそのスポットは釜石市周辺から宮古市周辺に移り変わってしまっていた。釜石市周辺では、現在では廃業または釣種を船釣りなどに変更した渡船業者が多く、今では釜石市でのアイナメ狙いは不可能になってしまっている。私はいつかはかつてのリベンジを釜石で、と思っていたが、それはかなわぬ夢となってしまったが、舞台を宮古市周辺に移しても、いつかは必ず「あの時」の借りを返しに岩手県に行かなければならないと思っていた。毎年岩手県で大アイナメを仕留めたという情報が耳に入り、年齢とともに、気持ちばかりがあせるここ数年だった。行けば必ず釣れるという保障があるわけではない。だが、チャンスすらないのでは手の施しようがない。ところが・・・・

 今年の北斗サーフ新年総会の席上、宮古市のアイナメ釣りが話題に上がり、クラブの創設25周年ということでメンバーをつのってゴールデンウィークに宮古市に釣行することが決まったのだ。もちろん私も参加を表明、クラブ員総勢8名で釣行することとなった。奇しくも釣行するタイミングが「あの時」と同じくゴールデンウィーク。この時期は秋よりも水温が上昇していないので厳しい釣りになりそうだが、釣行のチャンスはそう訪れるものではない。このチャンスを逃せば次回はいつ釣行できるかわからないので、この時とばかりに私はかなり早く準備にかかった。もちろん、「あの時」の水面に浮かんだ巨大アイナメを思い浮かべながら・・・

 出発日は4月30日の午後9時。大橋氏の会社に8名は集合し、そして出発となった。いよいよ「あの時」の借りを返す「チャンス」に恵まれるのだ。行きの道中はそのことばかり考えて、15時間の道中は全く長いとは感じなかった。第二京阪から京滋バイパス、名神、北陸道を通って新潟へ、そこから磐越道、東北道を経由して
盛岡南ICへ。そこから一般道を走ること1時間半。途中思わぬ事故渋滞があったりで、予定より2時間遅い、5月1日の午後2時前に現地、宮古市重茂漁港に到着した。
 
 本当ならば到着日(5月1日)午後も磯渡りしようと話していたのだが、到着が遅れたためにこの日はそれを控え、渡船店のご主人との綿密な打ち合わせをした後、2時間ほど近所の護岸から釣ることにした。お茶を濁す釣り、との感覚があるが何の何の。到着直後に地元の方が投げ釣りで、めずらしい「マツカワ」の45センチクラスを釣り上げられ、驚かされたので、一応テンション高く釣りをしてみたが、根ガカリが多くてすぐにあきらめ(というより、オモリの消耗がもったいなくなって(^^; )その足で少し早い目に宮古市内にあるホテルにチェックインすることにした。(初日に磯上がりしていたら、体力の消耗で3日目の釣りは釣りにならなかっただろう、とはメンバーの弁。平均年齢が高い私たちのこと、そのあたりは結果オーライということで・・・)

磯上がり1日目(5月2日)


 午前2時30分に起床。3時にホテルを出発して重茂漁港に着いたのは午前4時前。出船は4時の約束だったが、なんと船頭が寝坊をして、結局出船は4時30分に(^^;。しかも、まだうねりが残っているということで、沖の本命磯には向かえないらしい。仕方なく、湾内磯に2人ずつ渡っていく。それぞれが渡ったポイントは、入り江の入り口の風裏といった場所で、水深はあまりなさそう。この時点でテンションは少々↓だったのだが、そうも言っていられない。私は松本氏とともに、やはり入り江の入り口付近に降ろされた。

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 湾内奥寄りに入った私のポイント。手前の磯際は大変浅く、とても狙える状況ではなかったが、こんな所に?!と思われる水深でもアイナメがいることがあるので、こまめに探ってみた。そして、対岸の磯際ももちろん狙う。湾の中央は砂地でズルズルな底。いずれにしても浅い。

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 湾口寄りには松本氏。こちらも底の様子は同様らしく、狙い場所に苦労している様子。

 さて、こうして釣りを開始したのだが、全くアタリはなく、エサもそのまま残ってあがってくる有様。午前9時頃に、湾中央に投げていた竿にマコガレイの25センチが来たが、この場所では全くお呼びではない相手。ハリを丁寧に取ってリリースした。ただ、メンバーからの情報では、清水氏がマコガレイの40センチ、30センチと連発させたらしく、もしかすると湾中央部で同様のサイズがいるかもしれないので、一応砂底の湾中央も丹念に探ってみた。
 午前10時を過ぎて、辛抱たまらずに場所を変えてみることにした。釣り場に渡ったときに、少し歩くと湾の外向きを狙える場所があることを確認したのだが、渡った時点では満潮であるのとウネリがきつかったのでとても狙える状況ではなかったのだ。それが、日が高くなり、潮も下がって狙えそうな雰囲気がしてきたので移動の決断をした。そこまでは50mほど荷物を担いで岩場を渡り歩いて行かねばならないのだが、現状を変えるには場所替えしかない。急いで荷物をまとめて、20分ほどかけてゆっくり移動。なにせ、リュックにはオモリが3kgほど入っている。そして、クーラーには大量のエサ、ロッドケースには予備竿も含めて6本の竿。とがった岩が散在する岩場を、荷物を担いで歩くのは容易ではないが、「あの時」の借りは苦労なしには得られない、そう自分を言い聞かせて、汗をブルブルかきながら移動した。

 ところが、場所を移動して荷物を置いて愕然とした。好ポイントと思われていた場所は、潮が下がってきたと同時に、目の前に大きなシモリ磯がむき出しになって、とても竿を出せる状況ではないのだ。しまった、計算違い。だが、よく場所を観察すると、ポイントの左端が少し高台になっていて、シモリが切れたあたりに投げることができそう。また、右端は対岸が右隣の岬の先端方向に投げられそうな高台になっている。どうしようか。私は迷った末に、荷物を置いた場所を基地にして、それぞれの高台に三脚をすえつけ、両方で狙ってみることにした。三脚まではどちらも15mほど。咄嗟のアタリには対処できないかもしれないが背に腹は代えられない。

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 こちらが左端の高台。右にむき出しになったシモリ磯が見える。荷物を置いた場所からはこのシモリ磯が邪魔になって、投げることができない。

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 こちらは右端の高台。向こうに見えているのは、隣の岬。狙い場所は主に隣の岬の磯際。最初に上がった入り江よりも、こちらの入り江の方が潮通しがよさそう。磯際はさきほどと同様に浅いが、とにかく色々とさぐってみることに。

 ところが、どちらのポイントも、ウネリの影響で磯際の海草に道糸が食われて釣りにくいことこの上ない。竿先はバンバン叩かれてアタリを取るどころではないし、海草で高切れさせたりで苦労の連続。ところが、気持ちが切れることなく釣ることができたのは、右の高台から25センチほどのアイナメが釣れたから。リリースしたので写真はないが、どうもこのアイナメをリリースしてから運が私に向いてきたのかもしれない。

 正午を回った頃、昼食を取りながら右の高台の竿先を見ていると相変わらず竿先がバンバンと叩かれて、海草に道糸が掛かっていることを示しだした。放っておくと道糸の高切れの原因になるので、急いで巻き取ることに。やはり道糸が足元の海草と、ご丁寧にフジツボにまで道糸が食い込んでいて、もしかするとはずれないかも?とあきらめの気持ちで竿先をあおってみた。すると、海草もフジツボも不思議なことにするりとはずれた。「へ??」と思って巻き始めると、なんと突然竿先に締め込みが襲ってきた。頭を振る感触が伝わってくる。私はとっさに「アイナメに間違いない!」と思い、強引に巻き取り開始。水面に浮かんだのは、やはり大型のアイナメだ!私はウネリの寄せ波を利用して、強引に寄せ、抜き上げ成功!!一人なので、魚を持った写真がないのが残念!!

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 やったー! 人生初の50センチオーバーのアイナメだ。こいつが釣れる夢を、いったい何度見ただろうか。10数年の歳月を経て、ようやくゲットした大アイナメ。実寸は52センチほど。対岸の磯際の狙いがドンピシャだけに喜びもひとしお。ただ、アタリを取って釣っていないだけに、実感はあまりわかなかった。

 狙い通りに目をつけたポイントで、狙い通りの1匹。これで気持ちに余裕ができ、ゆっくりと昼食の続きを楽しんだ。コンビニの鮭づくし弁当がおいしいこと。

 さて、左の高台からは対岸は狙えず(対岸がないので(^^; ) かといって磯際狙いは海草とフジツボの餌食になるので、仕方なく遠投してシモリを探すことに。最初に上がったポイントと同じく、投げると砂地が広がっているようで、もしかするとカレイも狙えるかも?と思い、潮目付近(上の写真でも見えている。)を丹念に探ってみた。ところどころに掛かるポイントがあり、そういった場所をメインに置き竿。相変わらずウネリで道糸は叩かれ、よほど大きなアタリが出ないと、アタリは取れないだろう。右の磯際は場所が狭く、50センチオーバーが1匹出たということで、狙いを左の磯際に絞り、3本の竿を集中。(大アイナメはテリトリーが広く、同じ場所には複数いないことが多いので。)
 
 さて昼食を取り終えて30分くらいたっただろうか、エサ替えのために右端の竿をあおってみると根ガカリしている。根ガカリはアイナメ狙いにはつきものなので気にせずあおってみると、うまくはずれたようだ。と同時に、な、なんとまたしても強い締め込みが!!先ほどのアイナメよりも頭の振り方が強くて大物であることを感じさせる。私は一瞬キツネにつままれたような気分になったが、気持ちを冷静に、トーナメントサーフの底力を信じて、強引に魚を浮き上がらせた。そして、水面に浮かんだのはまたしても大アイナメ! 磯際の海草に掛からないように、寄せ波で一気にゴボウ抜き。このとき、空中でハリがはずれて足元にアイナメが落ちたが、幸い岩場の上で、降りていって無事素手でランディング成功! お?! 先ほどのアイナメよりも大きい?! ずっしりとした重みが期待感を膨らませる。だが、またしてもアタリを取れずに取り込んでしまって、そのことが妙に自分を冷静にさせていた。ドキドキ感もあまりなく、10数年間待ち続けた大アイナメであるにもかかわらず、気分的にはあっけないものだった。

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 実寸55センチほど。先ほどのアイナメよりも丸々と肥えていて、魚拓にするとかなりの記録が出そうな予感。

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 磯の潮溜まりをイケス代わりにして、納竿まで生かしておいた。時折イケスのアイナメを触ってはニンマリ。このときにやっと大アイナメを手にした実感が沸いてきた。10数年の歳月を経てようやく手にした50センチオーバーアイナメ。これにてあっけなくDランクは終了。

 その後はアタリもなく、魚の処理もあったので早い目に納竿。午後4時の迎えの船で港に戻った。

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 港にてようやくふぐたろうが写真に登場(^^; 50センチオーバーのアイナメを2匹持つ写真はそうそう撮れるものではない。私の大切な写真になりそう。

磯上がり2日目(5月3日)

 さて磯上がり2日目。というよりも最終日。この日も昨日同様に午前2時30分に起床して、午前4時前には港へ。前日船頭が寝坊したことをクラブ員でかなり責めておいたので、この日は4時きっかりに船頭登場(^^) 波は昨日よりも低くなったのでどうやら本命ポイントに入れるとのこと。私は昨日の釣果のこともあり、気分的には余裕があったが、それでも本命ポイントに上がれるということで、テンションは軒並み↑ 船は4時過ぎに出船。昨日竿を出したポイントを右手に見ながら、さらに沖を目指す。湾の沖側に出るとさすがにウネリがまだ残っているようだが、問題なく昨日同様2名ずつで磯上がりしていく。私はこの日は川崎氏とペアを組み、船頭の「あんたら一番若いやろ?」との意見で(^^; 沖にあるハナレ磯に上がることにした。ハナレ磯なので理論上360度釣りが可能だが、沖側はスロープになっており、まだ残っているウネリが勢い良く駆け上がってくるので実質は岸向きの釣り場に限られそう。それで、岸との水道側の両サイドに分かれて入ることにした。

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 ハナレ磯から見た夜明け。この朝日を見ると、なぜか釣果に恵まれるような気がして不思議な気分。この写真は沖向きだが、ご覧のように、波が駆け上がってきて釣りは難しい状態。
       

 さあ、今日も1日頑張るぞ!!

 この磯なら釣れて当たり前。そんな気がして、私は4本の竿をセットした後すぐに玉網のセッティング。川崎氏に「今日は絶対釣れなおかしいで!!」なんて声をかけながら釣りを開始。まずは、昨日のポイントよりもやや深いと思われる磯際から。そして少し投げてシモリを探し、そこに仕掛けを止める。1投目。変化なし。2投目。まだまだテンションは高い。3投目。エサがそのまま残ってくる。4投目。アタリなし。あれ?おかしいな、こんなはずではないのに・・・・ すぐにでもアタリが出ると思っていたのに、全くアタリが出ない。そして、出ないときに気になるのが、昨日の疲れ。かなり腰に負担が来ているようで、クーラーに腰をかけるのも、立ち上がるのも「ヨッコラショ。」だんだん辛くなってきた。川崎氏も同様のようで、お互いに、「アタリがないなあ、腰痛いなあ。」なんて言いながら釣りを続けるが、手返しの間隔は長くなる一方。他のポイントが気になるところだが、あいにくハナレ磯のために、携帯は圏外(>_<) 川崎氏に頼ろうにも、川崎氏は全く使い物にならないPHS。他のポイントとは連絡を断絶した状態で釣らなければならなかった。300mほど離れた場所にあるハナレ磯には福岡氏と大橋氏が上がっているが、突然「おーい!!!!」と声をかけてきて手で大きく丸印を作っている。何か釣れているようだ。気になるがこちらは何も釣れていないので、仕方なく×印。

 そんなとき、川崎氏が突然竿を曲げた。竿先の曲がり方からしてアイナメのようだ。「玉網出そうか?!」と声をかけるも、首を横に振る川崎氏。そして、難なく抜き上げたのは・・・・・・

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 40センチクラスのアイナメ。海草帯の中から抜き上げたためか、体色が赤く、まるでクジメのよう。なぜクジメと比べるかと言うと・・・(川崎氏の向こう側に、福岡氏、大橋氏が上がった磯が見える。)

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 その直前に、本当に赤いクジメを釣っているから(^^)
 え~? 岩手にもクジメがいるの~?!

 とりあえず、アイナメがいたことで少し安心。私も負けじと、腰痛をこらえて打ち返す。あ~、それにしても腰が痛い・・・・・
 ところが、再び竿を曲げたのは・・・・

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 やはり川崎氏。これも40センチクラス。Bランクとはいえ、やはりサイズには不満が残る。

 サイズが不満だ、と言いながらも、そして昨日2匹も釣れたのだから、と言いながらも、やはりここは本命磯。釣れなければ悔しい。それで、さらに打ち返しを続けるが、それに伴って腰が耐えられないけだるさがひどくなってきて、集中力が途切れがち。平坦な場所で腰を逆向きに折れるように横になって、しばし休憩タイム。ウトウトとすること数十分。
 

 ふと目が覚めたときに思い浮かんだのは、大型アイナメはそう数いるものではない。きっと今投げているポイントにも、テリトリーの巡回に大型アイナメが回ってくるはずだ、ということ。数十分の眠りで腰は少し楽になった模様。それで、再び頑張って打ち返すことに。対岸には教科書どおりの磯際がある。そこにもしっかりと投入してアタリを待った。時間はすでに午後にかかり、納竿まではあまり時間がない。今日はもうダメか。そう思ったとき・・・・

 いきなりドラグが「ジャー、ジャッ、ジャーッ」と勢い良く逆転したかと思うと、竿先がガンガンと叩かれているではないか! 今回の釣行で初めて見るアタリだ!! 

 例の対岸の磯際スレスレに投げていた竿だ! ついに来たのだ。私はドラグを締めて思い切り合わせた。すると、ガンガンと頭を振る独特の引きが伝わってきた。

 ふぐたろう「にいちゃーん、タモや、タモー!!」(川崎氏はかつてご兄弟で入会されていて、そのときのクセで私はご兄弟の兄である川崎氏のことを、未だににいちゃんと呼んでいるのだ。)

 川崎氏がすぐにかけつけてくれ、タモですくい上げた獲物は・・・・・

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 粘り勝ち! そんな1匹。磯際、磯際と念仏を唱えるように打ち返しを続けていた努力がようやく実を結んだ瞬間だ。

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 サイズは今回の釣行3匹目の50センチオーバー。私に釣れるアイナメは50センチオーバーばかり。本当にこんなことがあって良いものなのだろうか。
 「オレのアイナメが赤ちゃんみたいや。」 

 とは、川崎氏の弁。

 ようやく釣れたアイナメ。それが狙い通りに、そして、今回の釣行3匹目の50センチオーバーに、もうこれで納得、そんな気分になっていた。 

 ところが、ここからが釣りのわからないところ。全くシモリのない岸向きに遠投して、岩場に寝かせておいた竿が、突然「ガシャ!!」と引きづられたかと思うと、またしてもドラグがジャー!! 私はすぐに竿を手に取り思い切り合わせ。よっしゃ、乗った!! 頭を振る感触がなんとも言えず快感(^^) なんて感じること自体余裕のある証拠で、取り込み中の私に気づいてくれた川崎氏が後で玉網を構えてくれているにもかかわらず、私は水面に浮かんだアイナメを思い切り良くゴボウ抜きした。すると、アイナメは高々と空中ダイブ! それが、アユ釣りの引き抜きをするがごとく、川崎氏が構えた玉網にすっぽりとおさまって大笑い。またしても50センチクラスのアイナメだ!!

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 顔にも余裕が見られる、この日2匹目のアイナメ。
  蛇足ながら、1匹目が釣れたのは、この写真で向こう側に見える磯の際。

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 50センチを少し切るが、魚拓にすると余裕の50センチオーバーだ。

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 そんなわけで、この日も昨日に続き、50センチオーバー2匹の釣果となった。

 この日は午後3時に迎えの船が来るので、少し早い目に納竿。結局2日間で4匹も50センチオーバーを釣ることができて、気分良く納竿することができた。

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 2日目の私の釣果。

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 2日目の全員の釣果。

 実は、今回の釣行の前に、他のクラブ員から岩手県宮古市付近の海水温は非常に低く、5度前後しかないとの情報を得ていた。それで、うまく磯に渡れてもおそらく厳しい釣りになるだろうというのが、メンバー全員の予想だった。我がクラブの遠征釣行では、これが本当に「釣り」かいな?と思うほど、旅行気分を味わうことに重点を置いているので(^^; 今回も釣果は2の次で宴会目当ての旅行になるだろうと思っていた。それが、フタを開けてみればこの釣果。やはり、いかに水温が低くても(船頭からは、海水温8度と聞かされた。)さすがに宮古のポテンシャルは高いようで、良い釣果に恵まれて全員納得顔で帰阪したのは言うまでもない。できることなら、次回は60センチオーバーのスーパー巨大アイナメ、または巨大ナメタガレイを狙って釣行してみたいものだ、とつくづく思った。

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アーカイブ釣行記23~大阪協会春季大会 徳島県鳴門市北泊 2010.4.11

~微熱をおしてBランク連発!!~

月例会1週間前は仕事が超多忙であったため、金曜日くらいから体調を崩して土曜日はやや微熱気味。土曜日は1日休日を取り、体調回復に努めたが、夕方時点で37度3分の熱がどうしても平熱に戻らず、月例会を欠席することも考えた。だが、この日は1年に1回は行くことにしている、小鳴門周辺でのアイナメ狙い。ほとんどの場合良型のアイナメを仕留めることができているので、この月例会はどうしても行きたかった。それに、仕事の息抜きのための釣りが、仕事の疲れのために行けないなんて、私にはどうしても納得いかなかったのだ。釣行して最悪週明けの仕事に影響することも覚悟の上で、この日の月例会~春季大会~参加を決めた。自分で言うのもなんだが、ほんま、釣りキチやわ~(笑)

 この日同行するのは、おなじみクラブの有光氏と、最近仕事が忙しくてほとんど月例会に参加できていない安原氏の3人。安原氏に自宅まで迎えに来てもらい、とりあえず私の車で行くことにしたのだが、私は強力な睡眠効果のある風邪薬を服用したため、行きの運転は安原氏にまかせることに。そして、有光氏を迎えに行き、四国会場の審査担当にあたっている清水氏以下3名のクラブ員に、5月の大阪協会オープン大会のポスターを渡すために、サワムラエサ店で落ち合ったあと、一路鳴門をめざして車を走らせた。

 現地には午前0時少し前に到着。車中で待機中、まだ熱っぽいことから一人仮眠を取ることも考えたが、なんとなく身体がそわそわ。小鳴門は潮どまりの一時しか釣りにならないのだが、今日の釣り時間の中で、1回目の潮どまりが午前2時頃にやってくるからだ。その潮どまりを釣ってから仮眠してもいいか、そう思って午前0時に有光氏、安原氏とともに釣り場に向かった。足はなんとなくふらつく感覚はあるが、釣りができないほどではない。それに、夜中にしてはめずらしく暖かく、風もほとんどない絶好の釣り日和。最近の釣りはほとんど雨や風にたたられていたので、こんな絶好の日に釣りをしない手はない、そう思って釣り場に向かって歩いた。

 まず、安原氏が手前の桟橋に入り、私と有光氏は、勝手知ったるポイントで、二人のいつものポジションでセッティング開始。もう何年も前からこのポジション取りで、有光氏とアイナメ釣りを競いあってきた。年によって、好調の場所が入れ替わったり、両場所ともよく釣れたり。そういう好不調の波はあるが、どちらがよく釣れようとも、本当にごく自然にお互いにわきまえた場所に三脚を構え、仕掛けを作った。

 潮は午前0時半現在下げ潮の真っ只中で、堂の浦方向に流れている。私はその堂の浦方向への竿出しなので、潮どまりまでの一時しか釣りにならないはず。逆に有光氏は北泊方向への竿出しなので、今は待機して潮どまりから込み潮にかけてを釣るわけだ。有光氏はごくのんびりとした竿出しだが、私は今が時合いと思い、急いでセットして投入。その頃からタイミングを合わせるように、潮が緩みだした。「私のポイント」の時合いだ! 手返しにも力が入る。ところが、なかなかアタリが出ない。やがて潮が止まった。絶好のチャンス。さあ来い!アイナメ!!

 何投しただろうか。アタリを確認したわけではないが、1本の竿をあおるとググッと魚の手ごたえが! クン、クンと頭を振る感触まで感じられ、これはアイナメとすぐに直感。そして取り込んでみると・・・

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 風邪薬が効いてボーッとした顔で写ってます(^^; 実は眠くて限界寸前なのです。それでもHP用に写真を撮るなんて、ん~なんと仕事熱心(^^)

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 小さく見えるが、これでも実寸30センチオーバー。幸先よし!!

 とりあえず1匹釣れたということで、この後はこのポイントは釣りにならないだろうとの読みもあり、私は釣り続けるという二人を残して、車に戻って仮眠をすることにした。このとき、午前2時過ぎ・・・・・二人とも、頑張って釣っててね(^^) とりあえず、薬が効いて、眠くて眠くて・・・・・zzzzzzzzz・・・・・・

 午前6時半頃に起床。体調は? 昨夜あれほど鼻水がズズズッと出ていたのに、鼻水は出ていないようだ。熱は? ん~、屈伸やら伸びをしてみたが、昨夜ほどふらつかない。どうやら風邪薬は効いているようだ。よし、釣り場に向かおう。読者の皆さんは遅い起床と思われるだろうが、とんでもない。私の釣り座は潮が止まる直前からでないと釣りにならないのだ。だからこれくらいでちょうど良い。さて、釣り座に戻ると有光氏も安原氏も、黙々と釣っている。どうやら寝ずに釣っていたようだが、それぞれガシラやアイナメの小型を数匹釣っているようだが大型は出ていない様子。今日は駄目なのかな?そう思いながら、まだ逆向きの流れが強いポイントで、胴突き仕掛けにマムシをたっぷりとつけてチョイ投げして、しばし朝食タイムにすることにした。昨夜早くから何も口にしていなかったので、おにぎりがおいしいこと。ところが、自分が食事をしているときに魚が食いつくのはよくある話で・・・・
 おにぎりをほおばりながら竿先を見ていると、流れとは違う動き、クイックイッと竿先が入るのが目に入った。どうもアイナメとは違うアタリのよう。アイナメなら近投なので激震がくるはず。そう思って食事を続けた。そして食事が終わった頃を見計らったかのように潮が緩み始めた。さあ時合い! 手返しするぞ。そう思って先ほどの竿をあおると・・・・少し根ガカリの感触が外れたと同時に重い手ごたえが返ってきた。藻かな?そう思って巻くとググッと魚の感触が伝わってきた。へ? 何これ? もしかしてアイナメ? だが、この仕掛けは近投。考える時間がほとんどないままに、すぐに水面を割って出たのはなんと良型のアイナメであった。
 有光氏 「お~、でかいやん!!」
 早速締めてメジャーを当てる。体色は赤みがかってはいるが、かなりの大物アイナメだ。もしかすると、このポイントの最高記録かも?

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 まさかの40センチオーバー。赤みがかって、まるでクジメのようだが、尾は割れているのでまぎれもないアイナメだ。

 もしかして、長年このポイントで釣りをしているが、40センチオーバーは初めてのことかも? これで、2匹長寸の審査権利獲得。だが、潮が止まり始めた今は、これからが時合いという絶好のタイミング。さらなる釣果を求めて、3人とも投げる、投げる・・・・・ 私のポイントに急遽安原氏も参戦して、3人で全力集中で投げ返した。ところが、例年なら潮どまりのこのタイミングで沖向き遠投でアタリが出るはずなのに、全くアタリが出ない。有光氏と首を傾げながらも、さらに集中した。だがおかしい。例年なら根ガカリが頻発なのに、いつもなら掛かる位置で全くかからなかったり、とにかく変なのだ。あげくの果てに、明るいのにアナゴが釣れてくる始末。もしかすると、ポイントである岩礁帯が砂で埋まって壊れてしまっているのか?根ガカリを期待する釣りもめずらしいと思うが、このポイントは根ガカリに打ち勝ってこそアイナメがゲットできる、そんなポイントであるはずなのだ。ところが、ほとんど根ガカリせず、ロストシンカーもわずか。
 そして、そんなことを考えているうちに、やがて潮どまりは過ぎ去り、潮は堂の浦の方向に向かっての激流と化した。私は首を傾げつつも、堂の浦方向への潮向きであることを頼りに流れに乗せて手返しを続けた。

 3人で集まって反省会のような雰囲気。「あかんなあ。」「だめですわー。」有光氏と安原氏の言葉には、早くもあきらめの色が感じられる。私は二人の言葉を聞きながら、何とも声がかけられない。私はすでに審査権利を獲得しているが、二人は釣果はあるもののとても審査に出せる寸法ではない。ところがそんなときに限って・・・

 ふぐたろう 「あ、今左の竿が当たった・・・・」

 堂の浦方向に投げていた左の竿が軽く二度ほどおじぎをしたのだ。またしてもアイナメっぽくないアタリ。一体なんじゃいな。二人もアタリとは信じていない様子。私はとりあえず手返しをしなければと思い、合わせを入れてみた。
 
 ゴンゴン!! おっと、紛れもないアイナメの引きだ! アタリは小さかったが、先ほどの40センチオーバーに続きニ度までもだまされたよう。途中、予想していた距離であやうく根に食われそうになるが、そこは何とか腕を高く上げて必死に巻いた。引きからして、これも結構な大物だ。そしてついに・・・・

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 自分だけ釣れて申し訳ないな~。そんな顔。今度の魚は39センチ(検寸結果)。メジャー写真がないのは、この時点で魚拓をとることを覚悟していたから。

 こんなときに限って、釣れている人にまたしても釣れてしまうものだ。安原氏が、 「あの小さいアタリを取るなんて、さすがですね。」と声をかけてくれたが、有光氏はもはや呆れ顔とあきらめ顔。私のこのアイナメを見て早くも納竿を始めてしまったくらい。だが、折角の釣りなので、私は激流を覚悟の上でさらに釣り続け、午前10時過ぎ、ようやく2500円のマムシを使い切って納竿。私にとっては納得の釣りになった。

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 当日の釣果です。上の2匹の合計長寸は79センチほど。さて、どれくらいの順位になるのでしょうか。

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 だが、今年に入って月例会での初めての釣果なのです。これくらいの顔は許してね(^^)
後の海の流れ、おわかりだろうか。すでに釣り場は激流と化しているのです。この釣り場は激流と根ガカリとの戦いなのだ。それがまたたまらなく面白いのだが。激流が徐々に緩まって潮が止まる寸前は、本当にドキドキ物なのです。

 納竿をしたものの、未だ審査会場に向かうのは早過ぎるということで、公園横の駐車場にて3人で仮眠。こんなにゆったりした納竿も久しぶりかも。

(春季大会成績 アイナメ40.1 アイナメ39.4 合計79.5㎝で第4位)

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アーカイブ釣行記22~鹿児島県肝属町内之浦一文字 鹿児島市谷山一文字 2010.3.27~30

~史上最大の過酷な作戦~

 今回の遠征釣行は、この正月の初釣り釣行の際に、広島のYさんからお誘いを受けたもの。鹿児島県の内之浦一文字と言えば、知る人ぞ知る超大物スポット。私たちが普段対象としている魚種、例えばキューセンやイトヨリ、マゴチ、ヒラメといった魚のサイズが1ランクも2ランクも大きいとのことで、以前から一度釣行してみたいと思っていたのだ。ところが、これも知る人ぞ知る、超上がりにくい一文字。これはここでは書くことができない事情があるためなのだが、それゆえになかなかチャンスがめぐって来ない、超レアな一文字防波堤なのだ。ところが、広島のYさんがとりあえず私が釣行可能な3月下旬ということで的を絞って情報を仕入れてくださり、それで今回この内之浦釣行が実現したというわけなのだ。また、この釣行の数週間前に、神戸Cサーフのkisu356さんが幸運にも80センチオーバーのヒラメを仕留めることができた鹿児島市内の一文字にも行こうということで、今回の遠征釣行は、内之浦での1泊2日、鹿児島市での1泊2日を組み合わせた、実質3泊4日の野宿とその前後2泊の車移動という超ハードな釣行プランができ、私はこの遠征を「史上最大の過酷な作戦」と銘打って、この話がまとまった正月過ぎから準備を少しずつ進め、モチベーションも高めてきたのだった。ところが、出発1週間前になって仕事が突然ハードに。肝心の直前準備がほとんどはかどらないまま、出発当日を迎えた。

 出発日の午前中は出勤する予定だったので、荷物の積み込みは出発前日にすべて完了させ、午後に帰宅後すぐ出発できる体制をとった。26日(金)の午後4時に自宅を出発。午後8時半に広島のYさん宅着。そこでYさんの釣り用特装車に乗り換え、鹿児島内之浦を目指した。そして、ひたすら走ること約9時間。翌27日(土)の午前5時前に内之浦港に到着。現在は磯でイシダイの好期を迎えているということで、港は底物師ですでにごった返していた。私たちも急いで準備。といっても、とにかく翌日の午後4時までのロングランなので、波止に持って上がる荷物の量は半端ではない。釣具はもちろん、クーラーボックスは2個ずつ、食料などの生活用品にテント、寝袋、イスなど、私は7個口、Yさんは8個口の大量の荷物。ところが、他の釣り人の方々がとても親切で、協力体制は抜群! 皆さんが協力して荷物を積み込んでくださり(当然、波止に上がるときも。)至ってスムーズに荷物移動ができた。(特に宮崎県えびの市在住のAさん、お手伝い本当にありがとうございました。この場をお借りしまして、御礼申し上げます。)

 6時にようやく釣り場である内之浦一文字に上がった。これが夢にまで見た内之浦一文字。上がった後私は少し感慨深いものがあって、しばし呆然と準備することなく立ちすくんでいた。

 今回の釣行での私のタックルは、TⅡ30号&トーナメントISO遠投の組み合わせが4セットと、スピンパワーBX-T&PAスピンパワーの組み合わせが2セットの、計6セット。これでも私にすればかなり気合が入ったタックルなのに、Yさんときたら、キススペシャルのAXとトーナメントISO遠投の組み合わせがなんと8セット!! 大物を安心して取り込むには、この組み合わせが一番良いとのことだ。そのタックルを見て私はかなり度肝を抜かれたが、8セットの並継竿ということで、セッティング完了は波止に上がってから約2時間後と、かなり時間を要して準備されていた。ただこれは決してYさんが準備が遅い人というわけではなく、大物狙いだからこそ慎重に準備をされているとのことだ。仕掛けなど、きわめて慎重にセッティングされていたのが印象的だった。

 さて、いよいよ釣り開始。向かい風がやや強いものの、日差しもあって寒くはない。波気立っていて魚が釣れる雰囲気がむんむん。ここ内之浦では、塩イワシで狙える魚がマゴチ、ヒラメなど。特にヒラメは活けアジよりも塩イワシの方が食いが良いとのことで、活けアジを持参しなくても良い分、荷物も少なくて済むのがありがたい。一方、虫エサの方は、主にマムシを使用してキューセン、イトヨリ、イラなどが狙えるそうだ。Yさんにおおよそのポイントを教えていただいて、とりあえず、TⅡの3本を塩イワシのエサで、残りの3本を虫エサで投げてみる。ところが、待てど暮らせどアタリがない。日も高くなって午前9時頃、私が投げた虫エサの竿にようやくアタリ! ドラグが高速回転して「ジャーーーーー!!」とうなりをあげた。

 Yさん「そのアタリはおそらくイトヨリの大型じゃ。口がやわらかいので、強引にあしらわないように。」

 そんなアドバイスをいただいて、しばらく間をおいて大きく合わせてみた。乗った!! 重々しい中にも頭を振るような手ごたえが!! 「よし、いただき!」そう思った瞬間、ふっと軽くなって生体反応がなくなったことを気づかされた。バラシだ。Yさんのおっしゃるように、イトヨリの大型がついていたのかも? 朝から虫エサもイワシも全くエサを取られず、少しだれかけていたときのアタリだっただけに、後悔することしばし。とは言っても、まだ戦いは始まったばかり。気を取り直して再度虫エサを付けて投げた。ところが、またそれからアタリがなにもなくなった。Yさんに大型のエイが釣れたくらいで、釣りの方は早くも午後に。
 正午を過ぎて、ようやくYさんの竿にアタリ! 2~3秒ほどドラグが鳴り、止まっては鳴るを2回ほど繰り返した。エイのアタリなら途切れることなくドラグが悲鳴を上げるのだが、このアタリは明らかにエイのそれではない。そして難なくYさんが取り込んだのは・・・・

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 Yさんの竿に大きなマゴチが!! やはりさすがの内之浦、釣れるマゴチのサイズが只者ではない。

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 実寸で70センチを少し切るサイズ。拓寸で広島協会の協会記録が狙えるサイズとのことで、Yさんとしたことが最近ではめずらしく、持ち帰って魚拓を取るとのことだった。

 Yさんから、マゴチはつがいでいることが多いので、同じところに投げるようにと指示してくださり、とりあえずYさんの仕掛けと交差するように、同じ方向に投げさせてもらう。実は私には、マゴチの60センチオーバーを釣るという目標があった。一昨年の隠岐釣行の際に、60センチオーバーのDランク1匹を残して終わっていたので、早いところこの60センチオーバーを仕留めたかったのだ。今はまさに千載一遇のチャンス。投げ返しにも力が入る。そしてようやく午後2時過ぎに、私の竿に待望のアタリ! 先ほどのYさんのアタリとほとんど同じような当たり方に、私は合わせる前からマゴチを確信した。後はしっかりとハリ掛かりさせるだけ。しばらく間を置いてしっかりと合わせた。ゴンゴンと頭を振る手ごたえは、1年半ぶりに味わうまさしくマゴチの引きだ!そして水面に姿を現したのはやはりマゴチ。慎重にYさんに玉網ですくってもらったのは・・・・・

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 ようやく内之浦での釣果1匹目。わざわざ鹿児島まで出向いて、釣れても釣れなくても楽しければいいや、なんて思っていた私にも、朝から全くのアタリなしに気持ちがなえかけていた。そんなときの1発だけに、うれしいよりも、気持ちにほっと安堵の空気が流れたのは言うまでもない。

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 実寸62センチの堂々たるDランクサイズ。これでようやくマゴチのランクが終了した。

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 その後夕方5時頃に、小さいアタリを取ってシログチの38センチが釣れた。シログチは普通は30センチ前後のものが多く、このようなサイズのシログチは本州付近では滅多に釣れない。それだけに、このシログチを見ただけで内之浦のポテンシャルの高さが伺われた。

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 立派なシログチでしょう? とりあえず即座に放流しました。

 そして、日が傾いてまもなく日没と言う頃になって、私に再びアタリが!

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 このマゴチは計測ののち写真を取って放流。よって、手に持って取った写真はない。それにしても、先ほどのマゴチと良く似たサイズだ。同じ魚だって? いえいえ、ちゃいますよん(^^)

 そして薄暗くなって初日の釣りを終了。ここ内之浦では不思議と夜釣りでは魚が釣れないそうだ。なので、とりあえず食事をとってYさんと酒盛りをしてから、午後8時頃には早くもテントにもぐりこんで翌日の釣り体制に入るべく就寝。今日のようなアタリの少ないロングランの釣りがあと1日続くと思うと、ぞっとするようなうれしいような。

 さて、睡眠不足で丸1日釣ったせいか、テントの寝袋に入った途端に深い眠りに入ったよう。暖かくて心地よい寝袋での睡眠は最高~。なんて喜んでいた私がバカだった。翌朝午前4時に、雨音で起きた。天気予報には出ていなかった、雨だ!こうなるとテンションは軒並み↓ それで、しばらくテント内で待機しようと思ったら、なんと雨が漏り始めた。やっぱりフライシートがチャチな3200円のテントではだめみたい(^^; それで仕方なく、荷物が濡れないように袋詰めにし、とりあえずテント内に荷物を収容しておいて、自分は合羽を着て釣りを再開することにした。Yさんも同様に釣り支度を始めている。
 ところが、この日は昨日にも増してアタリがない。雨は降るわ、アタリはないわで、傘を護岸に固定して、その中で湯を沸かしてラーメンを食べたりコーヒーを飲んだりして過ごした。結局この日は、午後に雨が上がってから、私にマゴチらしきアタリが1発あったのみで(一旦ハリ掛かりしたのだが、痛恨のバラシ。前日に釣った2匹のマゴチよりも、手ごたえからしてかなり大きかったようで、Yさんには、「今のは日本記録じゃ。(^^)」なんて冷やかされた。それにしても惜しかった。)ついに納竿までアタリはなし。やはり内之浦といえども、そうたやすくは大物を釣らせてくれない。それにしても、釣り上げた3匹のマゴチがすべて60センチオーバーなんて、やはりポテンシャルはかなり高いと見たが、Yさんに言わせると以前よりも釣れなくなったとのことで、ここもそのうちに釣れないポイントになってしまうのかと、少し切なくなった。

 さて、内之浦を後にした私たちは、大隈半島を縦断して錦江湾の方に抜けた。翌日から鹿児島市内の一文字で釣りをするからだ。ファミレスで食事の後、垂水市内にある「道の駅たるみず」で仮眠をとった。
 翌朝4時に起床、ヒラメ狙いのアジを購入すべく、国分市内の釣具店へ。Yさんが80匹、私は40匹のアジを購入した。私など、アジ用生かしクーラーボックス1つなのに、Yさんときたらアジ用バケツの大型のものをなんと4個も用意されていて、ヒラメ狙いに対する執念が伺われる準備だ。しかも、釣り場に着いたらすぐに大型カゴ2つに分けてアジを入れ、海中に吊るしておくという周到さ。Yさんがとてつもないことをされる方だということを再認識させられる瞬間だった。

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 これは釣り場でのYさんのアジバケツ。1つのアジバケツに4台のエアポンプをつけているが、これは釣り用にアジバケツ2個だけを使っているための対策。普段は上の赤いアジバケツともうひとつのアジバケツを含めて、1つのアジバケツに2台ずつエアポンプをつけてアジを運搬する。下に見える青いエアポンプだけが私の物(^^; なんと貧相に見えることか・・・・

さて、そうしてアジを購入した後、東九州自動車道、九州自動車道を経由して鹿児島市内を目指した。平日月曜日とあって、市内は早くも車で大混雑。こんな雑踏の市内の釣り場で、大きなヒラメが釣れたなど誰が信じられるだろうか。とにかく私は半信半疑で助手席に座り、「月曜日の出勤、嫌やろな~。」なんて余計なことを考えながら渡船店に向かった。

 午前7時過ぎに渡船に乗船。日中のヒラメがメインのターゲットだけに、至ってのんびりしたもの。少し風は強いが前日とは打って変わっての上天気に、Yさんも私もデカ版のヒラメを頭に思い描いて一文字波止に渡った。
 その一文字波止は、目の前に桜島が望め、潮通しも良い絶好のポイント。ただし湾の対岸を見ればの話で、陸側を見ると鹿児島市の町並みが見えて、やはり都会の真ん中の釣り場であることを思い出させてくれる。私たちはとりあえず先端の赤灯台周りに道具を置いた。先端外向きには地元の方がお二人カゴ釣りをされていたが、午後2時には納竿されるとのことで、その少し内側向きににとりあえず三脚をセット。早速釣り開始。この波止の先端周りはとにかく根ガカリが激しいらしく、その根の上や基礎石の上にヒラメが乗っていることが多いそうだ。それで、あまり遠投しなくても良いとのことなので、自作の胴突仕掛けに捨てオモリをセットしたものを主に使用した。内之浦で余った塩イワシも投げてみたが、こちらはアタリは皆無。虫エサも投げたが、エイが1匹ドラグを鳴らしたのみで、こちらも対象魚は釣れず。一方、カゴ釣りの方が午前10時頃にマダイの35センチ前後をゲット。ここはマダイも釣れるのか、と思ったのだが、まさかこのマダイが予兆になっているとは気づきもせず・・・・

 午前11時頃、私のアジエサの竿にドラグを鳴らすアタリがあったが残念ながらハリ掛かりせず。アタリがあってから15分ほど置いたのに、よほど食い込みが悪かった?でも仕掛けを上げるとエサのアジはなくなっていた。いったいどういうこと???

 結局、夕方までヒラメのアタリはなし。夕方に向かうにつれて風が強く吹き出し、魚は釣れないしでテンションは↓。昨日も雨の中ボウズだったし、今日も夕方まで魚は見ていないし、遠征にしてはショボいなあ、なんて思いながら、午後6時頃に私は半ばやけくそ気味に、もう誰もいなくなった先端外向きに4本の竿に本コウジをつけて投げた。

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 桜島の噴煙を見ながらの夕マズメの釣り。現在は桜島は活発に活動しており、釣りをしている間にも頻繁に噴煙を上げていた。翌朝はどうやら風下に位置したようで、雨は振らなかったが灰が降ってきて荷物が真っ白になった(^^;

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 噴煙は色々と形を変えるので、見ていて退屈しない。だが、鹿児島在住の方は対策が大変だろう、と思うと、素直に喜んで見ていられないなあと思った次第。渡船店の方にうかがうと、「地元のモンは慣れとるよ。」とのこと。

「ジャッ! ジャーーーーッ!!」

 1本目に投げた竿のドラグ音がけたたましく鳴った!! 「何のアタリや! まさかエイ?!」 私は魚と信じることなく思い切り合わせた。仕掛けは8号のハリスに丸セイゴ20号の太仕掛け。いつも神戸のアジュール舞子でマダイ釣りに使用している仕掛けだ。それで、ためらうことなく合わせることができた。その瞬間に重い手ごたえが。頭を振ることもなく、ただ重いだけ。
 「Yさ~ん、何か来たみたいやっ!!」
 そうYさんに声をかけるとすぐにかけつけてくださった。竿先の入り方を見てYさんも「エイじゃないか?」とおっしゃったが、とりあえず魚?の顔を見るまでは納得ができない。私はおそらくエイだろうと思って、半ば強引にあしらって巻き上げた。すると、力糸が見えたあたりで強烈な締め込みが!! 思わずドラグを緩めようかという締め込み。
 「竿でためるんじゃ!」
 Yさんのアドバイス。TⅡミドレンジャーが満月のようにしなっている。私は必死にこらえて、海面から魚が姿を現すのを見守った。魚が見えた瞬間、私はエイではないと確信した。マダイ? とりあえず、魚の姿をしている。一体なんだ? 「マダイじゃろ?」Yさんはそう言ったが、魚を見てどうもそのような形ではない。そして良く見るとなんとその魚はコロダイ!!しかも、60センチは軽くオーバーしていそうなサイズだ! 

 「Yさん、コロダイやーっ!」

 すぐ横にいるYさんに、これでもかという大声でそう言った。 さぞ大声でうるさかっただろう。Yさんはすぐに玉網を入れてくださり、無事獲物をゲット。Yさんの玉網は80センチ枠なので、大きいコロダイも余裕ですくうことができるのだ。

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 あまりの重さに、腰が引けそうになっている(^^) やった! 大型コロダイだ!! マダイではないので号数は伸びないが、それでも十分! このとき、ようやく遠征にきた実感が沸いた気がした。

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 実寸72センチと少し(拓寸は75.0センチ)。 私のコロダイの自己記録を大幅に更新するとともに、全日本サーフに入会して初のスーパーランク申請となった。だが、喜んではいられない。今が時合いかもしれないのだ。私はこのコロダイを、こうして波止の上にメジャーと並べて放置したまま仕掛けを作り直し、エサをつけて投入しなおした。(このコロダイを釣った後のハリス8号は伸びきったのか、クルクルとパーマがかかった状態になってしまった。よく耐えてくれた、ハリス8号!! そしてよくやった、ミドレンジャー!!)

 そして、このコロダイを皮切りに、なんとマダイタイムに突入。上の竿を投入直後に隣の竿が当たって・・・・ さあ、この後のマダイフィーバーはアルバム形式にて!!

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 大型コロダイの後だけに、チャリコのように見えたマダイ(^^; これでも32センチあります。けれど、ブルーのアイシャドウがとってもきれいな天然マダイです。

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 次に来たのは47センチ。ドラグ音が鳴ったらしいが、Yさんが気づいてくれ、私には聞こえなかった。恐るべし、Yさんの聞き取り能力。Yさんご自身も、

      「わしゃ、どんなドラグ音でも聞き分けるけ。」

そうおっしゃった。

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 そして、ついに来た! はずかしながら自己記録のマダイです。このマダイのドラグ音は、さすがの私にも聞こえた。60センチオーバーではなかろうかと思ったが・・・・

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 残念ながら、57センチ。自己記録!! だが十分。今回の釣行のヤミの目的に、マダイのランク魚獲得というものがあったから。マダイのCランク(50センチオーバー)は、まだ空いています(^^;
つけくわえながら、このマダイはオスであった。帰宅後さばくと腹からは巨大な白子が出てきて、湯引きポン酢で食べると、まあなんとも言えないおいしさだった。

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 そして、最後に40センチ。このマダイは波止の中央寄りで投げてあった捨て竿に掛かっていた。よってアタリは見ていない。

  食べるにはこれくらいのサイズが最高かも?

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 おっと、忘れちゃいけないYさん(^^; Yさんの竿には大型と呼べるサイズは来なかったが、さすがというか合計6匹も!! 

  「わしゃ、60オーバーはいらん。刺身サイズの40くらいのが釣れりゃいいよ。」

そう言って余裕のYさんでした。

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 Yさんも捨て竿で1匹(^^; Yさん狙い通りのサイズだ!!

 結局、ほんの3時間ほどの間に、マダイだけで二人でなんと10匹も!! 長丁場の遠征釣行にしてはフィーバーはごく限られた時間であったが、それでも遠征釣行に来てよかったと、クーラーボックスのマダイやコロダイを見て初めてそう思った。35Lの私のクーラーボックスは、もう魚で満タン。もうこれでいいや。そんな感じ。
 午後10時過ぎにはテントを設営して気分良く就寝。風がきついのでテントは一張りだけにしてロープで頑丈に固定。2人で肩を並べて眠りについた。
 翌日は午後2時までの釣りだったが、天気は良かったものの強風と降灰に悩まされ、アジのエサには全く反応はなかった。よってこの日は釣果なし。

 今回の鹿児島釣行。結局延べ4日間の釣りで釣果を見たのは1日目と3日目のみ。しかも、3日目は昼間は全く魚が釣れずに半夜ですべて釣れた。そりゃ、まんべんなく釣れるに越したことはないが、これだけの日数をかけたからこその釣果だと思うと納得もできる。Yさんの予想では、内之浦ではキューセン、イトヨリなどの魚は期待できないかもしれないが、マゴチは日本記録級が出る可能性があるとのこと。事情があって誰でもが行って渡れるわけではないが、行けば必ず期待に応えてくれることだろう。また、錦江湾については、マダイ、コロダイが期待できるとのこと。両釣り場ともおいそれと行ける場所ではないが、いずれにせよ鹿児島は行けば何かが起こる、そんな感じがむんむんと漂ってくる遠征釣行だった。
 最終日は近くのスーパー銭湯で汚れを落とし、食事をして午後5時に現地出発。午前1時過ぎに広島のYさん宅着。その後、仮眠をとりながら、翌日31日の午前10時にようやく帰宅できた。
 魚は帰宅後すぐに魚拓を取り、学校へ持っていって調理室でさばいた後先生方におすそわけ。後日、とてもおいしかったよ、と言って下さる先生方が多くて、行ってよかったと改めて実感した瞬間だった。つけくわえだが、3魚種の自己記録を含めた今回の釣果を書いておこう。

 3月27日  マゴチ 62.5センチ(拓寸)・・・・大物229号 Dランク2匹目 自己記録
         マゴチ 61センチ(写真寸法)・・・・特別大物Dランク1匹目
         シログチ 37。0センチ(写真寸法。シログチの自己記録かも?)
 3月29日  コロダイ 75.0センチ(拓寸)・・・・スーパーランク初の申請 スーパーランク1号!! 自己記録
         マダイ 57.8センチ(拓寸)・・・・大物230号 Cランク2匹目 自己記録
         マダイ 47.0センチ(写真寸法)
         マダイ 40.0センチ(同)
         マダイ 32.0センチ(同)

 

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 谷山一文字での釣果。

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 その年の年賀状にもなった写真。

 





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アーカイブ釣行記21~長崎県新上五島町 2010.1.3~7

~09初釣り遠征 さらに西へ~

 上五島に釣りに行くなんて、夢のまた夢、ずっとそう思っていた。それが、ふとしたきっかけで、この2010年初釣りで行けることになった。昨年の初釣り釣行でご一緒していただいた神戸Cサーフのkisu356さんが、広島のYさんと一緒に行くことになったそうで、休暇が取れる日程が私も一致したのでご一緒させていただくことになったのだ。こんなチャンスはこれからもそうあるものではない。夢の上五島へ釣りに行く、しかも、広島のYさんも行く。kisu356さんも行く。この時点で私は舞い上がってしまっていて、出発の数日前から気もそぞろ。前日の夜はふとんに入っても寝付けないなんて、まるで小学生の遠足のよう。出発当日の朝も8時には起きて、釣具をあれやこれやと触って午前中を過ごした。 

 さて、いよいよ出発。正月渋滞のことを考慮して午後2時過ぎに自宅を出て、kisu356さんのお宅には予定より少し早めの午後4時頃に到着。ただ、正月の高速道路を甘くみてはいけない。渋滞があるとどうしようもなくなるからだ。なので、少しの余裕なんてないも同然、そう思って、kisu356さんのお宅を出発し、広島のYさん宅を目指した。Yさんとの待ち合わせは午後10時の予定。

 
悪い予想は的中し、岡山市内に入ると30km渋滞の最後部に引っかかってしまった。しかもこの渋滞は倉敷を越えて鴨方IC付近まで続いているとのこと。ここでタイムロスをするわけにはいかず、kisu356さんと相談して、岡山JCTから中国横断道に入り、北房JCTから中国道を走る迂回作戦をとった。そして、広島北JCTから山陽道に戻り、Yさん宅にほど近い、宮島SAのETC出口を出たのが午後9時半頃。この迂回作戦は距離で相当ロスするので作戦が成功したのかどうかわらかないが、とにかく予定よりも少し早い時間に広島のYさん宅着。早めに動くに越したことはないということを、改めて思い知った。

 広島でYさんと合流。Yさんの釣り用特装車に乗り換え、五島行きのフェリーが出る佐世保港を目指した。道中何度も天気予報を確認するが、到着する明日の午後から後の天気がどうも芳しくない。折角の遠征なので、良い天気に恵まれてほしいのは当たり前だが、今回はどうもうまくいきそうにない。少し不安に思いながら走ること5時間。翌4日の午前3時過ぎには佐世保港に到着した。しばしの仮眠・・・・

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 佐世保港から見た夜明け。いよいよ上五島遠征の幕は切って落とされる。

 そもそも、なぜ上五島を目的地に選んだのか。実はYさんの提案なのだが、大物が釣れているとか、魚種が狙えるとか、もちろんそういった理由もあるのだろうが、最大の理由はフェリー代の安さ。現在、佐世保から上五島中通島へ向かうフェリーは九州商船以外に美咲フェリーという会社も参入しており、この2社が競合していて、フェリー代のディスカウント競争真っ只中なのだそうだ。上五島までは片道2時間半のフェリーの旅。このフェリーに車を持ち込んで、大人3人の2等運賃を含めて、なんと往復23800円という安さ。もともとはこれがほぼ片道の料金だったというから、いかに安いかがわかるだろう。上五島は車がなければ動きがとれないということと、自家用車を持ち込んでも安くつくということがあいまって、今の上五島は予算的に行きやすい釣り場だったというわけだ。
 
 さて、上五島有川行きフェリー「なみじ」は、定刻の午前8時に佐世保港を出発。一路上五島中通島有川港をめざした。初めは船室で横になっていたが、興奮して眠れず(^^; 途中からは甲板に出て島を眺めてすごした。

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 九州本土はすっかり遠くなった。到着30分前の、船尾から見た九州本土の風景。

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 前を見ると、めざす上五島中通島がもうすぐ目と鼻の先。

 現地1日目 第1ポイント 青方港埋立地

 10時35分、フェリー「なみじ」は中通島有川港に無事到着。まずは今日から3日間お世話になる民宿に荷物を降ろしに行き、釣具のみを積んでまずは近くの中華料理店で少し早い目の昼食。第一ポイント青方港の埋立地に到着したのは午後1時頃だったろうか。今日は午後から天候が崩れるとのことだったが、今のところその様子はなく、本当に天気は崩れるのだろうか、と3人とも半信半疑で釣りの用意をした。Yさんは埋立地のコーナーに、kisu356さんは沖向き、私は航路筋を狙って釣りを開始。一見なんでもない新しい埋立地のようだが、意外に水深があり、カウントで20と少しといったところ。

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 ますはkisu356さんに、このポイントでは魚影が濃いとされるイトヨリダイ。26センチといったところ。

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本州では、そう頻繁にはお目にかかれないイトヨリダイ。ランクはなくても、あまりの魚体の美しさにおもわず写真撮影。イエローのラインとピンクに光り輝くウロコ。ん~、たまりませんね。欲を言えば、あと10センチくらい大きなのが来てくれればね~。

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私からすれば雲の上の存在である広島のYさん。そのYさんの活けアジのエサに、定番のマトウダイ。ドラグをジャーと鳴らすアタリが出た。これは結構大きくて40センチオーバー。このマトウダイが釣れたあたりで、どうも雲行きが怪しくなってきた。

私もイトヨリダイの25センチ前後を1匹確保したところで、突然の突風と大雨が降ってきた。今日通過予定の低気圧がどうやら上空を通過中であるらしい。雨はしばらく降り続き、3人でYさんの車の荷室へ避難。Yさんの車は保冷車のような形態で、荷室は荷物をある程度積んであっても結構な広さ。それで、ハッチゲートの下と荷室で雨やどりができるのだ。だが、後の荷室におっさんが3人腰をかがめて乗っている姿は、ほんと、様にならない(^^; 私はともかくとして、あとのお二人は、全サでもその名を轟かせるYさんとkisu356さんなのだ。そのお二人が、みじめ~な格好で雨やどりをしている。ん~、今度から人の見方を変えねばならないかも?(笑)

現地1日目 第2ポイント 青方港護岸

 雨やどりをしているもののなかなか止む気配がなく、時間はどんどん過ぎていく。そして、雨が小止みになった途端に今度は突風が吹き出した。低気圧が通過した途端に、冬型の季節風が吹き出した感じ。どうも釣りを続行するのは難しいようだ。それで、この風ではこのポイントでは期待が薄いということで、釣りを再開せずに午後5時過ぎに移動を敢行。ここで釣り上げた活けアジは、移動先の夜釣りでは使うことはないということで、Yさん特製のアジ活かしカゴにアジを入れて、この護岸で海中に吊るしておくことにした。道具をかたづけて即移動。途中、夕食用にホカ弁を購入し、Yさんの話ではかなり高い確率で大型マダイが出るというポイントに移動。風は相変わらず強いが、先ほどの場所とは違って多少フォローの風の様子。ここで午後9時頃まで半夜釣りをすることにした。風の強さを考慮して、一人2本ずつの竿で挑むことに。とりあえず先ほど購入したホカ弁で腹ごしらえ&酒盛り(^^; 自宅で食べるとただの「ホカ弁」なのに、こういった場所で食べるとなぜかご馳走に見えてくるのが不思議だ。

 さて、戦闘開始。大型マダイ、かかって来い!! ところが、投げても投げても、「あいつ」が掛かってくる。そして、海毛虫も。こんなことなら「タイムシ」を用意しとくんだった、と思ってもアフターフェスティバル(後の祭り)。というわけで、この半夜釣りはあえなく撃沈。それでは、折角なので、「あいつ」の写真だけ公開しておこう。

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 「あいつ」とは、そう「ヌタウナギ」。まさか上五島に来て「ヌタ」の猛襲があるとは思っておらず、3人ともこいつのただならぬ量のヌメリに閉口。ただ、一旦ヌメリを出し切れば、こうして「かわいい顔」を拝むことができる(^^; 目、見えてるんかな、とか、ヒゲは何本? とか、しばし観察。
       ま、それほど暇だったということで(笑)
       でも皆さん、負け惜しみではないが、こうした思わぬ計算違いがあるから、投げ釣りは面白いのだ。「ヌタさん、勉強させてくれてありがとう。」この気持ちが大切(^^; 

この日は午後8時半に納竿し、宿に戻った。風呂に入った後部屋でビールで乾杯。翌日は早朝起床であるにもかかわらず、あれやこれやと午前0時過ぎまで話しこんで、これはこれで勉強になった。Yさんの釣りのエピソード、人生のエピソード。どの話も興味をそそるものばかり。これにkisu356さんの合いの手が時折入り、話が面白くて。でも、お二人とも、私とは人間のスケールが違いすぎる。このことが少しショック。

現地2日目 第3ポイント 立串港

 さて現地2日目。午前4時半に起床。この日は島の北部にある、立串漁港の波止に向かう。立串は島の東側にあるので、強くなると予想される北西風の風裏になるので波は立たないとのこと。加えて、波止の先端まで車で乗り入れることができるとのことで、その点ではありがたい釣り場だそうだ。この立串で午前5時から午後8時までの15時間勝負をする。途中のこの島でたった1件というコンビニで食料をたっぷりと買い込み、立串を目指す。

 約30分の道のりで立串港に到着。この頃には少しずつ空が白み始め、朝マズメの絶好の時合いとなっている。kisu356さんは少し車中で休憩されるとのことで、Yさんと私は早速竿を出すことにした。Yさんの話によると、シロギスの大型も越冬しているとのこと。その言葉に期待を込めて第1投!! 投げて早々に私にドラグを鳴らすアタリが来たがハリに乗らず。Yさんの話では、もしかするとシロギスかも?とのこと。 この話に期待して投げ返すが、それらしきアタリはその1回のみ。そうこうしているうちに夜が白々と明けてきた。 ここはしっかり踏ん切りをつけて、昼間用の仕掛けにチェンジ。 この頃にはkisu356さんも起きだしてきて、3人で15本余りの竿を出す。仕掛けは、私のメインはムシエサ用と塩イワシ用。 塩イワシを使用するのは、ここ立串はマゴチの大型が期待できるとのことで、Dランク(60センチオーバー)を釣りたい私としては、活けアジのエサを使うよりも塩イワシの方が確率が高いと判断したから。当面は活けアジを使わずに塩イワシメインに、後はムシエサも使用して釣り開始。 Yさんは活けアジでヒラメ狙いをメインに虫エサも数本、kisu356さんも、Yさんと同様のラインアップ。
 ところが、活けアジや塩イワシの釣りよりも、どうもムシエサの方が忙しくなりそう。夜明け早々からムシエサに頻繁にアタリが出だした。ただ、ここ立串も、風裏で波はないものの、時折突風が吹き、雪が舞う極寒の中での釣りになった。竿が飛ばされて水没しかけたり、三脚を倒されたり、アクシデントは多数。この条件でそこそこの魚が釣れたのだから、やはり上五島はすごい釣り場なのか?! では、2日目の釣果は、アルバム形式にてお送りする。

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先端延長方向のフォーメーション。Yさんの特製三脚のおかげで、竿は最大12本までセット可能。

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さらに、一段高い部分にも2本体制。Yさんが持参したハシゴで昇り降り。

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付け根方向はごらんの通り、車を乗り入れることができる。Yさんの車を中心に基地になっている。延長方向だけでなく、内向き、外向きももちろん攻める。

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まだ明るくなりきらないうちに、kisu356さんがカワハギのダブル。どちらもランクには少し足らずで、kisu356さんは苦笑い。

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でも、きっちりランクカワハギを釣り上げるところはさすが。この日の釣りでよくわかったが、kisu356さんはカワハギ釣り名人。私もたくさん釣ったと思うが、kisu356さんはなんと30匹も!! ランクはなくても、ほとんどが23センチオーバー!

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カワハギの引き釣りの巻上げ途中に食いついた、エソ40センチ。軽くオマケということで(^^;

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こんな魚が釣れた。餌の付け替えのために巻き上げると重く、生体反応があるので何が掛かったのかと思えば、なんとトラフグ40センチ!! エサは塩イワシで。塩イワシをエサにすると、ときどき予想外の魚が釣れておもしろい。え?このトラフグ? もちろん、持ち帰って食べました(^^)
このトラフグで、塩イワシになんらかの自信が芽生えたのは確かで、私はその後も粘り強く塩イワシを投げ続けた。塩イワシにはあまりエサ取りはなく、来れば本命という条件の中、ようやく釣れたのは・・・・

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初めて塩イワシの餌でドラグが鳴った。糸をゆるめてしばらく放置してから上げると・・・・本命のマゴチ!!塩イワシでようやく釣れた本命だ!! だが、目標の60センチには惜しくも足らず、54センチほど。でも、本命が釣れたので納得。

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Yさんにもカワハギ。だが全く相手ではない様子。でも、こうしてちゃんと写真でポーズを取ってくださるので、うれしい限り。Yさん、釣りって楽しいですね~。
あ、付け加え。写真にはないが、私にもカワハギ26センチが釣れた。

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 イラのダブル。片方は35センチオーバー。

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 夜釣りで唯一のマダ・・・いや、チャリコ、ですよね、Yさん。
ダブルで。左のものは30センチオーバー。

 そんなわけで、極寒の中の釣りではあったが、サイズは小さくても様々な魚が釣れて面白かった。kisu356さんと釣行前に話していたのだが、大物に拘らず、正月らしい楽しい釣りをしましょう、と言っていた、まさにそのままの釣果に、心は温かかった。ここ、立串での釣果を少し整理しておこう。

 Yさん カワハギ10匹ほど。イラ38センチ、30センチ。 マダイ30センチオーバー、25センチ。残念ながら活けアジには獲物なし。
 kisu356さん カワハギ、なんと30匹!! だが、残念ながら、ランクは3匹。
 私 マゴチ54センチ、エソ43センチ、カワハギ26センチ、他、カワハギは15匹ほど。トラフグ40センチ。

 活けアジで大物が釣れなかったのは残念。時折ドラグを鳴らすアタリはあったが、そのほとんどはイカのせいと思われる。ヒラメの特大サイズが釣れる予想だったのだが。
 活けアジではあまり期待できないというものの、Yさんやkisu356さんが目指すヒラメは、何とかゲットしてほしい。そんな一心で、夕方のひとときをアジのサビキ釣りをして過ごす。私が釣りをして、kisu356さんが撒き餌カゴにアミエビを入れて・・・・手際よく分業できて、餌の分を何とか確保。ただ、強風の中サビキ用の竿を振り続けたものだから、手が腱鞘炎になりかけ。サビキ釣りも苦労しますな。
 この日も午後8時半頃に納竿。15時間のバトルは終わった。欲を言えば、もう少し大物(特にカワハギの)が釣れればよかったのだが。ヒラメやマダイの特大サイズも不発に終わり、少し消化不良ではあったが、結構楽しい釣りでよかった。

現地最終日 第4ポイント 鯛の浦

 最終日は少し遅い目の午前5時過ぎ起床。この日は当初若松島のポイントに向かったのだが、ポイント付近に作業船が停泊しており、釣りは不可能ではないが、夜が明けて作業が始まると立ち退かなければならない可能性もあるということで断念。うーん、ヒラメやクロダイ、マダイが釣れる予定だったのに、残念・・・
 3日目も相変わらず強風が吹き続けている。それで、一旦青方港に戻って、風の影響を比較的受けにくい港内で竿出ししたのだが、根ガカリ頻発でイソベラやカサゴしか釣れず。活けアジのエサでYさんがコウイカの良型を釣り上げたが、苦笑いをせざるを得ない獲物に即ポイント移動を決意。Yさんの案で鯛の浦に向かうことにした。鯛の浦は、そう大物が釣れないということで今回の遠征の釣り場候補からははずれていたが、南向きの細長い湾内の釣り場なので、ここも北西風の影響を受けにくいということで決定した。

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 湾奥にある波止から南向きの湾口に向かって竿を出す。波静かで風がないように見えるが、強風は相変わらず。沖合い150mほどに養殖イカダが数基設置してあり、いかにも、というポイント。私は湾内向きにイワシのエサでも1本投げ込んでおいた。

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 波止の付け根方向。

    「あそこはイラのポイントじゃけ。」

こと細かくポイントの説明をされるYさん。Yさんはどこのポイントへ行っても、これでもか、というほどポイントを熟知されている。さすがYさん。
でもkisu356さん、もうイラはイラん、ですよね(^^;

 この日は結局若松島、青方、そして鯛の浦と、移動時間でかなりタイムロスをしてしまい、ここでの竿出しは午前9時過ぎ。3~4時間という短い竿出し時間なので、あまりテンションが上がらずに皆釣りをしていたが・・・

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 湾内向きにイワシを投げ込んだ後でロープが張られていることに気づき、あわてて巻き上げたところ途中で食いついてきた。とりあえずランクゲット(^^;

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 外向きのムシエサ仕掛けの巻上げ途中に食いついてきたハマチ。エソにしてはよく走ると思ったが・・・とりあえず、おみやげゲット(^^; 巻き上げ途中での獲物ゲットは、この遠征で3匹(^^; ;

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 予想外にいきなりドラグが鳴ってびっくりさせられたマダイ。これはランク37~8センチ。しかも、昨年の初釣りでも釣り上げた、ダイナンウミヘビとのダブルで。どうりで重いはずだ。
もう少し大きければ、と思う反面、日中にこんなマダイが釣れる、上五島のポテンシャルの高さにビックリ。

 最後に私がカワハギ25センチを釣り上げたところで納竿。今回の遠征釣行は終了した。この後一旦お世話になった民宿に戻って風呂に入らせていただき、帰宅用意をして少し休憩。午後4時35分のフェリーに乗船して、佐世保港に向かった。

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 これが今回の遠征の私の全釣果。(ただし、2匹のランクエソは除く。) 強風が吹き荒れる中、これだけの獲物が釣れたのだから、正月の釣りとしては大成功と言えるのでは? 大物が釣れなかった~なんて言っていたらきりがない。私にはこれで十分満足な結果だ。

 今回の遠征釣行では、狙いはもちろん大マダイと大ヒラメ、大マゴチなど。そう考えると大物的には少し不満な内容ではあるが、お正月の初釣りの結果としては十分満足できるものではなかっただろうか。これだけの釣果を得られたのも、Yさんとkisu356さんのアシストのおかげ。お二人と3日間もご一緒させていただけたのは、釣果以外にとても大きな財産になった気がする。広島のYさん、そしてkisu356さん、このたびはお世話になり、本当にありがとうございました。また機会がありましたら、ご一緒させてくださいね。

 PS   帰り道 佐世保港に午後7時に入港。その後西九州道、九州道、山陽道をひた走り、ETC深夜割引を使って、日付変わって午前0時過ぎにYさん宅着。さらに山陽道をひた走り、午前5時過ぎにkisu356さん宅着。結局私が帰宅したのは、午前6時20分頃となった。この日は午前9時半から進路会議があるので、30分ほど眠ってそのまま出勤。ヘロヘロの状態で会議に臨んだ。午後は、私の釣果を使って、学校の家庭科室にて鍋パーティ。(もちろんノンアルコール) 新鮮な魚を先生方に味わっていただけて本当によかった。魚はほとんど皆さんの胃袋に納まり、食べきれない分は持ち帰っていただける方もおられるほど。この鍋パーティが目的で獲物をたくさん釣ってこようと思って頑張ったのだ。その通りになって、よかったよかった。

 この日は結局帰宅後、即爆睡・・・・・・zzzzzzzzzzzz

 

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アーカイブ釣行記20~愛媛県宇和島市嘉島・柿ノ浦 2009.12.25~27

~09納竿釣行 西へ~ 

今年の正月に神戸中央サーフのkisu356さんと釣行した宇和島市嘉島。この場所へ年末、年始にまた行けないものかと思っていたところ、同じく神戸中央サーフのhedai隊長が同行してくださることになり、初釣りの夢をもう一度、というわけで宇和島方面へ釣行した。計画では、26日に嘉島で一日釣りをして、翌日は、嘉島の調子がよければもう一度嘉島、または戸島か日振島あたりへ行こうというもの。私の狙いは、初釣りで釣り上げたアマダイ、それに目撃してド肝を抜かれたカサゴとイラのスーパーサイズ、そして、数揃えにエソ(^^; あとはカワハギなど。そうそう、対象魚ではないが、食べておいしいマトウダイも釣れれば良いのだが。ヒラメは確率が低いだろう。

 25日の午後11時30分に隊長宅を出発。布施畑ICから神戸淡路鳴門自動車道、徳島道、松山道を経由して、一路西へ向かう。途中松山ICで一旦降りて、釣具のフレンド松山店で活けアジを購入する。活けアジは現地調達するのが望ましいが、あいにく嘉島は水深が深すぎて、コアジ釣りには不向き。それに、購入しておくと朝の時合いからアジで勝負ができるので都合が良い。二人で20匹ずつ購入し、伊予ICから再び松山道に復帰して、西予宇和ICを出たのが午前4時半。定期船が発着する宇和島港には、午前5時頃に到着した。そして、1時間ほど仮眠zzzz。

 26日当日の天気予報では、天気は良さそうであるが風が少し強いとのこと。嘉島は北西風に弱い所なので、まともに釣りができますかね、なんて隊長と話しながら、午前6時35分発の高速船「あけぼの」に乗り込んだ。おっと、投げ釣りマンが4名、先に乗船されている。もしかすると同じ目的地? ちょっと不安になるが、そういえば正月の初釣りでは、松山キャスターズのお二人と目的地が同じになって、釣り場である港の浮き桟橋の先端を譲っていただいた経緯がある。「遠いところから来られているのだから。」と優しいお言葉をかけていただいてうれしかったが、譲っていただいた松山キャスターズの方にイラのSランクやカサゴの愛媛協会記録が釣れてびっくりさせられた。それで今度は私たちが譲って逆に良い目をしても良いな、なんて考えていると少し気持ちに余裕が出てきた。さてどうなることやら。

 午前7時過ぎに嘉島着。やはり4人の投げ釣りマンの方も嘉島で下船された。そこで声をかけさせていただくと、4人は岡山協会倉敷サーフの方々で、一緒に竿を並べましょう、と逆に声をかけてくださった。ただ、天気予報通り風は強く、波も少し高そう。浮き桟橋の先端に6人が並んだのではトラブル間違いなしと思い、私と隊長は、手前の桟橋で釣ることにした。そう、イラSランク、カサゴ協会記録ポイントだ。

 早速隊長と二人、沖向きに三脚を2台ずつ並べ、準備開始。ただ、やはり風が強くて釣りにくそう。正月にエソが好調に釣れたが、荒れ気味のときはエソは不調になることが多いので、多少不安な竿出し。とりあえず私は、マムシのエサで2本、活けアジのエサで2本投げ、様子を見ることにした。

 

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 手前の浮き桟橋から先端の浮き桟橋を望む。早朝ということで、コワリから水揚げしたハマチの運搬に地元の方は忙しそう。写真ではわかりにくいが、結構風と波がきつく、先端の浮き桟橋は大揺れ状態だ。私の釣り座である「手前の浮き桟橋」はコンクリート製なので揺れは多少ましだが、サイクルの長い緩やかな揺れに、船酔いしそう。倉敷サーフの方は、釣り始めに立て続けにエソの50センチオーバーを釣られていた。

 

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 隊長の釣り座。竿出しからしばらくはアタリがなくて、隊長も退屈そう? 奥の岩場の手前右側にある小屋は、定期船の待合所。夜釣りの際は、仮眠場所に使用しても良いとのこと。連泊で釣りも可能だ。中はベンチシートが備えてあるので、シュラフを出して横になることもできる。 

 

 予想通りアタリはない。アジは生きたまま戻ってくるし、虫エサの方も、エサは取られるものの、アタリはない。正月の釣りでは竿出し直後からカサゴの大物やエソなどが頻繁にアタリをくれて退屈しなかったのだが、今日は時間をもてあまし気味だ。やはり風がきついとアタリは少ないということか。そんな不安な時間を少々過ごし、だれかけてきた頃・・・・

 

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 隊長が虫エサでマトウダイを釣り上げた。え?虫エサでマトウダイが釣れるの? それでよく見てみると・・・・・

 

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 よく見てみると、マムシに来たチャリコに食いついた様子。初めは食いついた状態だったので、証拠写真をと思い、カメラを出しているうちに、こともあろうにこのマトウダイ、チャリコを飲み込み始めた。待てー!と言いながら急いで撮った写真がこれ。チャリコの尻尾、見えます?(^^;
マトウダイはおいしいお魚なので、当然お持ち帰り。マトウダイの肝、ものすごく大きくておいしいのだ。

 

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 マトウダイ、ええなあ、なんて思っていたら、私に待望のカワハギ、27センチ。風が強い中、竿先に力強いアタリが出た。実寸27センチ強。写真申請でOK(^^)。カワハギは後ランク未満を2人とも数匹ずつ釣り上げた。

 

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 今回のサプライズ第1弾、ウマズラハギ!! 先端の方とオマツリをして、使用していたPEが団子状態になったので仕方なく切断。だが、仕掛け側は手繰り寄せられそうだったので手繰っていると「ゴゴン!」と手に衝撃!! 締め込みをかわして(^^;手繰り寄せると、このウマズラハギがついていたのだ!! はずかしながら、ウマズラハギは初魚種。しかもクラブ記録達成!! なんとも複雑なウマズラハギであった。

 

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 実寸33センチ。(拓寸33.3センチ)ウマズラハギがウスバハギと別表彰になったための恩恵で、クラブ記録達成となった。それにしてもこのウマズラ、薄っぺらいのなんの。厚さが1センチほどしかなく、肝も全く期待できなさそう。写真申請なら即放流しても良いくらいだが、自己初のウマズラなので、仕方なく持ち帰ることに。

 

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 サプライズ第2弾、イラ!! 正月の釣りで松山キャスターズの方が大きなイラを釣っておられたので、まだイラを釣っていない私は多少意識していた。その狙いはドンピシャ!!
このイラは引き釣りの最中に竿先をひったくっていった。まさにサプライズ。だが、噂どおりのおいしくないお魚。なので、もうイラはイラん(~o~)引きは強いし、身も白身でおいしそうに「見える」のにね。 

 

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 実寸43センチほど。丸々と肥えていて、いかにもおいしそうなのだが。

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 隊長が、これも予想通りの魚種、アカアマダイ。実寸28センチ強で、拓寸30.0センチになった。

 

 このアマダイを境にして、アタリが全くなくなった。上の釣果はすべて虫エサでのもの。コアジは投げても投げてもそのまま上がってくる有様で、納竿間際になっても11匹しか使用しておらず、9匹が余った状態。それで、アジは翌日のためにキープしておこうと隊長と話をして、定期船の最終4時35分発に乗るために4時には納竿することにし、最後の1匹と思ってアジを左の地方寄りに適当に放り込んでおいた。ところが、何が幸いするかわからない。納竿のために回収しようとアジの竿をあおると、何やら魚の気配。横走りせずに締めこむものだから、マトウダイかなと思っていたら・・・・

 

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 お約束のワニエソだった。エソとはいえ、ようやく飲ませでの釣果が上がってやれやれ。それでも、堂々50センチオーバーのDランクだ。それにしても、ドラグも鳴らさずに居食いをするエソは初めてかも。ドラグ、鳴らしてくれよ~って感じ。とりあえず写真を撮影して即放流(^^;。

 

 このエソを最後に納竿。結局この日の嘉島では、私がエソ53センチ、イラ43センチ、ウマズラハギ33センチ、カワハギ27センチの、合計4種類4枚のランク魚、隊長は、アマダイの30センチ1匹ということで、多少釣果に不満を残したが、この日の強風下での釣りなら仕方ないかも?と納得して最終便の定期船に乗って嘉島を後にした。

 さて、この日は隊長が予約してくれていたビジネスホテルに宿泊。翌日は午前3時に起きて、三浦半島の中央部に位置する柿ノ浦を目指すことに。柿ノ浦は小場所だが水深があり、様々な魚が釣れるとのことだったが、結局隊長がエソのランクを3匹釣るにとどまり、私はランクボーズ。隊長にHPの写真を撮らせてくださいとお願いすると、スルーされて即放流される始末。「エソの写真はええよ。」と拒否されてしまい、この日の釣果写真はなし(^^; そんなわけで、最後にこの柿ノ浦漁港の釣り場写真だけ掲載して釣行記を締めくくることにする。

 

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 中央の波止が当日私たちが竿を出したポイント。水深がかなりあり、いかにも期待できそうなポイントだったが期待はずれ。また、良い時期になればもう一度行ってみよう、そう思わせるポイントだった。

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アーカイブ釣行記19~兵庫県播磨新島・家島男鹿島 2009.12.6

~まさかまさかの優勝!!~

 全日本カレイ選手権の際、鳥取は賀露一文字に上がろうと思っていたのに強風のため渡船は出なかった。先週は今度こそと鳥取に行こうと思ったが、風邪引きで止む無く断念。今週こそはと土曜日に単身鳥取へ行こうと思っていたが、今度は水曜日の段階で天候不順がはっきりしてこれまた回避。鳥取、鳥取と思っていた私には、もはや釣り場はどこ、と決めるパワーは残っていなくて路頭に迷っていたところ、マスターから「大会に一緒に参加しませんか?」とのお誘い。大会とは、兵庫協会の姫路投友会さん、龍野サーフさん、姫路しらさぎサーフさんが合同で家島群島で開催する「播州カレイ釣り大会」のことで、それならばと思い、マスターにお願いして申し込みをしていただいた。土曜日の午後から空いていたので、折角だから夕方は今キスが爆釣中の播磨新島に行ってキスを10匹ほど釣り、それから姫路でスズキを狙って、その後で大会に参加しましょう、とマスターからの提案を受け、私は土曜日の午後2時頃に自宅を出発してマスター宅に向かった。

 午後4時頃、マスター宅着。須磨のえさ光さんでエサを購入の後、播磨町の播磨新島へ向かった。道路の突き当たりに駐車して釣り場を見ると、竿釣りやイカ狙いの人が数人、投げの人も数人と、爆釣ニュースが出回っている割には釣り人がまばら。風はあるものの気温はそう低くなく、釣りは快適そう。そんなわけで、午後5時半に釣り場に入って、マスターと私が100mほど離れて釣り座を決定した。風は少し強いが、左後方からの風で、後の護岸壁がさえぎってくれるので比較的しのぎやすそう。早速2本の竿をセットし、仕掛けを投入。ほっと一息つくまもなくアタリが出だし、コンスタントにキスが釣れた。しかもランクサイズは出なかったものの、すべて20センチオーバー、アベレージが23センチで、落ちのキスのためか胴も太い丸々と太ったキス。釣りは午後8時半頃までだったが、おかずには十分、マスターが予定した通り、2人とも10匹ほどのキスを釣り上げて釣り場を後にした。

 

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 平均がこのサイズ。丸々と太っていてとてもおいしそうなキス。朝方にはもう少し型が良くなって、ランクサイズ(26センチオーバー)も出るとのこと。

 

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 私の釣果。ちょっと夕方だけ竿を出してこれだけ釣れたら上出来でしょう。水温の急変等がなければまだしばらくは楽しめそうなので、キスを釣りたい方は播磨新島にお急ぎを・・・

 

 播磨新島を後にして姫路へ向かったが、3時間ほど竿を出したもののアタリは一向になく、仮眠のことも考えて午前1時頃には受付会場である渡船乗り場の駐車場に移動して、少しの仮眠。(ま、私はほとんど眠れませんでしたが・・・) 
 
 午前3時過ぎには早くも受付が始まり、4時過ぎに乗船。ところがこの日は折からの強風。釣り場に向かう所要時間が普段の2倍。しかも船は大揺れ、波かぶりまくりで生きた心地がしなかった。ただ、船中は兵庫協会のクラブ員の方々と色々なお話ができて楽しく過ごすことはできた。皆さん気さくでとても良い人ばかり。この何気ないお話だけでも、大会に参加した甲斐があるというもの。(それにしても、ひざの上のしんちゃんは重かった!!= わかる人のみわかる話(^^;  ) 

 午前5時過ぎに釣り場の男鹿島着。この日の釣り場は、以前から膝を痛めているマスターへの気配りで、主催の方が浜を推薦してくださり決定した。その浜はカレイはもちろん、運がよければレアなネズッポのランクも出るということで、浜が苦手な私もテンションは高く、楽しみであった釣り場。そこへ、マスターと同じ神戸伊弉諾SURFのしんちゃんとともに、3人で上がることにした。
 まず、船着場の小波止に膝を痛めたマスター、浜を降りてすぐのところにしんちゃん、少し歩いて200mほど離れた場所に私と、別れて釣り座を確保。

 (なお、写真の時刻は、カメラの設定ミスでメチャクチャな日付時刻になっています。無視してね(^^; )

 

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 これが私の釣り座。2本の竿だけ生き残った風景(^^;  写真では見えにくいが、ブイがあちこちに点々と。この写真を撮った時点ではかなり潮が込んでいたが、朝の釣り始め時点で、左手前に見えるブイが波打ち際にあった。島方向50m付近に潮目ができているのがおわかりだろうか。

 

 

 

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 釣り座から見た夜明け。

 

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 午前10時頃から、砕石運搬船が着岸して、砕石の積み込みを始めた。他のクラブ員の方が、採石場で竿を出されていたので、場所替えを余儀なくされて釣り場に困られた模様。そんなことなら、こちらにお誘いすればよかったかな?。

 

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 私の釣り座から、マスター、しんちゃんの釣り座を望む。これは早朝の干潮時の写真。満潮時は、この見えている範囲はほぼ水没した。

 

 

 

 ただ、家島諸島は釣り場の沖にカゴ網のブイが多いことで有名で、そのブイが確認できるまでは投げるのはリスクが大きいということで少し待機。周りが少し明るくなった頃を見計らって、ブイの位置を確認して第1投。初めは六角オモリのみをつけて底を探ってみた。潮の流れはほとんど止まっている。なので、糸は流されない。約100m沖の水深は15m前後。少し引きずると砂底のような感触のところどころにゴンとひっかかるシモリらしきものがある。そして、カケアガリ。そんなパターンが2回ほどあって、際のホンダワラ群をすり抜けてオモリは戻ってきた。この時点で、仕掛けを投げても支障がないと判断し、ブイの位置を確認しつつ、4本の竿を順に投げていった。このあたり、もう少し考えてから投げればよかったのだが。釣り始めたときの潮はほとんど底近かったはずで、むき出しになったゴロタ浜の感じから、根ガカリは多発することは容易に予測できたはずだ。
 
 やはり投げても投げても根ガカリ、巻き上げ途中にカケアガリに食われる、そして高切れ、ハリス切れの連続。たまに回収できてもエサは全く残らない状態で、今日はこの状態で釣りになるのだろうかと気持ちが滅入ってきた。かれこれ力糸とオモリを12~3組結びなおしては投げ、高切れしては結びなおしを繰り返しただろうか、疲れきって三脚に並ぶ高切れして道糸が風でたなびいている風景を呆然と眺めていたとき・・・・

 リュックにエンダーテンビン25号が3本入っているのを思い出した。普通のテンビンで根ガカリするのならばと思い、気を取り直して3本のタックルに力糸を順次接続、エンダーテンビンを結んだ。そして、2本バリもあきらめてハリス30センチの1本バリに変更。これが効を奏したか、しばらくはエサは残らないが仕掛けが回収できる状態が続いた。ところが、根ガカリはかわせても、左からの強風に右沖のブイに道糸が巻きつくトラブルが多発。ついにはずれなくなって1本のエンダーテンビンをロストしてしまった。このままではブイの餌食・・・と思い、釣り座をブイの風下側に30mほど移動した。後ほどこれが功を奏するとは、そのとき考えもしなかった。とりあえず、普通に釣りができるようになった。しかも、移動した位置から投げるとエサが残るようになってきた。特に、塩をしたコガネムシの残り率が高い。それで、それ以後は3本とも塩コガネに変更して、さらに打ち返しを続けた。ただ、睡眠不足の上に度重なる根ガカリとの戦いで身体は憔悴しきっていて、気力はもはやなえかけ。寒さも身に染みるようになり、おもわずマスターに電話。

 ふぐ「マスター、根ガカリばっかりでもう気持ちがなえかけやわー。寒いしラーメン食べたいなあ・・・・」
 マスター「コンロがあるから、こっちに来て湯を沸かさはったらどうですか~。」

 ありがたいお言葉。リュックに入っているカップ麺が甘い誘惑・・・だが、マスターの所へ行く勇気が沸かなかった。なぜなら、しばらく前から目の前に左からの潮流による潮目、ワイ潮ができていたからだ。おりしも潮は段々と込んで来ており、波打ち際がみるみる岸寄りに迫ってくる。もしかすると時合いかも?あの潮目めがけて仕掛けを投げ込まねば・・・急にそう思えてきた。

 ふぐ「やっぱりやめとくわー。今目の前に良い潮目ができてるし、エサも残るようになってきたから、もうしばらく粘る。」

 そう言って電話を切った。こうなったらとことん粘るしかない。そう言っている間にも、ますます潮は込んで来ている。よし、頑張るぞ!!

 そう思った約10分後のことであった。1本の竿をエサの点検のために巻き上げようとすると竿先にググッとした手ごたえ。え?これってもしかすると魚? アタリは強風のために取れていないので自信はなかったが、確かに巻く手ごたえに生体反応が感じられるのだ。しかも、私の記憶が確かなら、あのなつかしい感触!ただうかうかはしてられない。なにせ根ガカリ&カケアガリゾーンだからだ。今まで素バリだから回収できていたが、魚がついているならその保障がない。私は魚の感触を味わう余裕もなく、必死にごり巻きした。横にあった岩の上に乗って、竿を高く掲げて必死に巻く巻く!! そして、力糸が穂先ガイドを通過した感触があってほどなくして、こちらに近づく魚影が確認できた。おおーっ! やっぱりカレイだ!! そのカレイはあまりにも早く巻いたからだろうか、白い側を上にしてこちらに近づいてきた。そしてようやく獲物をゲット!!

 

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 釣った直後に撮った写真。実寸33センチと少し。(検寸結果は実寸34.1センチ。)あまりにうれしすぎて、頭が左右逆に写ってしまっている? まあ、そんなことはどうでも良い。とにかく粘って、ようやく今シーズン初カレイをゲットしたのだ。この厳しい状況で手にしたカレイを素直に喜ぼう。

 

 ふぐ「めっちゃうれしいわー」「粘ってよかった~」「エンダーテンビン様々やーっ」「どやっ! 見てみい、カレイやどーっ」

  ちなみに、上の言葉はすべて独り言(^^; それほどうれしかった。

  ふぐ「おーい! おーーーーい!!」

 マスター達の方に向かってそう叫んで、針からはずしたカレイを持って、思い切り振り回した。それに気づいてくれたしんちゃんが電話をしてくれたのだが、うまくつながらず、もどかしくて仕方ない。だがとにかく時合いは今だ。興奮を抑えて手返し手返し・・・・・・ だが、そうしている間に1本のエンダーテンビンを根ガカリ高切れでロスト。1本竿のみになったところでいさぎよく納竿。

 

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 渡船待ちの間にしんちゃんに撮ってもらった写真。とにかく、釣り場も気候も厳しい釣りであった。それにしても、写真の日付時刻が間違っているのが悔やまれて・・・・

 

渡船の帰りは、行きよりも短い所要時間で帰港。無事に帰れてよかった~。

 そして、検寸の結果なんと私の釣ったカレイが1位であることが判明!! おかげでうれしさ倍増の釣行となった。

 

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 ただ今、審査結果を集計中。そして、表彰式が行われた。

 

 審査の後表彰式。審査前から周囲の声で私のカレイが1位らしいことがわかっていたので、表彰はどきどきもの。なにせ、大会で1位なんて私には全く縁のないものと思っていただけにうれしさは語りつくせないほど。最近の釣りは不調で、11月の上旬以来魚の顔すら見ていなかった私には、この釣行はとても充実した納得のいくものとなった。この大会に参加しようと声をかけてくれたマスター、そして、何よりも、この大会を主催してくださった姫路投友会、龍野サーフ、姫路しらさぎサーフの皆様、本当にお世話になりありがとうございました。これからご縁がありましたら、今度は色々な方と一緒に竿を並べさせていただきたいと思っています。楽しい釣行をありがとうございました。

 

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 なんと、1位賞品は、シマノのPAスピンパワー!! うれし~~!!

 

 

 



 

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アーカイブ釣行記18~鳥取県岩美町田後漁港 2009.11.8

~オールスター夢の競演?!~

「ジャー!! ジャッ、ジャーーーー!!」

 いきなりの出来事であった。まだ夜の暗いうち。渡船の時間が4時半と早く、夜明けにはまだ間があるということで、私はとりあえず塩イワシで2本投げ込んだ後、あと2本のヒラメタックル、1本の虫エサタックル、そして、エサのコアジを確保するためのサビキ仕掛けとアミエビの準備を終えて、イスに座ってくつろごうと思った矢先の出来事だった。塩イワシの1本目は、サビキ仕掛けを用意する前に上げて、ウミヘビがついていたので、それを投げ返してサビキの用意をしたのだが、そうやってようやくくつろごうとしたときに、ドラグの音がけたたましく鳴ったのであった。ドラグが鳴ったのは、塩イワシの2本目。第1投の竿である。同行のhedai隊長が、

 「またウミヘビとちゃいますか?」

 とおっしゃったが、どう考えてもそんなドラグ音ではない。そして、まだ玉網も準備していないことに気づき、hedai隊長に手伝ってもらって組み立てて、私はくだんの「2本目」を手にした。聞き合わせてみると手ごたえがない。どうやら糸がふけているようだ。

 「魚が前に寄ってますね。」

 と、玉網を構えた隊長がおっしゃったので、ええい、ままよ、と私は思い切り合わせた。おー、乗った乗った!! これはどう考えてもウミヘビではない。それでは一体何なんだ、今私の仕掛けの先にくっついているのは? エサが塩イワシなので一瞬マゴチかなとも思ったが、浮いてきた魚を見て隊長が叫んだ。

 「ウワッ、ヒラメやん!!」

 ライトで照らしてみると、確かにヒラメがついている。やったー!! 号数UP(^^)v
 それで、ハリをはずして長さを計ろうとしていると、同じく竿を出されていた大阪協会Nサーフのikaproさんが、
 
 「ヒラメは締めて時間が経つとすぐに身がやわらかくなって、スーパーに売っているヒラメになってしまいますよ。出来ることなら生かしておかれたら?」

 とアドバイスしてくださったので、持参のエサ生かしクーラーに海水を張って、そこに生かしておくことにした。それで、釣った直後の写真はない。納竿間際にヒラメをしっかりと締めて持ち帰り、薄造りにすると、確かにプリプリでめちゃくちゃおいしかった。よし、今度からはヒラメ狙いのときはスカリを持参することにしよう。

 以上!! 今回の釣行記はおしまい。なぜかって? このヒラメ以降、納竿まで私には魚の「さ」の字も来なかったから(^^; 正真正銘の角イチだった。ま、それでは愛想がないし、何といっても今回この波止には全員合わせて大物号数が2000号はいくのではないかと思うような、スター軍団が揃い踏み。それで、今回は久しぶりにアルバム形式にて皆さんに見ていただくことにしよう。皆さんも絶対にどこかでお顔を見たことがあると思いますよん(^^)

 

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 広島C会のYさん。大物号数はただ今1位の298号。今回は残るヒラメのDランク2匹を狙いに来られたのだが、あえなく不発。でも、「ワシは12年間ヒラメのDランクを狙っとるけ、ボーズは慣れとるよ。」と屈託がない。豪快な投げ釣り理論には頭が下がります。このたびはいろいろとアドバイスありがとうございました。

 

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 大阪Nサーフのhageproさん。大物号数は第2位の297号?。月刊誌Kの釣りでおなじみの方。今回はヒラメのAランク3匹も。(この写真を撮った時点ではまだ2匹でした。)さすがにお上手です。

 

 

 

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 同じく、Nサーフのikaproさん。この方も大物号数200台後半です。季節誌「投げ釣り倶楽部」では、毎回登場されている、超有名人。今回はランク切れのヒラメとこのCランクエソのみで、ご本人も苦笑いピース(^^;

 

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 大物号数では決してひけをとらない今回同行の神戸Cサーフのhedai隊長。マゴチのBランクに、「今日はマゴチを釣ってもしゃーない。」と笑顔なし。さすが!!

 

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 同じく隊長の、拓Aヒラメ(^^;.少し笑顔??(^^)

 

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 アコウはサイズが小さくてもうれしいもの。納竿間際に釣れました。

 

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 私が釣ったヒラメ。納竿間際に締めて写真撮影をしました。まさかこの魚1匹になるとは・・・半分トホホ、半分やったーっていうところでしょうか。

 

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 私は決してスターではありません。でも、締めくくりの写真は一応私ということで・・・(^^;

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アーカイブ釣行記17~島根県西ノ島町 2009.10.10~11

~グルメな隠岐の釣り~

 最近、ホームページの釣行記を更新できずにいたので、少し焦りがあった。そして今回の隠岐島前の釣り。島前は以前にたった1回しか釣行したことがなく、そのときは右も左もわからずに、○ボーズに終わってしまっていたので、今回も実はあまり自信がなくて、ブログに久しぶりに釣行記を書くなどと大それたことを書いていたので、それもとてもプレッシャーだった。なんて、勝手に自分で書いて勝手にプレッシャーを感じているなんていうのも滑稽な話。とりあえず隠岐のきれいな空気を吸って楽しく投げ釣りをしようと心に言い聞かせての今回の釣行だった。

 今回同行していただけるのは、最近しょっちゅうお世話になっている兵庫協会KCサーフのhedai隊長さんとHP管理人さん。そして、初めて同行させていただくK内さんの3方。前回の高知釣行の折に隊長からこの隠岐釣行のお話を聞かせていただき、同じクラブの方で同行する人が少なそうだとのことなので、それじゃ私も連れてってください、となったわけだ。ただ、私は11日の日曜日は夜に私用があったため、1便早いフェリーで帰宅しなければならなかったので、私のみ単独で大阪を出発し、途中で合流する予定にしていただいたので、実質はフェリー港からご一緒させていただいた形。それでも、釣りの際に仲間がいた方が楽しく釣りができるし、お互いにアシストしあえるので心強いことには変わりない。

 10月9日(土)の午後10時頃、単独で大阪を出発。近畿道、中国道、そして米子道と乗り継いで、午前1時過ぎに米子道大山PAに到着。ここで午前6時半に隊長組と合流する予定なので、車中にふとんを敷いて朝まで仮眠・・・・・zzzz

 朝起きて車から出ると、ちょうど隊長組が到着したところ。初めてお会いするK内さんとも挨拶をさせていただき、とりあえず出発。高速を降りて、コンビニで買い物をし、まずは隊長組の車を留め置く七類に行って場所を確保。荷物を降ろしてから、私の車を留め置く境港に引き返す。荷物番と場所確保係は管理人さんとK内さん。
 行きは一緒に午前9時30分発のフェリー「くにが」に乗るのだが、帰りは私は朝発の境港行き「しらしま」、隊長組は昼発の七類行き「おき」に乗る予定だからだ。

 午前9時30分、定刻どおりにフェリー「くにが」は出発。一路今回の目的地、西ノ島の別府港を目指す。久しぶりの島前行きフェリーなのでなんとなくワクワク。そういえば以前の島前釣行は、知夫里島の来居港で降りて、すぐに渡船に乗ったっけ。中ノ島のわけのわからない磯に渡されて、寒い思いをして貧果を味わったっけ。そんなことを考えながらフェリーの客室で横になりうとうと・・・次に気づいたときは、すぐに目の前に島前の各島が見えるところまで来ていた。そして、以前と同じく(当たり前?)定刻に知夫里島の来居港に到着。これも以前と同じく大量の磯釣り客を降ろして、次の港、目的港の別府港に向けて出発。

 

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 これは来居港に到着する直前に撮影したもの。左が知夫里島。中央奥が西ノ島、右が中ノ島。この風景を見るたびに、釣り人はワクワクと心を躍らせるのでしょう(^^)

 

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 来居港を出発。次の停泊地は、下船する別府港。

 

 さて、船は昼を回って12時10分に別府港に到着。降りると写真の撮影をする暇もなく、渡船屋さんのご主人と奥様が運転する軽2台に、荷物ともども渡船に乗船する浦郷港へ。今回お世話になったのは、池田酒店のご夫婦。浦郷で経営されているのだが、渡船を予約すれば、車で別府港まで送り迎えをしてくれる。

 

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 そんなに大きな渡船ではないが、湾内の一文字に渡してもらうには不自由しない。というか、島周囲の磯でも問題はないと思う。

 

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 今回渡してもらったのは、浦郷沖にある一文字。浮き桟橋になっているが、立派な防波堤。湾奥側に1番から4番までの4本、外向き側(写真の一文字)は5番~7番まで、合計7本の一文字からできている。おのずと防波堤の先端がポイントになるので、1、4、5、7番が好ポイントとなるが、防波堤と防波堤の水道(幅5mくらい。)の足元では、思わぬ石物等が出るとのこと。

 

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 私たちが渡ったのは、沖の岸よりにある7番。岸との水道と沖向きがポイントとのことだが、とりあえず広く探ってみるのが良いようだ。なお、K内さんはご本人のたってのご希望で、浦郷湾の記憶にある地方のポイントに入られた。

 

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 私たちが上がった、7番先端。

 

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 これは、7番先端から6番、5番を見た風景。早朝に撮影。写真の釣り人は、夜明け前から6番寄りに釣り座を移動した、管理人さん。

 

 午後0時半頃に釣り開始。とりあえずイワシエサを投げておいて、ヒラメ狙いのアジを釣るべくサビキ釣りを始めたのだが・・・・

 

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 これは早朝に撮影したものだが、とにかくコアジではなく、こんなサイズの良いアジが入れ食いに。釣り上げたアジのうち、実際にエサにできたのは5匹くらいではないだろうか。

 

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 こんなアジはエサにできない、というか、エサにするのがもったいない(^^;
      持ち帰って食べることにした。これは最長寸の33センチ。

 

 釣れたできるだけ小さめのアジをつけて投げるが、このエサで釣り上げるヒラメは1mクラスのものやで、なんて冗談を言いながら釣っていると、このアジのエサに1mクラスのヒラメならぬエイが食いついてくる始末。同じ1mクラスでもねえ。その後、夜が更けるまでは、おかずにするには事欠かない獲物が続いた。

 

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 高級魚マハタ27センチ。

 

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 超がつく高級魚、オニオコゼ27センチ。これはスレ掛り(^^;

 

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 ちょっと高級魚、ガシラ20センチ。

 

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 意外においしいキダイ(レンコダイ)25センチ。

 

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 マダイ27センチ。もうちょっと、大きいのん釣れろ~!!出来れば、倍の大きさ(^^;

 

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 隣の6番では、50センチ級のイラが!! これは、水道でズボ釣りをされていた方の釣果で、写真にはないが、40センチクラスのイシダイも釣られていた。

 

 アタリは結構あるものの、獲物がすべてミニチュアで、退屈はしないが物足りなさを感じる3人であった。

 

 私はとにかく、アジ釣りに夢中で(^^; 投げ釣りのめぼしい釣果は夜が更けるまではなかった。そう、夜が更けるまでは・・・・・

 

 夕食も食べ終えて、持参の椅子に座って携帯でブログの更新をした午後10時半頃だったl。隊長も管理人さんもテントに潜り込んで休憩中。私は何もすることがなく、ブログ更新の後、ボーッと椅子に座って竿を眺めていた。もしかしたら、今日はランクボーズかもしれないな、そんなことを考え始めたそのときだった。突然ドラグが「ジャッ!!」と短く、それも鋭く鳴り響いた。「誰の竿や!!」そう思って目を凝らしてアタリがあった竿を探した。そのとき、私のトーナメントの竿先がググッと入るのが目に入った。タイムシをつけて投げている、通称「青レンジャー」だ。私はとっさに合わせを入れて巻き上げを開始。マダイしか頭にない私は、アタリの割に軽い手ごたえしかないので、てっきりアナゴなどの外道が来たのかと思った。ところが、巻き上げてみると・・・・・

 

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 なんと尺キス!! 実寸29.4センチ。ちょっと痩せていたが、もしかすると拓寸でCランク30センチが出るかも?(実際は、拓寸30.0センチ。)私にとっては、なんと15年以上ぶりのCランクキスだ。
さらに仕掛けに注目。ハリス8号に丸セイゴ20号、エサはタイムシの大マダイ狙いの仕掛けだ。このハリがしっかりと口にかかっていたのでビックリ! キスを狙って小さめのハリで釣っても乗らないときは乗らないのに、本当にわからないものだ。

 

 このときから、実は私の気はそぞろ。早く持ち帰って魚拓取りに挑戦したくて、どのようにして持ち帰ろうかと気が気でなかった。とりあえずアジ生かしバケツに入れて、海中に吊るして生かしておくことにした。
 さて、大キスが釣れたことを隊長、管理人さんに報告。再び3人で釣り始めるが。

 

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 再びドラグを鳴らして上がってきたのはマダイ。今回の初ランクマダイだ。エサはタイムシ。

 

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 実寸39センチほど。あまり大きくないが、この釣行初めてのランクマダイに、3人ともテンションは軒並み↑。きれいな天然物で、しばらく見とれてしまうほど。
その後しばらく粘ってみるが、それ以降アタリが途絶えたので、3人ともしばし仮眠タイムに突入することに。

 

 午前3時頃に起きだして、再び釣り開始。とにかく今回の目標は大ダイを仕留めること。そのことを頭に入れて、タイムシをメインに打ち返しを続けた。
 私は以前、イワシで大ダイが釣れる話を聞いたことがあって、そのことを思い出して1本だけイワシエサをつけて投げ込んでおいた。すると・・・・

 

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 なんと、暗いうちにエソ(マエソ)が2連発!! 暗いときにエソを釣ったのは初めてなので、少し驚いた。もちろん、エサはイワシ。

 

 これでランクサイズが4匹。あとはおみやげ確保のアジもあるし、もう十分かな?そう思いつつも一生懸命釣ってしまうのが、釣り人の悲しい性?(^^;

 夜が明けて辺りが少し明るくなったとき、内向きに投げていたキャスティズムから、ドラグの音が聞こえてきた。さて、あの方向だとすると何が食ってきたのだろうか。そう思って、一呼吸おいて合わせると結構良い引きが!! 感触からしてマダイではなく、かといってシロギスでもない。何よりも重々しく引く魚だ。

 

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 それは、今回の食部門でもっともテンションが上がったマハタ!! 小さなサイズは釣ったことがあるが、ランクを釣ったのは今回が初めて。上のシロギスよりもうれしかったりして・・・・(^^;

 

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 拓寸は31.2センチ。丸々と肥えていておいしそう。このマハタ、ハタ類でわが北斗サーフのクラブ記録となった。実は夕方に23センチの同じマハタを釣っており、マハタは2匹ということになった。隊長も同じポイントでマハタを釣っており、もしかすると、マハタの巣があるのかもしれない。

 

 さて、隊長、管理人さんの様子はどうなのか。とりあえず皆におかずサイズのお魚は釣れているのだが、未だにランクを釣っていないお二人。粘って粘って打ち返しをされている。管理人さんはポイントを移動されて打ち返しを続けている。そしてようやく・・・

 

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 隊長が釣り上げた起死回生のマダイ35センチ!! 隠岐のマダイは大小問わず、どれもきれいな魚体をしている。

 

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 青イソメを大量につけての釣果だそうだ。もちろんサイズには不満がおありだろうが、とりあえずランクマダイが来てほっと一息。

 

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 今回の釣行の私のおみやげ(^^; エソは放流。アジは実際はもっと釣れた。この時点でキスはまだアジ生かしバケツで海中で泳がせていたので写っていない。

 

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 今回釣れた、エソ以外のランクサイズを手に。隠岐釣行にしては、少し物足りないかな?

 

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 管理人さんの釣果。どれがマダイでどれがキダイ(レンコダイ)かわかりますか?   サイズは極秘です(^^;

 

 

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 帰りにフェリーに乗船した、別府港の乗り場。フェリーが着いていない時間は、閑散とした風景だった。

 

 今回の釣行は、隠岐にしてはあまり芳しいものではなかった。だが、魚影は濃くて色々な魚が釣れて楽しい釣りにはなった。今年の隠岐のマダイは、シーズン初期はそれなりにつれたものの、夏以降は皆さんもご存知のように不順な天候が続いたため、秋のシーズンもあまり良くないらしい。まあ、それがわかっていて釣行したのだから納得。隊長曰く、「一度来ておくと、次また来やすいしな。」 確かに(^^) 次の隠岐釣行は、好釣果を期待しましょう!!
 今回ご一緒していただいた、兵庫協会KCサーフの隊長さん、管理人さん、そしてK内さん、お世話になりありがとうございました。

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アーカイブ釣行記16~高知県桂浜離岸堤 2009.8.21~13

~粘りに粘って「魅惑のくちびる」ゲット!!~

コロダイ。学名「Diagramma pictum」。日本語で、「魅惑のくちびる」という意味。私がサーフに入って釣り上げたコロダイは1992年7月31日に和歌山県日置志原海岸で釣り上げた44.1センチたった1匹。実に17年もの間コロダイを釣っていないことになる。言い訳になるが、これは決してコロダイ釣りがヘタクソというわけではなく、釣ってから現在に至るまで、このコロダイを狙いに行く釣りが皆無に等しかっただけのことである。ただ、なぜ狙いに行かなかったかと言えば、このお魚は、35センチ以上がランクサイズだが、上限何センチを釣っても「特別大物」確定だからで、大物号数をのばすべく頑張ってきた私にとっては、あまり魅力を感じないお魚だったのである。ではなぜ今回、コロダイを狙いに行ったか。それは、今回釣行した高知県の桂浜離岸堤は大物魚種のコトヒキやマダイの大判、ニベの大型種「オオニベ」を狙えるからである。その他に、ヘダイやキチヌも狙えて、魚種豊富に楽しめると思った。ただ、コロダイというお魚、食部門優先派の私にとっては結構ありがたいお魚。大物号数がたとえ伸びなくても、17年前に釣り上げたコロダイの味は忘れがたく、いずれはどこかへ狙いに行きたいと思っていた。

 今回ご一緒したのは、神戸中央サーフのhedai隊長さんと中央サーフホームページ管理人さん。隊長とは以前からお盆にどこかへ釣りに行きましょうと言っていたのだが、先日隊長と管理人さんが高知方面への釣行を台風のうねりと悪天候で釣り場変更を余儀なくされた、そのリベンジを兼ねて、ということで高知県桂浜離岸堤への釣行が決まったのである。

 当日朝8時に自宅を出発。神戸市の隊長宅、管理人さん宅で順次お二人を拾っていき、神戸淡路鳴門自動車道、徳島自動車道、高知自動車道を経由して、高知市内に入ったのが午後2時頃。渡船は午後4時とのことなので、腹ごしらえと食料調達を済ませて、浦戸大橋下にある今井渡船の渡船乗り場に、午後4時前にぴったり到着。早速準備をして渡船に乗り込んだ。

 先日来の台風の影響で、海が薄茶色ににごっている。この濁りが吉と出るか、凶と出るか。釣り人は私達以外には誰もおらず、全長700mの離岸堤は釣り座を選び放題だ。隊長が勘を働かせて、曲がり角付近を船頭さんに指示。地の波止との水道付近を狙う作戦だ。ただ、隊長はコロダイを狙っているわけではなく、本命はコトヒキとのこと。ここ桂浜離岸堤では、最近はコトヒキの確率がとても低いので、コロダイやヘダイを狙いつつコトヒキが来ればもうけもの、そんな感覚で釣り座を決めた。隊長は曲がり角から沖向き先端方向へ10mほど行ったところ、管理人さんは、地方寄りの先端、そして私は、コロダイ等の大物の実績が高いという、曲がり角から20mほど地方寄りに釣り座を設定。まだ午後4時過ぎということで日差しは強く、釣り座まで行くのに汗びっしょりといった感じで、釣りにはまだ早い感じ。それで私は、夜中のまさかの雨に備えてテントを設営したり(最近は雨を呼ぶ男と言われている。)、釣り座の整頓をしたり、明るい間の塩イワシエサの仕掛けを作ったりして時間をつぶす。

 午後5時頃から塩イワシエサにて釣り開始。開始早々いきなり隊長が・・・・・

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 隊長がオキエソ38センチ。ここでエソを釣ったのは初めてとのこと。とりあえず、今回の釣行でのランク第1号。

 エソとはいえ、早い時間のランクゲットに、もしかしてマゴチやヒラメもいるかも?なんて淡い期待をしながらイワシエサを投げ返すが、私に来るのは巨大サメばかり(写真省略)。ドラグがジャーと鳴って、下品に頭を振るものだから、すぐにそれとわかる引き。そして、サメに仕掛けを切られたりと、結局イワシエサではたいした釣果はなかった。(管理人さんも、ランク物のエソを同じ時間に釣り上げられていた。)

 さて、日が西に傾いてあたりが段々と薄暗くなった頃に、いよいよ本命の虫エサでの打ち返し開始。とりあえずマムシ4本、ユムシ2本の合計6本体制で打ち返しを続けた。潮はゆっくりと左に流れていて、時折緩めたドラグから糸が出て行く。だが、予想とは裏腹にエサ取りもあまりおらず、比較的楽な釣りに、逆にエサ取りが少ないことへの一抹の不安が頭をもたげた。
 
 アタリがないままついに日がとっぷりと暮れて夜になった。今日の満潮は午後9時頃。満潮への満ち込みと、下げに入った潮変わりに期待して、黙々と打ち返しを続けた。エサ取りが多ければ、むきエビやイカの短冊と作戦を立てていたが、マムシも時折残って上がってくる状況に少々拍子抜け。打ち返しも滞りがちになってきた。すると、先端で釣りをしていた管理人さんが、玉網に何かを入れて私の釣り座まで来られた。「釣れましたよ~。」「え? 何が??」

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 なんと本命のコロダイではないか!! この玉網が50センチ枠だそうで、それでサイズを推測してほしい。実寸50センチ強。

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 笑顔でコロダイを持つ管理人さん。コロダイは初魚種だそうで、おめでとうございます。アタリがなく、遠投の竿をあおると重かったそうで、手元まで巻いてきたときに、強烈な締め込みをもらったとのこと。ここ桂浜ではレギュラーサイズといったところか。

 さあ、コロダイがいるとなれば、私も隊長も俄然やる気に。曲がり角先端寄りで竿を出していた隊長は、「アタリがない。」と言いながら管理人さんと私の間に移動して、再び戦闘体勢に。私の仕掛けには時折チャリコやゴンズイが掛かってくるだけで、他には何も来ない。隊長も管理人さんも、「ゴンズイばっかりや。」とか、「シマイサギが多いなあ。」とか、そんなぼやきを入れながらそれなりに楽しんでいる? 私のところはついに満潮からさらに下げの潮変わりまでアタリが来ることがなかった。時刻は午後10時を回った。ふと思いついて、先日お仲間とここ桂浜に釣行された、兵庫協会KIサーフのマスターに電話を入れてみた。すると、アタリがあったのは明け方、右に潮が流れた時とのアドバイスをくれた。キーワードは、「明け方」「右流れの潮」。電話を切って海面を見ると、下げに入っても相変わらず左に潮が流れている。明け方? 右流れ?頭の中でマスターの言葉が響いて、折角テントも設営していることだし、竿を一旦すべて上げて、明け方の時合いに期待して仮眠することにした。テントの入り口を風が吹いてくる方向に向けて、銀マットを敷いて寝転がると、なんとも言えず心地よい。目覚ましを3時にセットして目を閉じると、あっという間に夢の中へ・・・zzz。

 午前2時半に自然起床。目覚ましは不要だった。気合が入っている証拠かな? だが、海面を見ると、相変わらず左流れ。このまま右に変わることはないかも?そう思ったが、明け方の時合いには期待が持てる。それで、6本の竿に今度はエサに工夫をして、すべての仕掛けにエサをつけた後、6本一斉に投げる作戦にでた。こうすれば一定時間、6ヶ所にエサがあることになる。4本にはユムシとマムシのミックスがけに、2本はイカ短冊とマムシのミックスがけ。ユムシとイカでエサもちをよくする作戦。

 そうして、午前3時前に再び戦闘開始。時合いは約2時間であると自分に言い聞かせ、アタリを待つ。座ってほっとするのもつかの間、左端の竿のドラグがジャーと鳴った。様子を見るとまたドラグが鳴った。竿先にも生体反応が出ている。もしかしてもらったかも? そう思って、十分糸を送ってから合わせた。ところがなんとスカ(>_<) 隊長のところへ行って、そのことを話すと「イカちゃうか?」とのこと。ハリに掛かった小魚にイカが抱きついてエサを取った。隊長自身、そういったことが何度かあったらしく、一度はゴンズイの頭がかじられて上がってきたらしい。そうか、コロダイではないのか。隊長いわく、「夜中までほとんどアタリがなかったから、夜明けも期待薄いで。明け方にあんまりアタリがあったことないし。」 だが、私には夕べのマスターとの電話で、明け方にアタリがあった、と聞いて、そのことが頭から離れなかった。そうこうしているうちに、今度は真ん中の竿のドラグが、「ジャッ、ジャッ」と短い間隔で2回鳴ったのを確認。もしかするとイカかもしれないが、万が一のことを考えて慎重に糸を送る。そして合わせると何かが乗った様子。そこそこクンクンと頭を振るような感触で上がってきたのは、紛れもなくコロダイだ!! だが小さい・・・(^^;

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 すみません。現場で写真を撮り忘れたので、急遽自宅で撮りました。30センチと少し。いわゆる「マメコロ」です(^^;
でも、口元を見てください。学名「魅惑のくちびる」の意味がわかるでしょう? コロダイはなんとも言えず、色っぽいくちびるをしています(^^;

 

  だが、小さいとはいえコロダイが上がったので、さらに元気が出てきた。時刻はまもなく4時半。おそらく本来の時合いはあと30分くらいだろう。周囲が段々と明るくなっていき、気持ちはあせってくる。マムシの残りもあとわずか。ハリに残ったユムシとイカをうまく生かして、マムシを付け足しては投げ返すの繰り返し。すると、また左端の竿に変化が。穂先が微妙にゆれている。チョン、チョンチョン、そんな感じ。「こんな大切なタイミングでエサ取りかいな。」そう思って竿に手をかけようとすると、なんとドラグがゆっくりと「ジーッ、ジーッ」とまた2回、今回は静かに出て行くではないか。潮の流れかな? 最初はそう思ったが、先ほどのエサ取りのアタリのこともあり投げ返そうと竿を手にして空アワセをした、いや、正確には空アワセをしたつもりだった。ところが、なんと竿先には「グーン、ググッ」とした魚の感触が!! しかも、手ごたえからすると、結構な大物の様子。そして、力糸近辺まで巻いてきたときに、思い出したかのような強烈な突っ込みが。その時点でコロダイであることを確信。2、3度の突っ込みをかわし、ようやく水面に姿を現したのはやはりコロダイ。
 ふぐ 「隊長~、タモ、タモ~!!」
 隊長「なんや、なんや。何か来たんかいな。」
 そう言って玉網をもってかけつけてくれたが、水面に浮いた魚を見て、
 隊長「なんや、コロダイやんか。」
 コトヒキ狙いの隊長にとっては、「なんやコロダイ」であるが、私にとっては、10数年ぶりのコロダイ。2、3度玉網を入れるのに失敗して焦る、焦る。そしてようやく無事玉網に収まった。

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 どうですか。熱気がメガネに表れたこの写真(^^; 喜びの笑顔が見えにくい写真ですみません。時刻は4時35分。まさに時合いが終わる寸前の劇的な獲物だった。

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 実寸で53センチ(拓寸は53.5センチ。)
      久しぶり、実に17年ぶりのランクコロダイが、10センチ近く記録を上回る自己記録になりました。

 久しぶりのコロダイに、思わず見とれてしまい、しばし釣りがストップ。というか、この1匹を手にした瞬間に気持ちの中に納得感がただよって、「もういいや。」そんな気持ちにさせられた1匹だった。管理人さんがかけつけてくれて、写真をとってくれたり、私のカメラで写真を撮ってもらったり。すると、隊長にもアタリがあったようす。駆けつけてみると、やや小ぶりのコロダイが水面に浮かんでいる。やはり時合いは明け方だったか!!

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 実寸35センチほど。微妙なので持ち帰って魚拓にするとのこと。
ふぐ「なんや、隊長もコロダイが釣れて喜んでますやん。」
      隊長「いやいや、とりあえずランク物やし。」

 

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 そう言ってコロダイを締める隊長でした(^^;

 結局このコロダイがラストとなって夜が明けきり、時合いが終わるとともに、今日の釣りも終了となった。午前6時45分、渡船に乗船して帰路へ。

 コロダイを本格的に狙われる方や、もう何匹もコロダイを釣っておられる方にとってはたいしたことのないサイズだとは思うが、とりあえずコロダイ、コトヒキ狙いの釣行で、3人ともコロダイのランク物を見ることができたのは、獲物が少ない中でも上出来だったのではないだろうか。夕方に離岸堤に上がったときには、大丈夫かいな、と思っていた相当の濁り。これが吉と出るか凶と出るか、そう思って釣りを開始したが、終始左流れ(沖側からの流れ)だったおかげで朝方には潮の色がずいぶんと良くなって、隊長に「この潮やったら釣れてもおかしくない潮やな。」と言わせるほど夕方と朝方では潮色が変わった。それが朝方に時合いが訪れた原因なのかもしれない。
 どちらにしても、管理人さんが初コロゲット、しかも50センチオーバー、私にも記録更新のコロダイ50センチオーバー、隊長は結局30センチオーバーのヘダイを含めて3匹のランク物ゲットということで、結果的には納得がいく釣行だった。ここ桂浜離岸堤をはじめ、土佐湾岸の波止では、コロダイを狙いつつ、コトヒキやヘダイ、マダイなども狙えるとあって、魅力のある釣り場が多い。私はとりあえず今回が、土佐湾岸初釣行であったので、これからはどんどん、こちら方面に釣行してみたいと思っている。

 今回ご一緒させていただいた、神戸中央サーフの隊長さん、そしてホームページ管理人さん、お世話になりありがとうございました。

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 地方寄りの管理人さんのポイント方向。向こうに見える橋は、浦戸大橋。橋のたもとから渡船が出る。

 

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 初めの隊長の釣り座。曲がり角の沖先端寄り。ここはコトヒキの確率が高いとか。

 

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 私の釣り座。左の写真を撮影したあたり。何をかくそう、ここも絶好のポイントだそうだ。

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アーカイブ釣行記15~2009年全日本キス選手権 三重県紀北町小山浦 2009.6.21

~今年は直球勝負 打てるかな?!~

 昨年は思わぬ形でシロギスで入賞できたが、本来はキューセン狙いで釣行して釣り上げた結果であった。あのときのシロギスは、言わば外道で釣れたもの。キューセン狙いであれば、キューセンで入賞を果たさなければ・・・・  そんな大会の帰り道、キューセン狙いに付き合ってくれた有光氏が、「来年はやっぱりシロギス狙いをしたいなあ。」とボソッと言ったのを覚えている。今年の大会のエントリーの際、やはり有光氏がそんなことを言ったので、昨年のいきさつもあって、今年は有光氏に付き合う形でシロギス狙いで大会に参加することに決めた。それで、エントリーした会場は、3年連続で熊野会場。シロギス狙いならばもっと違う会場でのエントリーも考えられたが、昨年、一昨年とクラブ員が好成績を上げたポイントのことを有光氏が覚えていて、それでその釣り場に向かうことにした。その釣り場は、紀北町の小山浦海岸。夏場は海水浴場になるとのことで、それがあって私は普通の海水浴場を想像していた。ビーチパラソルを立てて、のんびりと寝そべることができるような砂浜。砂浜からの置き竿釣りは、私の苦手3本の指に入るほどの釣り。それでも、釣れる可能性があるならばと、数日前から2人でその海岸に行くことを決めた形で、大阪を出発したのは午後9時半頃。

 途中、エサを頼んであった古江会場エントリーの清水氏と、途中の五郷町にあるコンビニにて待ち合わせをしてエサを受け取り、受付会場の熊野パーキングに向かった。

 待ち合わせをしたコンビニで雨脚が急に強まり、どうなることかと心配したが、パーキングに着く頃には雨はほとんど上がっていた。到着は午後0時半頃。この会場は出発順はくじ引きで決めるので、ゆっくり到着しても安心。すでに多くの会員が集まっており、同じ熊野会場にエントリーした滋賀投友会のにぎやかし会長らとしばしの談笑。受付が始まる1時を待った。

 くじ順は、北方面行きの5番。まずまずのくじ順だが、どうせ私達が行こうとしている釣り場には誰も行かないだろうと思っていたので、実はくじ順はビリでもよかった。それでも折角の5番なので、しっかり並んで出発待機。

 午前1時半、1番から順に各車ゆっくりとスタートしていく。途中で二木島方面に曲がる車が多く、尾鷲方面直進はとりあえず3台のみ。しかも、どの車も紳士的な運転をされるので、きわめてのんびりとした運転となった。途中尾鷲市内で1台が抜いていったが、抜きざまにお互いに手で合図を送り、エールの交換。あー、気持ちいい。そして後の1台は尾鷲市内でいつのまにかいなくなっていた。

 紀北町方面に向かうのは、もはや私達の車のみ。清水氏に教えてもらったとおりに車を走らせ、釣り場近くの駐車場に到着したのが午前2時半頃。雨が結構降っていたが、苦になるほどのものではなさそう。海岸に出る道で少し迷ったが、何とか釣り場にたどりついた。

 たどり着いたのは良いが、イメージとは全く違う、ゴロタの浜。目の前にテトラの一文字があり、しかも、波打ち際が崖下のように低くなっていて、なかなか良い釣り座がない。おい、ここは海水浴場と違うんかいな? そんなことを有光氏と話ながら釣り座探し。テトラ一文字の切れ目にあたる、銚子川河口の方まで歩いてさらに釣り座探し。ゴロタ浜のくせに後のゴロタの壁が邪魔で投げにくそう。そして、ようやく投げやすい場所を探し出して準備。午前3時前に第1投。さあ、自分自身の全キスの戦いが始まった!! 大ギスよ来い!! そんな気持ちを竿先に念じて順次竿を出していく。夜明けまではあと1時間ほどしかない。はやる気持ちを抑えて3本の竿を投げ終えてようやく一服。

 ところが、しばらく待ったが、一向にアタリがない。アナゴなどの外道も来ない。回収すると、エサは取られている。エサ取りは多そうな感じ? 底は私の不得意なゴロタ底のよう。仕掛けを引きづると、ゴロゴロと私の嫌いな感触。こんなところにキスが本当にいるのか?? 少しじりじりしてきた頃、左手数10mのところに、小波止があることに気づいた。見に行って見ると、前に沈みテトラが入っているが、投げやすそうな感じ。それで、なんとなくひらめいてその小波止に即移動。再び3本の竿を投げ終えたのが午前3時半。

 この小波止から投げて気づいたのだが、足場が踏ん張れて遠投ができ、テトラ一文字の切れ目よりも遠くに投げることができる。そして、決定的に自信を深めたのは、そこはきれいな砂底になっているということ。水深もその部分だけ、すり鉢状に深くなっている様子。これは期待できる!! そう思って打ち返しを続けた。エサ取りは相変わらず多い。フグのような感じもあるが、エサのチロリがクチャクチャになって上がってくるところを見ると、ピンギスがエサ取りなのかもしれない。

 私よりもテトラ一文字寄りに竿を出していた有光氏が、18㎝クラスのキスが釣れたと報告してくれた。
 「お、やっぱりいるやん!!」
 期待がふくらむ。ところが、この頃から雨脚が急に強くなってきた。
 「折角の時合いかもしれないのに、タイミングが悪いなあ。」
 打ち返しも滞りがちになり、やがて周囲が段々と明るくなってきた。
 「雨、嫌やなあ。折角の大会やのに、満足な釣りをさせてくれよ~。」
 そんなことを念じていたら、20分ほどで雨脚が弱くなり、やがて止んだ!! 神様の恵みか?! それでも周囲はさらに容赦なく明るくなっていく。
 「キスちゃん、お願い! 来て!!」
 朝マズメの釣りのこの焦りが、私にはどうも好きになれない。焦ると同時に襲ってくる睡魔。ウトウトとしている間に明るくなってきて、そしてやがて時合いが終わる。だから私は、体力も温存できて、決して夜が明けることがない半夜釣りが好きなのだ。大会のたびにそんな気持ちが頭を巡り、やっぱりキューセン狙いにしときゃよかったかな、なんて思ったりしてジリジリと気持ちが焦り、タバコの本数も自然と増えていく。
  ・・・・・・・・・「ジ、ジジジ・・・・・・」
 ん? 今のはもしかして? ドラグの音??  エサを付け替えるために後向きになっていたとき、不意に聞こえたドラグ音に、とっさに身体が反応していた。
 「どれや? どのリールや??」
 目を凝らしてリールを見つめる。緊張の時間が過ぎていく。10秒、20秒もたっただろうか。再びドラグが「ジ、ジジジジ・・・・・」 真ん中の竿だ!!
 2回目のアタリになるので、私はあわてて竿を取り、合わせた。よっしゃ! 何かが乗ったぞ!!
 時々クンクンと引く感触。忘れかけていたキスの引きに違いない。どきどきしながら巻いてくると、姿を現したのはやはりキスだ! 下げにかかった潮のせいで、沈みテトラが頭を出しかけていたので、気をつけてキスを抜き上げる。

 

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釣れたのは審査基準をわずかにクリアする、23㎝オーバー!! 派手で、そして遠慮がちなドラグ音に、久しぶりにドキドキさせられた。まさに今が時合い??

 

久しぶりに釣る置き竿でのキスに、沈みかけていた気持ちが再び盛り上がってきた!! テンションを最大にアーップ!!
 
 投げ返してしばらく待つと、またしても真ん中の竿のドラグが、先ほどよりも派手に鳴り出した。かなり長いドラグ音だ。先ほどの例もあるので、再びしばらく待つと、またしても派手に今度は「ジャー!!」という感じで糸が出て行った。だが、今度は私も余裕。アタリがあることを予想しながら投げ返していたので、2回目のアタリは極めて冷静に待つことができた。そして、十分に待って合わせると・・・・
 「え?? 何でこんなに引くん?」
 グングンと竿先を持ち込む引きに、もしかしてクロダイなどの他魚かも?なんて考えながら巻き取っていった。すると、水面に姿を現したのはなんと大きなフグ!! 
 「うそやろ?!」
 と思うが早いか、そのさらに先バリにキスらしき魚体が見えた。しかも先ほどよりは大きそう!! 沈みテトラをかわして、慎重に抜き上げた。無事取り込み成功!!

 

 

 

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 やった!! 昨年に続きランクキス、26㎝オーバー!! 全日本キスのレベルからするとそんなにびっくりするようなサイズではないが、とりあえず本命のランク物を手にすることができてほっとした。縮まないように濡れタオルで包み、あまり冷気が当たらないようにクーラーボックスに仕舞ったのは言うまでもない。そして、ときどきキスを取り出しては、硬直しないようにマッサージを繰り返した(^^; 
 その後、置き竿ではアタリがなくなった。やはり、時合いは極めて短かったようだ。ウトウトしかけていたときに雨脚が強まって、それで逆に目が覚めたのが、集中力を持続させることに貢献したようだ。しかも、急な雨で魚の活性が一時的に高まったのかも? いずれにしても、にわか雨がこの釣果に貢献してくれた気がしてならない。

 

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 セルフタイマーで撮ったので、ホワイトバランスが悪いままで白飛びしてしまったが、これがとりあえず2匹を持った写真。後はゴロタ石の壁。この写真を撮った時刻は7時半。余裕の表情が納竿間際を思わせる・・・とか(^^;

 

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 片手間で引き釣りも少しした後の、当日の全釣果。
       ランクキスがある以上、ピンギスも梅肉大葉包み揚げの立派な食材になるのだ。
       でも、ランクキスのサイズが少し不安。実寸で26㎝を証明していただくことができるのか??

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アーカイブ釣行記14~兵庫県神戸市アジュール舞子 2009.6.3

~絶不調脱出?!嵐のアジュール舞子~

(写真の時系列が誤っています。ご了承ください。)

 修学旅行は土、日をはさんで3日の行事であったが、土、日の代休以外に勤務時間オーバーのための振替休日が計算されて、半日単位で2回取れることになっていた。
 6月3日は中間テストの初日。それで、午後は時間が空くので、久しぶりにアジュール舞子に行ってみることにした。この釣り場に精通されている神戸投翔会のククレカレイさんに最近の情報をたずねてみると、同じ日にちょうど釣行予定であるとのこと。クロダイはポツポツ釣れているが、マダイはまだあまり釣れていなくて時期尚早の感があるらしい。それでも、ここのところ絶不調の私は、別にボウズでもいいや、なんていう感覚で、とりあえず潮風だけでも吸いに行こう、と思って釣り場に向かった。いつもはコンビニでしっかりした氷を購入するのだが、今回はそれがためらわれて、一番小さいパックを購入するという消極的さ。それでも、いつも立ち寄る明石釣りエサセンターにてコウジを12匹購入して釣り場到着が午後4時頃。
 釣り場には誰もいない上に、天候が悪く、今にも雨が降りだしそう。風も結構強くて、やはり絶不調の私は嵐まで呼び寄せるのか、と半分あきらめの境地で、とりあえず仕掛けをセット。竿出しには早いので、力糸を巻き替えたり、仕掛けを作ったりして時間をつぶし、午後5時過ぎに第1投。
 
 潮はゆっくり東に流れているが、込み潮の東流れのために、あまり強い流れではない。ここは下げ潮の東向き流れのときは激流と化するため、西向き流れの潮か、込み潮の東流れのときがベストなタイミングである。沖向き80m付近にはワイ潮ができており、いかにも釣れそうな様子。このときは風はあまり強くなかったが、段々と風が強くなり、竿出しの頃には強風に転じていた。投げるたびに糸ふけが大きく出て、投げにくいことこの上ない。初めは東端から竿を出していたが、潮をかぶるようになってきたため、徐々に西よりに逃げるように竿のポジションを変えていった。

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 こんな状態のアジュール舞子のポイント。潮は良い感じだったが、こうなってはテンションが下がって釣れる気がしない。

6時前頃にククレカレイさんが到着。
 「こんな日になんでわざわざ竿を出すねんな~(>_<)」
 なんて言いながらも、しっかりご自身も竿を準備されている。
 「お互いに好きですなあ。」
 そう声を交わして釣りを続行。それにしても、潮はかぶるし、突風で道具は飛ばされそうになるし、先行きものすごく不安な釣りとなった。ほんま、ようやるわ。

 ところが、女神様はいつどこから現れるかわからないもの。この日も、まさかこの後、こんな事態になろうとは、想像もできなかったわけで・・・

 午後7時頃、強風の中タバコを吸おうと取り出して、くわえた瞬間・・・竿尻が突然浮き上がり、ドラグを鳴らしてジャーと糸が出て行った。私はあわててタバコを仕舞おうとしたが、あわてていてうまく所定場所に収まらない。その間にもドラグを鳴らして糸がジャージャーと出て行く。なんとかタバコを上着のポケットに仕舞って、ドラグを締めて大合わせ。軽く合わせてハリガカリが甘いのは、最近では当たり前のようになっている。甘い合わせでバレルくらいなら、大合わせで高切れの方が悔いが残らない、しかも、道糸は5号で力糸は先ほど巻き変えた10号、ハリス8号、丸セイゴ20号の極太仕掛けである。私は仕掛けを信じて思い切り合わせた。アタリからしてマダイかと思ったが、水面に姿を現したのはチヌ。しかもかなり大きい。
 「ククレさ~ん、すくってぇ~。」
 なんていう情けない声をかけると、ククレカレイさんはすぐに飛んできてくれた。何回か失敗の後、ようやくタモ入れ成功!!

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 実寸48センチオーバーのクロダイ。メスで丸々と肥えた豊満な魚体だった。拓寸でうまくいけば50センチオーバーになるかも?

 昨年の年度当初の目標に、アジュール舞子でDランククロダイを釣ってクロダイ終了、という目標を立てたのだが、昨年は5~6回アジュール舞子に通って、結局1匹も魚の顔を見ることはできなかった。目標を立ててから1年以上の歳月を経て、ようやくDランクのクロダイのチャンスが巡ってきたわけだ。私はこのとき、すでに釣りはどうでもよくなっていて、早く帰宅して魚拓を取りたい、そんな気持ちになっていた。ただ、回りはまだ明るく、エサもあるし、ククレさんも頑張って釣っている。これでやめるわけにはいかず、このまま釣りを続行。するとしばらくして・・・・

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 8時過ぎに、ククレカレイさんに40センチのクロダイ。ここで何度もククレカレイさんと釣りをしているが、アベック弾は初めてのこと。
      兵庫協会で開催されている、魚拓大会に提出するにはサイズがもの足りないということで、ククレさんは少し不満顔。

 これで、ようやく2人とも片目が開いた。もう十分? いやいや、まだまだ!!

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 はずかしながら、アタリがわからずに釣れたのは、45センチのマダイ。赤は半分あきらめていただけに、うれしさはひとしお。

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 実寸で45センチ。ここでマダイを釣るのは、1年半ぶり。正真正銘の明石ダイです。ブルーのアイシャドーがくっきりとした、とても美しい魚体でした。

 これで終わり? まだまだまだまだ!!!!  このマダイを締めて、クーラーボックスに入れる手間も惜しんで手返しのためにエサを付け替えていたとき、一番東端の竿が斜めに倒れかけていて、竿先が鋭くお辞儀しているではないか!! 糸は出ていないが、竿が倒れかけていたためだろう。エサを付ける手を止めて、すぐに竿を手に取り、大合わせ!!  おー!! 今日一番重い「魚」の引きだ!! 何となく頭を振っている気もしたが、まさかマダイじゃないだろう、と思って巻き上げてくると、案の定クロダイだ。しかも、自己最長寸をクリアしそうな大きさ。ククレさんは半分呆れた顔で、「今日は一体どないなってんねん。」なんて言ったか言わないか、本日3度目のタモ入れをしてくれた。ククレさんには、釣れると思っていなくて締めナイフも持ってきていない私にナイフまで貸してくださって、今日は感謝、感謝。

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 今度は正真正銘の、実寸50センチオーバー!! 先ほどの写真と、時間を比べてみてください。まさに時合い?!

  時合いと思い、この後9時半まで粘ったが、以後は東向きの流れが急に速くなり、釣りにくくなってきたので、ここでジ・エンド。

先日ブログにて、「とんでもhappenな釣り10~アジュール舞子」を書き、初めてここに釣行した際の釣果のことを書いたが、この日、こんな形で3匹も大物を仕留めることができるなんて思いもしなかったので、今日の釣行記自体を、「とんでもhappenな釣り11~嵐のアジュール舞子」としておくことにしよう。

 ここアジュール舞子は、特に全日本サーフ兵庫協会の方に人気の高いポイントで、6月や9月の好シーズンの土、日曜はポイントを確保するのが難しいくらい。最近はクロダイはともかく、マダイがあまり釣れなくなったというが、それでも時折びっくりするようなサイズのマダイが出ているし、クロダイも釣れれば大きく、スズキも時折釣れるという、大物指向派にはこたえられないポイントである。エサは本コウジ、タイムシ、ユムシなど、エサ取りにめっぽう強いエサを使うので、来ればでかいが、来なければ全くのボーズということもめずらしくない。(昨年の私はボーズ続きだった。)だが、そんな男らしさが好きで、これから秋までのシーズンには、私も何度か釣行している。今年もこの日のような釣果を得た以上、またアジュール通いが始まりそうだ。さ、またいつか、ここで大きな魚が釣れるかな? 楽しみにしておこう。

(この日のクロダイは、2匹とも魚拓をとり、両方とも、拓寸50㎝オーバーのDランクにすることができました。 ~後日談)



 

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アーカイブ釣行記13~茨城県北茨城市 他 2009.5.2~5

~ナメタガレイを追っかけて~

 クラブのメンバーと東北・岩手県へアイナメを狙いに行く計画をたてていたところ、クラブメンバーに急遽所用ができてしまい、遠征ができなくなった。それで、GWの計画が全く白紙に戻り、路頭に迷っていたところ、たまたまある釣り場でお会いした神戸中央サーフの隊長と常磐へ行きましょう、との話がまとまり、同じ中央サーフの白ウサギさん、そして、北陸ご在住のシャーさんとともに、5月2日~5日まで行くことになった。
 私にはどうしても仕留めたい獲物がいる。それは、10数年前に東北でバラした、おそらく60センチクラスと思われるアイナメだ。そのことがずっと頭にあって、東北に行きたいと以前から思っていた。ところが、東北でも狙えるが常磐でも狙える魚種がいる、との話が耳に入るようになり、それが今回狙いのナメタガレイ(正式和名ババガレイ)のことだった。ナメタガレイは、東北地方では正月のごちそうになるという。カレイ類の中でも煮付けが絶品でとても美味とのこと。もちろん、それがナメタガレイに触手が出た理由でもあるが、もしかすると常磐方面でもDランククラスのナメタガレイ、つまり50センチオーバーが釣れるとあって、これもまた狙ってみたい魚種ではあったのだ。3月に私のブログでナメタガレイのことに触れたが、それ以来このナメタガレイを無性に釣ってみたくなり、隊長とお会いしてその話をさせていただいて、隊長が快く受けてくださることになったのだ。
 さて、計画以来隊長や白ウサギさんには随分とお世話になった。宿の手配や現地情報の確保、そして、エサの予約と、ほとんどの作業をお世話になってしまった。そして、車を出していただいたシャーさんにもお世話になり、もう連れていっていただけるだけで十分、そう思うようになっていた。私自身の準備としては、2週間前くらいからやった仕掛け等の準備程度のもの。その仕掛けにしても、中央サーフの会長さんにも随分とご丁寧なアドバイスをしていただき、こんなにありがたい釣りはないと思った。なので、4月の10日頃からはすべての釣りを自粛(もっとも、自粛した理由は他にもあったのだが。) 今回の常磐遠征に全神経を注ぐように心がけた。5日前、3日前と出発が近づくにつれ、徐々に緊張感は高まっていった。

 さて、いよいよ出発当日の5月1日。隊長、白ウサギさん、シャーさんは神戸近辺で落ち合い、その足でわざわざ大阪の私の家まで迎えに来ていただいた。そして、10時15分、大阪を出発。高速道路1000円効果もあって大渋滞が予想されたが、名神高速でやや渋滞があったものの、その後の京滋バイパス、名神、北陸道とほぼ順調に北上、途中何度か大混雑のサービスエリアで休憩や食事をとりながら、午前7時前に新潟中央ジャンクションを通過、磐越道、そして常磐道と乗り継ぎ、いわき湯本インターを降りたのは午前9時頃。大阪からのほぼ1000kmを約11時間で走りきった。途中コンビニで当日の食料を購入し、さて、どこの釣り場に入ろうかと協議した。今回めざしているのは、福島県の江名港、中之作港、そして、茨城県の大津港の3ヶ所。とりあえず最寄の中之作、江名と順番に渡船店を訪れてみることにする。ところが、江名は釣り人が一杯でもう渡せないとのこと。さすがにGWの有名釣り場だけのことはある。不安を抱きながら中之作港に行ってみると、渡せるが午後3時に帰港しなければならないとのこと。それでは釣り時間が限られると思い、茨城県の大津港の渡船店に連絡してみると、午後4時までOKとのこと。ここから大津までは30km、40分ほどの道のり。それで、思い切って大津港まで行ってみることにした。

 午前10時過ぎ、大津港着。渡船店に行って渡船券を購入し、船着場へと急ぐ。店から船着場までは車で1~2分の距離。すぐに船着場に到着し、釣りの準備、渡船に乗り込んだ。渡る場所は、休日のこの時間だからあまり期待していなかったのだが、なんと1級ポイントの通称「はなれ」が空いているという。「はなれ」というのは、大津港の一番沖に位置する通称「新堤」の先端に位置するケーソン部分のこと。反対側の先端とはテトラでつながっており、行き来できない仕組みになっている。それに、少しでも沖が荒れるとすぐにうねりが押し寄せ、そのために、滅多に上がることができない場所なのだそうだ。過去に大型ナメタガレイの実績も多く、初日にしてもっとも期待できる場所に上がれるなんて、なんとラッキーなことか、と思いながら「はなれ」に上陸した。ただ気がかりなのは、水温が未だ低くまだナメタガレイが本格化していないことと、しばらくこの「はなれ」での釣果は出ていないこと。どちらにしても、その条件は他の波止でも言えることだと皆で解釈し、とにかく道具の準備。先端沖向きから順に白ウサギさん、シャーさん、隊長、そして私の順番に釣り座をとることにした。

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 さっそく白ウサギさんにアイナメのランク物。めあてのナメタではなかったが、この時間からいきなりランクが釣れたことで、皆のテンションは徐々に上がっていった。

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 シャーさん、足元でマコガレイ35センチ。直下のナメタ狙いにきたとあって、皆がこのマコガレイに驚いた。

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 隊長にマコガレイ31センチ。これは軽く投げた竿に来たということだ。マコガレイも大型に期待できるかも?それで、この頃から直下のナメタ狙いと軽く投げてのマコガレイ狙いの2本立てで狙うのが普通になった。
      立て続けのランク物に、常磐のポテンシャルの高さに驚くとともに、この勢いでのナメタガレイゲットに、大いに期待感は高まった。

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 そしてついにシャーさんにDランク、50センチのナメタガレイ!
      直下のアタリに竿を上げようとすると一旦根ガカリしたが、すぐにはずれ、途端に竿が満月のようにしなった。しなった瞬間、私は釣ったこともないのにナメタガレイと直感! 

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 60センチ枠玉網との比較。ちなみに、見えているアミカゴはアミカゴテンビン仕掛けにしているため。撒き餌はナメタを直下に寄せる効果がある。針は口にかろうじて掛かっていた。どうやら食いは浅いようだ。
この写真、尻尾が小さくて、体型がスマートな、ナメタガレイの特徴がよくわかる。あー、私も釣りた~い。(と、周囲の3人は皆同じ気持ちだったはず。)

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 ようやく私にも来た。しかもナメタガレイ!! サイズは37センチとやや不満だったものの、初めて釣ったナメタガレイに満足な気持ちになった。でも、まだまだ気持ちは途切れていない。待ってろよ、50センチオーバー!!

      写真の私の背中側は、新堤の反対の先端方向。写真のように、乱雑な積み方のテトラのために、反対側の先端には行くことができない。

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 写真は当日の釣り場、「ハナレ」。沖向きの角の方向を望む。

こうして初日は午後4時過ぎに納竿。船頭さんに頼みこんで帰港時間を30分繰り下げてもらい、4時過ぎまで釣りができたのはラッキーだった。
 当日旧堤ではマコガレイの大型やナメタガレイの大型がそこそこ釣れており、翌日は釣り場が初日とかぶるが、もう一度大津港の今度は旧堤に上がることを決めて、当日の宿、JRいわき駅前にあるビジネスホテルに向かった。

 さて二日目。午前3時にシャーさんの車前に集合して、再び大津港へ向かった。昨日のシャーさんの釣果のこともあり、行きの車中では、4人のテンションは上がりっぱなしだった。午前4時30分頃、渡船に乗船。今日は夕方4時までじっくりと粘ることができるはず。今日上がる予定は旧堤の昨日実績があったという場所。さあ、今日も頑張るぞ!

 ところが、開始して打ち返しを続けるものの、待てど暮らせどアタリが出ない。沈黙の時間が過ぎていく。いやいや、絶対釣れるはずだ。皆そう自分に言い聞かせながら打ち返しを続ける。
  私  「やっぱり、次に釣れるのは、初日からついているシャーさんですかね~。」
  シャーさん 「いや、そんなことはないですよ。」
 なんていう会話をしているまさにそのとき、シャーさんがあおった竿にググーンと重みが乗った!! キツネにつままれたように巻き上げるシャーさん。際に落としてある仕掛けなので、上がってくるのにさほど時間はかからなかった。水面に姿を現したのはナメタだ!! しかもでかーい!! 私はあわてて隊長の玉網を借りに行き、戻ってタモ入れ。1回目は魚を網でこづいてしまって、あわやバラシか!! と思われる失態をやらかし、ヒヤヒヤ! すみませーん、とあやまりながら再度挑戦、今度はうまく玉網におさまった。シャーさん、昨日50センチクラスを釣ったばかりやん。なのに、今回はそれを上回るサイズのナメタガレイ。やっぱりシャーさんに釣れたか・・・・予想通りがうれしいというか、悲しいというか。

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 でかい!! 実寸52センチ。昨日のものはぎりぎりの50センチだったが、今度のナメタは余裕の50センチオーバー!!
シャーさん、やりましたねー。

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 立派な52センチは、ヒトデとのダブルで(^^;
このナメタで、皆のテンションが上がらないわけがない。

 ところが、それからまた沈黙の時間が続く。このポイントの内向きはマコガレイのポイントとのことで、内向きにも数本投げ込んで様子を見るが、潮が小さい回りのせいか、たまに釣れるヒトデ以外、全くの音沙汰なし。皆がじりじりと業を煮やしていた昼頃、ようやく白ウサギさんにアタリが!

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 これは40センチオーバー。時合いというものがあるのかどうかわからず、忘れた頃にアタリがあるので、集中しにくい。だが、いつか釣れるぞ、と信じて打ち返しを続ける私には・・・・

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 ウニ!! 1本バリにダブル!! この際やけくそでこのウニを分解して、中身を食べた。
これはさすがにおいしかった(^^)

 皆でもうこれまでか、とあきらめかけていたところ、一番の好ポイントに入っていた釣り人が引き上げられた。すかさず隊長が場所替わり。そしてほどなくして・・・

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 隊長に待望のアタリ!!取り込みはシャーさん。シャーさんはこのとき、初めて玉網を「入れてあげる」立場に(^^;
そして、上がってきたのは・・・

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 40センチオーバーのナメタガレイ。隊長はDランク(50センチオーバー)狙いなので、このサイズには苦笑いだが、とりあえず姿が見られてよかった。

これで、本日は予定終了。私? この日はボーズ。1日中ウニやヒトデなどの無脊椎動物とたわむれていた。悲し~~!!

 翌日は、二日連続の大津を避けて福島県の中之作港沖堤に上がることに決定。しかも、神戸中央サーフ関東支部のIさんがアシストしてくださることに。心強い味方を得て私達関西組は鬼に金棒の心境。ところが、中之作港にはひとつ問題点が。それは、渡船は渡船券を購入した順に乗船できるとのこと。そのため、早い人は日が変わった頃に渡船券を購入するために並ぶらしい。幸いにしてこの日の宿泊場所の予定は宿泊費を安くあげるためにいわき市内の健康センターの予定。入浴、仮眠の後中之作港の渡船店に行き、並ぶという作戦に出た。

 健康ランドに行くと、連休中のせいか大賑わい。入浴はとりあえずできたのだが、どうも4人の仮眠場所を確保できそうにない。隊長とシャーさんは健康センターのシアタールームに場所を確保していたのだが、私はそのような喧騒の場所では眠れそうになく、白ウサギさんとともにシャーさんに無理を言って、シャーさんの車中で3人で仮眠することにした。折角の健康センターなのに切ないな、なんて思ったが、ルーフに仮眠場所を設営できるシャーさんの車は快適そのもの。おかげでぐっすりと眠ることができた。予定では午前2時頃まで仮眠の予定であったが、シアタールームで仮眠していた隊長が午前0時を過ぎて車に戻ってきたので、この機会に皆で中之作港に移動し、そこで並びながら仮眠することにした。ところが、これが大正解。私達が渡船店に到着したすぐ後に、他の釣り人の車が到着。タッチの差で1番をとることができた格好に。初日と同じくビジネスホテルに宿泊していたら、おそらく1番は取れなかったであろう。何が幸いするかわからないが、とりあえず、渡船店前で合流したIさんとともに開店を待つことにした。

 さて、予定通り1番船に乗船することができた私達は、Iさんのアドバイスをもとに、実績場の沖堤先端へ行くことに。船着場から先端までは約300m。その先端を取るために、下船した私達は荷物をかかえて走る、走る。ヒーヒー言いながら走って、ふと振り向いてみると、私達以外に釣り人はこちらへ向かってこない。この時点でゆっくり歩くことができて、無事5名で先端の好ポイントを確保することができた。良い場所で釣りをするためには、苦労と努力が必要ですなあ。

 私は先端の一番沖向きに三脚を構え、1本、2本と竿を順次投入していった。そのとき・・・・・
  白ウサギさん「おーい、当たってるで!!」
  私「えっ?!」
 ふと初めに投げた竿を見てみると、竿先が上下しているではないか! 私はあわてて竿を取り、竿先できいてみた。すると、ゴン、ゴゴゴン! と生体反応が感じられる。私はこれは取れる! と思って思い切り合わせた。ところがなんと痛恨の高切れ!! そうだ、よく考えてみれば、この竿は足元に投入していたのだ。遠投ならまだしも、足元に投げた竿をこんなに強く合わせれば、高切れする確率が高いのは当たり前。なんて思っても後の祭り。今回の遠征でもっとも良いアタリだっただけに、悔やんでも悔やみきれなかった。そう言えば、私には「出会い頭」のジンクスなんてあったっけ。はあー、過去の話か・・・トホホ・・・・

 それでは、この日の釣行で一人気を吐いたIさんの釣果を中心に、アルバム形式にて紹介する。うー、まだ動揺が止まない。

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 痛恨のバラシのすぐ後に私にきた、30センチちょっとのアイナメ。とりあえずランク物だが、先ほどのバラシのことを引きずっている私には、喜び10分の1といったところ。ナメタがほしいねん、ナメタ!!

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 さて、ようやく初登場の神戸中央サーフ関東支部のIさん。1発目はこのアイナメ30㎝オーバーだが、この魚はこの日のIさんの序章に過ぎなかった。
それにしても、さわやかな好青年ですなあ。

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 ほら、アイナメもサイズアップ。これは40センチオーバー。アイナメは2匹とも、際狙いではなく、遠投にきたとのこと。
ほんまにもう、男前やねえ。グラビアに出てきそう(^^;
付け加えだが、バックに見える沖堤右側が、超有名ポイント、「江名スーパー沖堤」。

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 ナメタCランク45センチオーバー!! 内向きのケーソンの継ぎ目付近で釣れた。ケーソンの継ぎ目は、ナメタ狙いでは王道のポイントだ。私を含め他のメンバーは、Iさんの釣れたケーソンの継ぎ目に急いで仕掛けを投入したが、どうやらこいつ1匹だけだったらしい。

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 ナメタガレイ。これは40センチオーバー。波止の延長沖向き遠投で来た。Iさんがおっしゃるには、その辺りに岩盤地帯があるらしく、アイナメ2匹も同じ場所で釣れたとのこと。
いやいや、場所ではなくて、腕でしょう(^^; 私など、どうやったら見習えるものやら。ちなみにこの日の私は、先のアイナメのみに終わった。1発目のバラシは嫌な予感どおり、角イチアタリになってしまった。

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 隊長は8時頃にナメタ30センチオーバーを釣り上げたが、この日はIさんの釣果のせいで、目立たないことこの上ない。それでも、釣れれば皆のモチベーションを保てる、貴重な1匹といえる。

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 中之作沖堤先端の全景。2年前には爆釣もあったということだが、この日は大津と同じく水温が低いせいか、波止全体で低調だった。

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 先端と逆向きの風景。長さはケーソン部で400mほどか。思ったよりも釣り人は少ない。この波止は先端に限らず、外向き全体の際狙いでナメタが来るとのこと。また、この日は、内向き30m付近で50センチオーバーが釣れていたので、どこで来るかわからない感じである。

 そんなわけで、遠征3日目が終了。残りはあと明日の午前中のみ。この時点で私はほとんどナメタガレイはあきらめていた。どうしても釣れる気がしないのだ。それに、初日からおかしかった体調が、この日の夕方には最悪に。咳に加えて鼻水が出だし、明らかに風邪の症状。熱っぽい感じもあって、その様子を見かねた準備周到なシャーさんから風邪薬をいただいて様子をみることにした。夕方6時にはチェックインしたホテルにて熱い風呂に入り、速攻で就寝。午後7時のことだった。明日は釣りができる体調に回復するかな。と思う間もなく、いただいた薬の影響もあって、あっという間に夢の世界へ。逆襲を信じて最終日へ続く。

 最終日。午前2時半起床。体調は? どうやら持ち直したらしい。おー、釣りができるやん!! それだけがうれしくて、とりあえず今日は釣果が悪くても、悔いのないように楽しく釣ろう、そう思って3時にはホテルを出発。この日は初日に大型が上がった、大津港の「新堤ハナレ」で竿を出すことにした。シャーさんと白ウサギさんは、新たな場所にて竿を出したいということで、新堤の逆側の外向きにて竿出し。隊長と私がハナレに上がることになった。

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 当日の釣り座、「新堤ハナレ」の外向き角ポイント。過去に大型ナメタが多数釣り上げられているという、超A級ポイントということだが、今日はどうなることやら。

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 3mほど投げていた竿に(これでも、ここでは遠投??)ようやく来た、今回の私の最低目標、Bランク42センチのナメタガレイ。アタリが出たわけではないが、あおるとググッと魚の引きが。隊長も私も玉網を出していなかったので、思い切って抜き上げた。まあ、これくらいなら楽勝でしょう(^^) でも、またまた飛び出した、アタリなしカレイ(^^;

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 最終日に釣れたことが幸いして、このナメタは帰宅後刺身にすることができた。40センチオーバーなので号数もアップ。サイズには不満が残るが、とりあえずほっとした。

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 きゃー、小さいナメタガレイ!! 今回遠征の最低寸法記録を達成。初めは手のひらクラスと思っていたが、これがなんと30センチ。ナメタガレイは筋肉質のせいか、釣り上げたときのくねり方が激しく、そのせいで小さく見えたと思われる。サイズを計測する際にメジャーを当てようとしても、頭と尻尾がくっつくくらいに反り返って苦労させた。この筋肉質が、おいしい煮付けの原点のようだ(^^)

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 最終日は午前中のみの釣りだったが、とりあえず2匹のナメタガレイを釣り上げた。納得できたかと言えば疑問が残るが、サイズや数のことを言ったらきりがない。合計3枚のナメタガレイが釣れたことをむしろ感謝せねば、と思っている。人間は謙虚に生きることが大切なのだ(^^)

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 今回釣行に行ったメンバーとともに。(前日の中之作港にて撮影。)Iさん、アシストありがとうございました。

  こうして、私達の09常磐遠征は終了した。

 遠征釣行はどうしても釣果を追い求めたくなるもの。釣り人である以上それは当然の気持ちではあるが、それよりも、4日もの間同じ趣味を持つ方と行動をともにして、その間の様々な会話や、夕食のひととき、釣り場での様々なエピソード、そんなこんなが遠征釣行のもっとも楽しい部分ではないだろうか。今回私は、神戸中央サーフの皆さんにすっかりお世話になってしまい、恐縮しつつ同行させていただいたが、そのおかげで私は様々なことを勉強できたし、楽しい時間はこれから先きっと忘れない釣行になると思う。正月には会長さんに宇和島遠征にてお世話になり、今回も同じ中央サーフの皆さんのお世話になって。感謝してもしつくせない、2回の遠征釣行となった。神戸中央サーフのメンバーの方には本当にお世話になりました。ありがとうございました。


 

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アーカイブ釣行記12~三重県鳥羽市菅島 2009.3.1

~こんなはずでは???~

 2009年2月度月例会は、変則的に3月1日開催となった。釣り場は、毎年3月恒例となっている鳥羽方面。しかも、滅多に行く機会がないということで、奮発して全員渡船にて島嶼部に渡ることになった。鳥羽=渡船=アイナメ=ポン級という方程式が成立することを知っているクラブ員は、軒並みテンション↑ 皆で3月1日を待ちわびた。ところが、1週間前になって欠席連絡が相次ぎ、結局参加人数は5名という寂しいものに。しかも、いつもエサの手配や賞品の手配等をお願いしている運営会計担当の清水氏が急に入院することになり、今回の運営はすべて私がすることになった。  

 ふぐたろう号はいつものように加藤氏を迎えに行った後、西名阪経由で伊勢自動車道安濃SAを目指す。一方の福岡号は市内から直接柏原の安田氏、香芝の川崎氏を乗せて、香芝インターから同じく安濃SAを目指した。香芝インターを通過したときに福岡号に連絡すると、今から香芝インターに入るとのこと。それで、走行車線をチンタラ走って合流することに。名阪国道天理東IC付近で福岡号が私の車を抜きさるのを発見。ついていくことに。ところが、相手は3.5Lの大排気量車。おまけに名阪国道の急坂を爆走するものだから、こちらはついていくのに必死。安濃SAに着いたときには、すっかり疲れきっていた。  

 安濃SAで軽食を食べるなどして時間調整。深夜割引の恩恵を受けるため。そして、午前1時前に、渡船乗り場である伊勢湾フェリー岸壁に到着。渡船が迎えに来る朝まで仮眠することにした・・・・と思いきや、安田氏が早速竿を出している。渡船に乗る前にアドバンテージを得るためとか。せこいな~(笑) 結局安田氏は、一睡もせずに朝を迎えた様子。まあなんと達者なこと・・・・で、獲物はアナゴ数匹・・・ だから、仮眠して体力温存が正解だと言ったのに・・・・ 他の4人は6時頃までぐっすりと仮眠・・・・・で、体力バッチリ!  

 午前6時半、渡船に乗ってポイントへ。私と加藤氏、川崎氏は菅島の旧石切り場跡へ。ここでは昨年、私と川崎氏が良い思いをした場所。例年アイナメのポンクラスがコンスタントに出るということで、私は好きなポイントだ。一方、福岡氏と安田氏は、答志島桃取の対岸にある牛島に入った様子。渡船には他に客はおらず、私達のみ。まだ時期が早いのか、それとも釣れていないのか・・・ そんなことを言っていても仕方ないので、とりあえず川崎氏と私は昨年の実績ポイントへ。加藤氏は私の横に入ることに。  

 釣り場に立つと、なんとなく嫌な予感。なぜなら、岸際からドン深になってカケアガリがきついはずのポイントがなんとなく様子が違う。後で詳しく説明するが、ここのアイナメは、このカケアガリのゴロ石に付いているはずなのだ。なので、少し不安を覚えながらも、満潮の潮止まり前の絶好の時合いということで、早速竿を出すことに。ここの下げ潮は激流化するので、そうなる前が勝負だ。それで1本目は、流れると不可能な遠投100m付近にPE3号&30号改良名古屋テンビンで投入。流れは緩やかで、ゆっくり左に流れていく。適当なところにシモリでもあるのか、少し左向き方向で止まる。その竿を三脚に掛け、2本目はナイロン8号&ジェットテンビン30号にて30m付近に投入。この辺りがアイナメのポイント。流れ出すと距離に関係なく、このカケアガリと海底の境目に仕掛けが止まるのでポイントはつかみやすい。そのかわり、根ガカリは100%覚悟しておかないと。   

 後ろを向いて3本目を用意しているとき、ふくらはぎに何かが当たる感触。足元を見ると、なんとそれは竿尻であった。竿先は?? おーっ!! ガンガンと当たっているではないか!! あわてて合わせると、うーん、良い感触。頭を振る感触が手に伝わってくる。足元のカケアガリに注意して巻き上げてみると・・・・

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 久しぶりに、出会い頭の一発!! アイナメ33センチ。サイズはイマイチだが、アタリも手ごたえも文句なしの1匹だった。昨年確か出会い頭フィーバーがあったが、それを彷彿させる1投目の釣果に、期待に胸が膨らむ。だが、確か釣行記の題名は、「出会い頭『だけ?!』」だったような(^^;それを思い出した瞬間に一転嫌~な予感が。 そして、まさかそれが現実のものになろうとは・・

 加藤氏に釣れたことを報告し、さらに3本目、4本目まで竿を出す。さあ来い!! 2匹目!! 1投目に釣果があると、どこに投げても釣れるような「錯覚」に陥るもの。このときもそんな感じで、今にもアタリが出る気がして、竿先を凝視する。凝視する。凝視する。 カケアガリの様子が違っていることなど、このときはすっかり忘れていた。

 1時間後に20センチ前後のカサゴが来て、とりあえず審査権利獲得。だが、狙いはアイナメなのだ。予定では2~3本のアイナメが釣れるはず。それで、さらに手返しを続ける。すると・・・・

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 まだ、あんたの釣れる季節とちゃいまっせ!! でも、塩焼きには良いサイズの24センチ。

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 加藤氏のようやくの1匹目はマコガレイ22センチ。この時点でもう納竿1時間前。一体どうなっているのやら・・・

     このポイントは、写真でもおわかりのように、石切り場の斜面が一気に20メートルほどの深さまで、そのまま海底へとつながっている。アイナメのポイントは、海底と斜面の境目付近。仕掛けが流れると必ずそこで仕掛けが止まるので、ポイントが把握しやすい。ところが、その斜面の石に、砂が流れ込んで根が埋まってしまっている感じ。斜面が白っぽく、そのことがうかがえる。「嫌な予感」はそこからきたもの。で、予想通り・・・・
    かつてあれだけ根ガカリがひどかったのに、今回の釣行では、なんとオモリのロスとトがゼロ!! 初めにセットしたテンビンは、最後に無事バッグに回収(^^;

 そんなわけで、12時過ぎに納竿(^^; とりあえず30センチオーバーのアイナメは釣れたものの、本当ならあと数匹は確保できる予定だった。1匹しか釣れなかった悔しさよりも、もしかしてポイントが壊れかけている悲しさの方が大きかった。

 牛島に入った福岡、安田両氏は、午前10時頃の電話連絡では釣果なしで、折角の鳥羽釣行なのにボウズになる恐れがあったのだが、納竿直前に二人ともポン級のアイナメをゲット。しかも、審査結果は、両氏のアイナメ共計ったように35.5センチ。そんなわけで、2匹ともめでたく年間大物の候補になった。

 今後もし鳥羽に釣行するならば、ポイント選択を再考しないといけないかもしれない。というか、石切り場しか知らない私が駄目なのだとは思うが。鳥羽は結構むずかしいポイントが多い。そんな鳥羽で釣果を上げるコツもまた研究する必要があるだろう。

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アーカイブ釣行記11~2009年初釣り大会 2009.2.8 

~初体験!!初釣り大会プロジェクト~

 

 故吉本克己西大阪サーフ会長が、大阪協会の協会長をされていた2009年に、クラブが初釣り大会のプロジェクトをさせていただいたときのお話です。

 昨年の秋季大会で、我が北斗サーフはこともあろうにエソを爆釣。対象魚は2匹長寸なので上位に5名が食い込み、そのうち3名の合計長寸が1位となり、団体優勝をする「はめ」になってしまった。おまけに、「エソ釣り名人(迷人)が集うクラブ」なんていうレッテルまで貼られてしまい、しばらくは、穴があったら入りたいくらいだった(笑)

 昨年の暮れから今年にかけて、理事会や役員会で行事の検討を行い、賞品の段取りに至るまで結構忙しい日々を送った。初めてというせいもあって精神的に疲れたが、だからといってクラブにとって全くおもしろくなくて無意味なものだったかといえばそんなことはなく、むしろ、当日は楽しく過ごせたし今後のクラブ運営の参考になることはたくさんあった。とりあえず、昨年度より会長に就任した私のための訓練だったのでは?と今にして思っている次第である。

 前日の夜10時に、私は清水氏、加藤氏をともなって某川尻に向けてキチヌ狙いに出発。他のメンバーは、川崎氏と安田氏が有田川尻へ、そして、福岡氏は車に賞品を満載しているということで釣行を控え、当日の朝直接審査会場に行ってもらうことにした。当日の対象魚は異種2匹であったので、キチヌ狙いだけでは入賞はむずかしいのだが、むしろ私達は入賞を狙わずにホスト役に徹した方がよいのでは?と意見がまとまり、とりあえず大物が狙えるキチヌ釣りに行って、状況次第(つまり大物が釣れれば)で他魚を狙いに行くというスタイルにすることにした。結局、このキチヌ釣りでは、加藤氏が40センチ級と30センチ級を2匹釣ったのみ。清水氏は40センチのセイゴ、私はボウズという結末に。夜が明けてからキチヌを釣った加藤氏のために、審査場近くで他魚を狙ってみたが空振り。我がクラブの入賞は、有田でシロギスとマハゼを釣った安田氏のみという結果に終わった。まあそれでもいいか。私達はホストなのだから。これは本当の気持ちで、今回の大会ほど、我がクラブ員以外の人にたくさん大物を釣ってほしい、と思ったことはない。とりあえず大会は無事終了。異種2匹長寸というこの時期にしてはハードルの高い対象魚の中、東奔西走していただいた大阪協会の会員の皆様には本当にご苦労様でした、と言いたい気持ち。むしろ、私達北斗サーフメンバーの組織の力を問われる大会だったということで、大目にみてほしい。

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 在りし日の故吉本克己大阪協会長とともに・・・・・この写真は私の宝物です。

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