ドラグを緩めてアタリを待つドラグ釣法の場合は、この音がなければ始まらないほど大切な音。だが、この音ほどドキッとさせて、アドレナリンがビュワーッと噴出する感触がわかる音はない。なので、釣友とともに釣りをする場合には、特に注意が必要だ。例えば、根ガカリで力糸から高切れした場合、力糸を結んで巻き直す際にドラグを緩めて道糸を出すと、そのドラグ音に釣友が即座に反応する。逆もまた同じ。私もその音が聞こえるとドキッとして、思わずそちらを振り返ってしまう。そして一言。
「もう~、アタリと思ったやないか~。」 「おー、すまんすまん。」
それから、竿から目を離してリュック等をゴソゴソしているときに、いきなりドラグの音が聞こえ出す。やはりドキッとする。だが、よく見てみれば、潮の流れが速くなって、オモリが流されて糸が滑り出しているだけ、とか。そのうち、出した竿の数だけのドラグ音が、合奏を演奏しだす。あほくさー、なんて思いながら、ドラグを少し締めて糸を出ないようにするわけだが、この場合は実はあほくさくないわけで、ドラグ音が鳴り出したことで、潮の動き出しがわかるメリットがあるのだ。つまり時合いというわけ。まあいずれにせよ、こんなふうに潮の流れで鳴ったとしても、ドラグ音はドキッとする。
ホームページ等でドラグが滑る音を表現するのに、何通りかの表現方法があるようだ。これって、擬声語? 擬態語? どっちだっけかな? 私がよく書く表現方法は、「投げ釣りスパイラル」でおなじみのTsuchyさんの受け売りで、
「いきなりドラグがジャー!!」
つまり「ジャー」であることが多い。この表現はどちらかと言えば、けたたましくドラグが滑って糸が出て行くときの表現によく使われる。クロダイやマダイ、スズキなどのアタリがこれに当てはまることが多い。もっとも、中には竿先のみにしか反応を出さないアタリもあるが。
ところが、先日の全キスの際のキスのアタリは、「ジャー」ではなかった。そんなに勢いがあったわけではなく、釣行記にも書いたように「ジ、ジ、ジジジ・・・・」こんな感じであった。遠慮がちな糸の出方が、シロギスの上品さを物語っているようだ。だが、キスの場合も、例えば尺ギスの元気な奴ともなれば、「ジャー!!」が当てはまることもあるそうだ。(私は尺キスをそんなに釣ったことがないからわから~ん。)
今回の釣行記では、気持ちが萎えかけていたときにいきなりドラグ音が聞こえてドキドキする感じを表現したくてかなり苦労して書いた。是非読んでいただきたい。
マゴチのアタリは様々な場合があるようで、そう言えば私も何匹かのマゴチを釣っているが、ほとんど「ジャー」はなかった。どちらかと言えば、「ジジジ・・・・」とか、「ジィー・・・」とかの場合が多かった。要するに、アタリが小さい場合が多かったのだ。昨年の隠岐のマゴチ釣りも、ほとんどドラグが滑って糸が出ることはなかった。穂先を揺らすアタリのみがほとんど。なので、私はマゴチのアタリは総体的に小さいと認識している。
いずれにしても、釣り人の10人中9人以上が思わず振り返る音、音の鳴った方向を探す音、これがドラグの音である。ドラグがついていないリールをメインに使っておられる方、ドラグ付きリールを所有しておられない方、是非このドラグ付きリールでのドラグ釣法をおすすめする、ドラグ音が鳴ったときの「アドレナリンビュワッ!!」の感触に、はまること間違いなしである。
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