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釣り好きの原点

 今年91歳になる父の実家は、京都市右京区京北(旧北桑田郡京北町)。私たち親類の間では、「丹波」という故郷名で通っている。野山、田畑の間を上桂川がとうとうと流れていて、私にとっては恰好の川遊び、山遊びの場だった。今でこそ京都市に編入され、峠道がトンネルで貫通するなど道路整備も進んだので、京都市内から40分ほどで行ける距離になったが、私が小さい頃の「丹波」は道路事情があまりよくなく、車で峠をひとつずつ越えて行かねばならない、私にとっては「秘境」のような存在であった。毎年夏に私は父や兄、いとこと丹波の川で遊ぶのが楽しみであった。私が釣りを好きになった原点は、この「丹波」にあったといっても過言ではない。私は「丹波」でいろいろな「自然」の勉強をさせてもらったと、今でもそう思っている。「丹波」は父だけでなく、私にとっても故郷なのだ。

 川遊びのメインはもちろん釣り。釣りといっても私が小学生当時の父の実家には、そんなに道具がそろっているわけではない。山から竹を切ってきて糸をつなぎ、糸の先には石ころをくくりつけ、ハリス付きの針を結んだ、今にして思えば「延べ竿のぶっ込み釣り」のような釣りが主な釣り方。「丹波」ではその釣法を「とっぽん」と呼んでいた。こんな簡単な道具立てでも魚は簡単に釣れた。川虫をエサにして放り込んで待つだけ。待っている間は泳いで遊び、時間を置いて仕掛けを上げると、オイカワ、ウグイ、カワムツ、カマツカ、ギギなど、色々な魚が釣れた。時にはアユが引っかかって上がってくることもあった。そう考えると、私は父の故郷「丹波」の川で、すでに投げ釣りスタイルの釣りを学んでいたことになる。場所が川で、竿にリールがついているかいないかだけの違いだ。

 川遊びは「とっぽん」だけではなかった。モンドリという道具にイリヌカを入れて上の魚を取ったり、ウナギの穴釣りをしたり、独特の形状をしたザルのような道具を使ってゴリ(和名ヨシノボリ?)を掬ったり、いとことともに夜にアユの網漁に出かけたり、川遊びは飽きることがなかった。私はいとこや兄と一緒に朝から晩まで川遊びをしていたような気がする。

 今、法事などがあってたまに「丹波」に行くと、川の水が汚れたという話を聞く。上流の家庭排水の処理の問題もあったり、京都市内から家族連れなどのキャンパーが大勢押しかけてくるようになったのも原因のひとつ。また、治水管理という名目で、ほとんどの護岸がコンクリートのものに変わっているのも原因にあげられる。私や父、兄が「丹波の川」として親しんだ場所は、今ではかなり様変わりしたという。時代の流れというか、そんな様変わりの流れは、私たちの手ではもうどうすることもできないのだろうか。

 私が今こうして学校で理科を教え、投げ釣りのクラブに入って活動できているのは、たとえ遠い間接的な要因であったとしても「丹波」の影響が大きいと思っている。そんな私を育ててくれた「丹波」が、いつまでも私の心の故郷として、これからも私の心の奥深くで私を見守り続けていてほしいと思っている。

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